テレビの音|壁側を避ける配置

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テレビの音が隣に伝わっているかもしれない、と気づいたのは、逆の経験からでした。夜、リビングで作業していたら、隣の住戸から低い音がずっと聞こえていたんですよね。何を見ているかまでは分かりません。ただ、セリフのリズムと、時々入る効果音の低いところだけが壁を抜けてくる。

ということは、うちの音も同じように行っている。そう考えて配置を変えました。結論から書くと、テレビ本体を隣戸側の壁から離すのと、音を耳元まで持ってくるの2つで、体感はだいぶ変わりました。順番に書きます。

抜けてくるのは低い音だけ、という気づき

隣から聞こえてきた音を思い出すと、人の声の高いところは聞こえていません。ぼわん、とした低い成分だけが来る。これがヒントでした。

調べてみると、低い周波数の音は波長が長くて、壁や床そのものを揺らして伝わりやすいと説明されていることが多いです。空気を通って隙間から漏れる分と、構造体が振動して伝わる分がある、という整理をされています。私は音響の専門ではないので断定はしませんが、実際に聞こえてきたのが低音だけだったことと、この説明はよく合っていました。

つまり音量を絞るだけでは、低い成分は残るということになります。うちのテレビは音量20のうち8くらいで見ていたのに、それでも心配だったのはこれが理由だと思っています。「小さくしているから大丈夫」という前提を、まず捨てました。

手順1 壁から離して、脚の下に1枚挟む

テレビ台を15cm下げる

最初にやったのが、これです。うちのテレビは50インチで、隣戸と接している壁にぴったり寄せて置いていました。テレビ台の背面が壁に触っている状態。

ここを15cm離しました。それだけです。台の脚が壁に触れていないことと、テレビの背面が壁に触れていないことを確認するだけの作業で、10分もかかりません。

効果を数字で示すことはできません。私は騒音計を持っていないので、測ったわけではないからです。ただ、妻に隣の部屋で聞いてもらって、「前より低い音がぼやけた気がする」という程度の感想はもらいました。曖昧な報告ですが、正直に書いておきます。

デメリットも書いておくと、15cm下がった分だけリビングが狭くなります。2LDKのリビングで15cmは、実際に生活していると分かる差です。ルンバが通るようになったのは怪我の功名でしたが。

脚とフェルト、合計200円

次にやったのが、テレビ台の天板とテレビの脚の間に、フェルトを挟むことです。100円ショップで買った家具用のフェルトシートを、脚の形に切って敷きました。厚さ4mmくらい。

これも測定はしていませんが、理屈としては、本体の振動が台を通って床に伝わる経路を切る話です。台の天板を指で触ると、大きい音の場面でわずかに震えているのが分かります。フェルトを挟んだあとは、その震えが弱くなりました。これは指で触った感覚の話なので、参考程度に。

ついでにテレビ台の脚の下にも同じフェルトを貼りました。合計で200円くらいの工事です。効果の大小はともかく、コストが低すぎて、やらない理由がありません。

手順2 スピーカーの向きと、置く高さを見直す

これは配置の話の続きです。うちのテレビは背面から音が出るタイプで、つまり壁に向かって音を出していました。ここに気づいていなかったのが、そもそもの間抜けなところです。

テレビの仕様表を見ると、スピーカーの位置が書いてあります。下向き、背面、前面のどれか。下向きなら台の天板に反射させて聞くことになるので、天板に何を敷くかで聞こえ方が変わります。背面なら壁との距離がそのまま音の届き方に効く。うちは背面でした。

15cm離したのは結果的に正解だったんですが、もっと言えばテレビの向きを部屋の対角に振るのが効きます。うちは壁に対して10度ほど角度をつけて置き直しました。見た目は少し落ち着かないんですが、音が壁に真正面から当たらなくなります。

もうひとつ、高さです。テレビ台が高いと、音の出る位置が隣戸の耳の高さに近くなる可能性がある。うちのテレビ台は天板が高さ40cmで、これは変えていません。ただ、買い替えるなら低いものを選ぶと思います。ローボードのほうが、子どもがつかまり立ちを始めたときの安全面でも都合がいいので。

