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半年で87点を手放しました。売れたのが61点、売れずに捨てたのが26点。金額にすると手取りでだいたい6万円ちょっとです。数字だけ見ると副業みたいですが、実感としては「お金が増えた」より「部屋の角が空いた」ほうが大きい。子どもが生まれて、ベビーベッドとベビーカーの置き場所が要る。2LDKの賃貸で新しく生えてくる場所はないので、何かを出すしかなかった。この記事は、その半年で何を売って何を諦めたかの記録です。金額の相場は時期とサービスでかなり変わるので、私の数字は「一例」として読んでください。
ベビーベッドを置く1畳が、どうしても出てこなかった
きっかけは春でした。産院から帰ってくる前の週、リビングの間取りを紙に描いて、ベビーベッド(外寸およそ幅105×奥行65cm)をどこに置くか妻と相談していたんですが、置ける場所がない。正確には、置けるけど動線が死ぬ。
候補になったのは、テレビ横に積んでいたカラーボックス2つと、その上のプラケース3段。中身を出してみたら、学生時代のDVDと、使っていないゲーム機と、なぜか取っておいた家電の空箱でした。空箱は「売るとき箱があると高い」と思って残していたやつです。結局その理屈で7年ほど何も売らずに空箱だけ持っていたことになる。ここで一度、笑ってしまってからスイッチが入りました。
最初の1ヶ月は売らずに数えていた
いきなり出品を始めなかったのは、たぶん性格です。仕事でも、まず現状の数値を取らないと手が動かない。なので最初にやったのは、部屋ごとに「触っていない物」をスプレッドシートに書き出す作業でした。列は品名・買った年・直近1年で使ったか・想定の売値・想定の送料。40行くらい書いた時点で気づいたことが2つあります。
ひとつは、点数の多さと体積はまったく比例しないということ。DVDは30枚あっても厚さ10cm弱で、床面積としては大したことがない。逆にカラーボックス1つは点数としては1なのに、1点で0.3畳くらい食っている。減らしたいのが「点数」なのか「面積」なのかを先に決めないと、努力の方向がずれます。私の目的は面積だったので、優先順位は大きい家具・家電から。
もうひとつは、送料を書いた瞬間に半分くらいが赤字候補になったこと。ここは後から効きました。売値800円のものが、送料750円だと手数料込みで手元に残るのは十数円です。それでも「捨てるより1円でもプラス」と考えるか、「梱包の30分が惜しい」と考えるかで判断が分かれる。私は作業時間30分で手取り500円を下回るものは売らないという線を引きました。時給換算1,000円。安いけど、迷う時間がゼロになるのは大きかったです。
半年で実際に売れたもの
金額が大きかった順に書くと、まず使っていない一眼レフのレンズ。次に古いゲーム機本体、その次が電動アシストなしのクロスバイク。この3つで全体の6割くらいを稼いでいます。要するに1点あたりの単価が高いものを数点売るのが、いちばん割がいい。これは半年やって最後まで変わりませんでした。
意外だったのは、開発用に買って余っていたUSB-Cケーブルやハブの類が、思ったより素直に売れたこと。1本数百円ですが、まとめて1つの袋にして出したら数日で動きました。あと、ベビー用品の中でも使用期間が短いもの。うちが買った側でもあるので分かるんですが、あの手のものは新品同様の中古が探されている。ここは需要が読みやすいカテゴリだと感じました。
逆に売れなかったのは、量販店で数千円で買った小型家電と、ノーブランドの収納用品、それから本です。本は状態が良くても、同じ本が大量に出ているので価格で勝てない。3ヶ月置いて動かなかったので、最終的にまとめて買取に出しました。20冊ちょっとで数百円。正直がっかりしましたが、20冊分の棚が空いたのでよしとしています。
手取りの計算を先にやっておく
売上がそのまま入ってくるわけではありません。フリマ系のサービスは販売手数料が引かれますし、送料を出品者が負担する設定なら、そこからさらに引かれる。調べた時点では手数料は売上の1割前後を取るところが多いようでしたが、サービスによっても時期によっても違うので、出品する前に自分が使う場所の規約を一度読んでおいたほうがいいです。私は最初、手数料を考えずに「1,000円で売れた」と喜んで、実際の入金額を見て首をかしげました。
私がスプレッドシートに追加したのは「売値−手数料−送料=手取り」の列ひとつです。関数を1本入れておくだけで、出品前に赤字かどうかが分かる。当たり前のことなんですが、これがないと感覚で値付けしてしまうんですよね。