手順3 音を耳元に持ってくる

ここまでやっても、根本的な問題が残ります。音量を下げるとセリフが聞こえない。

特に子どもが寝たあとです。うちは寝室とリビングがドア1枚なので、夜は音量をかなり絞ります。そうすると、セリフだけ聞こえない。効果音とBGMは聞こえるのに、肝心の声が埋もれる。字幕をつけて見ていた時期もありましたが、疲れます。

で、ネックスピーカーを買いました。首にかけるタイプのスピーカーで、Bluetoothでテレビとつなぎます。耳をふさがないので、子どもの泣き声は普通に聞こえる。この点はイヤホンと決定的に違います。

買ったのはBluetooth 5.3対応のもので、5,000円弱。テレビ側にBluetooth送信機能がなかったので、別途トランスミッターを2,000円ほどで足しました。合計で7,000円ちょっと。ここは事前に確認しておいたほうがいいところです。

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ネックスピーカーの不満なところ

全部よかったとは言えません。まず遅延です。実は最初に買ったのは、2,000円台の安いBluetoothスピーカーでした。これが失敗で、映像と音が半拍ずれる。ニュースくらいなら気になりませんが、口の動きとセリフがずれるのはかなり気持ち悪い。結局これは返品しました。

今使っているものは低遅延のコーデックに対応していて、実用上は気にならないレベルです。ただゼロではありません。ゲームをやる人だと気になる可能性があると思います。買うなら、遅延の仕様は必ず見たほうがいい。

次に重さ。実測で90gほどでした。数字だけ見ると軽いんですが、首にかけていると1時間くらいで肩に意識が向きます。夏場は首まわりが蒸れる。これは構造上どうしようもない。

あと、地味に困るのが2人で見るときに1台しかないことです。妻と映画を見るときは結局テレビのスピーカーを使うので、この解決策が効くのは私が1人で見るときだけ。ここは事前に想像しきれていませんでした。2台目を買うかは、まだ迷っています。

時間で区切るほうが、機材より効く場面もある

機材の話ばかり書いてきましたが、実際に一番効いたのは22時以降は音量を上げないという自分ルールでした。身も蓋もないんですが。

賃貸の契約書や管理規約に、生活音についての記載があるかは物件によります。うちの契約書には具体的な時刻の指定はなくて、「他の居住者の迷惑となる行為」という書き方でした。時間帯の線引きは自分で決めるしかない。

うちは子どもを20時前後に寝かせるので、そこからは自動的に静かになります。ただ、子どもが寝たあとにようやく自分の時間が来る、という構造なので、22時から24時が一番テレビを見たい時間帯なんですよね。ここが近隣にとっても静かであってほしい時間帯と、きれいに重なります。

だからネックスピーカーを買ったとも言えます。時間で我慢するか、機材で解決するかの選択で、7,000円払って後者を選んだ。そう整理すると、支出としては納得しやすくなりました。

それでも残っている問題

ネックスピーカーにしたことで、テレビ本体からは音が出なくなりました。壁を伝わる音の話でいえば、これが一番効いているはずです。ただし、解決したのは私が見ているときだけという限界があります。

それと、うちの子は生後6ヶ月で、まだ歩きません。今のところ床を伝わる足音の心配はしていないんですが、寝返りが始まって、おもちゃを落とす音は明らかに増えました。テレビの音より、こちらのほうが先に問題になりそうな気配があります。

音の対策は、やろうと思えばいくらでもやることがあります。防音カーテン、吸音パネル、床の二重化。ただ、賃貸なので壁に手を入れられないという制約が最初にあって、その中でできることをやった、というのが今回の記録です。

テレビ台を15cm動かすのに費用はかかりません。フェルトは200円。この2つは、効果が測れていなくても、やっておいて損はないと思っています。ネックスピーカーは7,000円かかりますが、これはむしろ自分が快適に見るための投資として元が取れました。近隣対策はおまけくらいの気持ちでいたほうが、後で落胆しないはずです。

この記事は近隣への音の個別記事です。賃貸で何をやったかの全体は子どもの足音が気になり出した|賃貸でやったことで整理しています。

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