ダンボールは、もらってくるのをやめた
最初の1ヶ月、梱包材はスーパーの無料ダンボールでまかなっていました。これが失敗でした。
理由は3つあって、まずサイズがバラバラなので送料の見積もりが毎回変わる。宅配便は3辺の合計でサイズが決まるので、中身に対して箱が大きいと、それだけで料金の区分がひとつ上がってしまうんですよね。次に、飲料や野菜の箱は湿気っていたり匂いが残っていたりする。カメラのレンズを入れるのは気が引けました。最後に、必要なときに限って手頃なサイズがない。夜に梱包しようとして箱がなく、翌日に持ち越したことが何度もあります。
途中から、100サイズ前後の箱がまとまって入っているセットを買うようにしました。私が使ったのはL箱5・M箱5の10枚セットで、調べた時点では2,980円前後。1枚あたり300円くらいなので、無料の箱に比べれば当然コストです。ただ、サイズが2種類に固定されるおかげで「この箱に入ればこの送料」と暗算できるようになった。これが想像以上に効きました。出品時に送料をいくらで書くか迷わなくなるので、出品スピードが上がります。
不満もあります。組み立て前の状態でも10枚まとめると意外にかさばるので、置き場所は要ります。うちは玄関のクローゼットの奥に立てて入れていますが、L箱を取り出すときにM箱が倒れてくる。あと、10枚は多いようで少ない。ペースが乗ってくると1ヶ月で使い切ります。買うなら箱の枚数より、自分がよく使うサイズが何かを先に見極めてからのほうがいいと思います。私は結果的にM箱のほうを早く使い切りました。
減らすペースは、週2点がちょうどよかった
最初の2週間で18点出して、燃え尽きました。撮影して、説明文を書いて、質問に答えて、売れたら梱包して発送する。1点あたり平均で20〜30分はかかります。18点だと8時間前後。育児の合間にやる作業量ではなかった。
その後は週2点に落としました。土曜の朝に2点撮って、日曜に出品する。売れたら平日の夜に梱包して、翌朝の保育園送りのついでにコンビニへ持っていく。このリズムだと生活に埋まるので続きます。半年で61点というのは、週2〜3点のペースを維持した結果です。
もうひとつ、途中で決めたルールがあります。売れなかったものは3ヶ月で捨てる。値下げして粘る方法もありますが、粘っている間もその物は部屋にいる。面積を空けるのが目的なのに、売ることが目的にすり替わっていたら本末転倒なんですよね。26点を捨てたのはこのルールのせいですが、後悔はしていません。
やってみて、いちばん変わったのは買うとき
半年やって、副産物が2つありました。
ひとつは、家に物を入れるときの基準が変わったこと。今は何かを買うとき「これは1年後に売れるか」を無意識に考えています。売れそうな物、つまり型番がはっきりしていて需要が読めるものを選ぶようになった。ノーブランドの安い収納を大量に買うのは、たぶんもうしないと思います。
もうひとつは、妻との会話が減ったこと。悪い意味ではなく、「これいる?」の議論が要らなくなったという意味です。スプレッドシートに「直近1年で使ったか」の列があるので、そこがNoなら出す。人の主観じゃなくてルールで決まるので、揉めない。
ベビーベッドは、無事にリビングの窓側に収まりました。空いた1畳のためにやった半年ですが、結果として6万円と、物との付き合い方が少し変わりました。物を減らす作業は地味で、たぶん一気にやるものではない。週末に2点ずつ、くらいの温度で始めるのが現実的だと思います。
工程ごとの詳しい記事
この記事で触れたものは、それぞれ単体でも詳しく書いています。気になったものがあれば個別記事も読んでみてください。
- 何から出品するか|売れるものと売れないもの
- 写真の撮り方|背景を白くするだけで変わる
- 梱包材|プチプチと紙のどちらを常備するか
- 宅配袋と箱|サイズを先に決めておく
- はかり|送料はグラムで変わる
- 厚さ3cmの壁|測る道具を手元に置く
- 宛名とラベル|手書きをやめた
- 子ども服を売る|まとめて出すか分けるか
- ベビー用品を売る|使用期間が短いもの
- 本とマンガ|1冊ずつ出すのは割に合わない
- 家電を売る|箱と説明書が効く
- 値下げ交渉|どこまで応じるか決めておく
- 発送までの置き場所|家が散らかる問題
- 匿名配送|住所を出さないやり方を調べた
- 売れないとき|値段と写真のどちらを直すか
- 手数料と送料|手取りを先に計算する
- リサイクルショップ|まとめて持ち込む選択
- 捨てる基準|売らずに処分するもの
- やってみて分かった手間|時給に換算した

