読む姿勢|寝転がって読むと首に来る

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本を読む時間が、夜のベッドの上に集中するようになりました。子どもが生まれてから、まとまって座って読む時間がほとんど取れないからです。それで寝転がって読むようになって、3ヶ月ほどで首の後ろが痛くなりました。

朝起きたときに、後頭部の付け根あたりが張っている。そのまま在宅勤務で画面を見るので、夕方には肩まで来る。読む場所を変えるか、姿勢を支える物を入れるかの二択でした。結局、後者にしました。

寝転がって読む姿勢は、どれも無理がある

整理してみると、寝ながら読む姿勢は3種類しかありません。そしてどれにも問題があります。

仰向けは、本を顔の上に持ち上げ続けることになります。単行本1冊が350gくらい。大したことないように思えますが、腕を上げたまま20分維持するのはきつい。腕が下がってくると、今度は本を見るために顎を引き続けることになります。落としたら顔に当たります。実際、寝落ちしかけて鼻に落としました。

うつ伏せは、本を見るために首を反らす形になります。これがいちばん首に来ました。肘で上半身を支えるので、肩も張ります。うつ伏せで読んだ翌朝が、いちばん痛かったです。

横向きは、下側の目と上側の目で本までの距離が変わるので、目のほうが先に疲れます。それと、下になった腕がしびれる。私は15分が限界でした。

頭の重さを支えているのは首だけ

なんで痛くなるのかを調べてみると、単純な話でした。人間の頭は成人でおよそ5kg前後、体重の1割弱と言われています。この5kgを、まっすぐ立っているときは背骨が真下から支えている。

ところが頭を前や後ろに倒すと、支える向きがずれます。首の後ろの筋肉が、傾いた頭を引っ張り続けることになる。傾ければ傾けるほど負担が増えるとされていて、よく引用される具体的な数字もあるんですが、出典がはっきりしないものが多かったので、ここでは倍率までは書きません。方向として、真上に近いほど楽、というのは体感とも一致します。

もうひとつ効いていたのが、腕です。仰向けで本を持ち上げる姿勢は、首だけでなく肩の前側が持ちます。腕が疲れてくると無意識に本を下げ、そのぶん頭を起こして覗き込む。首の負担は、腕が疲れた瞬間から急に増える構造になっているわけです。だから対策としては、腕を支えるか、本を支えるかのどちらかも要ります。

だから対策も単純で、本を目の高さに近づけて、頭をなるべく倒さないようにする。これしかありません。座って机の上に本を置く姿勢が首に良くないのも同じ理由で、本が下にあるぶん頭を前に倒し続けることになるからです。

最初にビーズクッションを買って失敗した

それで、最初に手を出したのが大きいビーズクッションでした。1万円ほど。体を預けて半分起きた姿勢が作れると思ったんです。

結果は逆でした。柔らかすぎて腰が沈む。腰が沈むと骨盤が後ろに倒れて、背中が丸まります。背中が丸まると頭は前に出るので、首の負担はむしろ増えました。座り始めて10分は快適で、30分後には最初より姿勢が悪くなっている。

もうひとつ誤算だったのが、体を預けるたびに形が変わることです。読んでいる途中で少し動くと沈み込みが変わって、そのたびに本との距離が変わる。姿勢を保つための物なのに、姿勢が固定できませんでした。

返品期限を過ぎてから気づいたので、今はリビングに置いて妻がテレビを見るときに使っています。座り心地は良いんです。読書に向いていなかっただけで。

買い直したのは三角のクッション

次に買ったのが、断面が三角形になっている高反発のクッションです。幅55cm、セール価格で2,970円でした。ベッドや床に置いて背もたれにする、あの形です。

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これに変えて良かったのは、形が変わらないことでした。高反発なので体重をかけても数センチしか沈まない。傾斜が一定に保たれるので、背中から腰までが同じ角度で支えられます。上体が起きるぶん、本を持つ手も顔の高さに近くなる。うつ伏せで読んでいたときのような、首を反らす動きがなくなりました。

使い方としては、ベッドのヘッドボードに立てかけて、そこに寄りかかる形です。角度はだいたい45度くらい。完全に起きるより楽で、寝るより首が楽、という中間が作れます。

意外な使い道もありました。子どもが夜中に起きて、抱っこで寝かしつけたあと、そのまま自分だけベッドに戻ることがあります。このとき、いきなり横になるより背もたれに寄りかかった姿勢のほうが、腕の中の子どもを起こさずに済む。読書用に買ったものですが、うちでは夜間のこの用途のほうが出番が多いかもしれません。

それと、クッションの傾斜に本を立てかけると、簡易的なブックスタンドになります。膝の上に本を開いて置くと首が下を向きますが、太ももとクッションの隙間に下端を挟むと、20度くらい角度がつく。手を離せる時間ができるので、コーヒーを飲みながらでも読めます。狙って買った機能ではないですが、これは助かりました。

不満もあります。まず硬い。高反発をうたっているだけあって、最初の数日は背中が痛かったです。1週間ほどで慣れましたが、柔らかいものが好きな人は合わないと思います。

次に幅55cmは、思ったより狭い。私は肩幅が広いほうではないんですが、それでも肘を横に開くと外に落ちます。本を両手で持つぶんには問題ないものの、寝返りを打つ余裕はありません。夜中に寝落ちして、朝には体が半分ずり落ちていたことが何度かありました。

三つめは夏場の蒸れです。背中が完全に接するので、7月8月はエアコンを入れていても汗ばみました。カバーが外せるタイプを選んだので洗えてはいますが、洗って乾かすまでの1日は使えません。夏に使うなら、間にタオルを1枚挟むほうが楽です。

そして畳めない。中身が詰まっているので、使わない時間帯もそのサイズのまま部屋にあります。うちは2LDKなので、ベッドの端に立てかけて置いています。場所を取る物だという前提は必要です。

クッションだけでは足りなかった部分

姿勢が良くなっても、長時間同じ形でいれば結局は固まります。それで2つ足しました。

ひとつは、20分で一度動くと決めたことです。スマホのタイマーを20分にして、鳴ったら本を置いて首を回す。10秒で終わります。地味ですが、これを入れてから翌朝の張りがほとんどなくなりました。長く読みたい日ほど、区切ったほうが結果的に長く読めます。

もうひとつは、寝落ち対策で読む前に本の置き場所を決めておくこと。手の届く位置に台を置いておいて、眠くなったらそこに置く。ベッドの上に放り出すと、翌朝ページが折れています。うちは3冊ほど角を潰しました。

照明も少し変えました。枕元のライトが頭の真上にあると、本に自分の影が落ちます。影を避けようとして本を傾け、結果として顔も傾く。ライトを枕の横、肩の高さに移しただけで、本をまっすぐ持てるようになりました。首の話をしているのに光の話になるのが不思議ですが、姿勢は環境で決まる部分が大きいんだと思います。

最後に

首が痛くなる原因は姿勢ではなく、時間だったのかもしれない、とも思っています。ただ、時間を減らすのは無理でした。子どもが寝てからの30分が、今のところ唯一まとまって読める時間なので。

だから支える物を入れる方向に振りました。かかった費用は、失敗したビーズクッションが1万円、買い直した三角クッションが2,970円。合計13,000円ほどで、そのうち1万円は勉強代です。柔らかい物ほど姿勢は崩れる。これを先に知っていれば、最初から後者を買っていました。

この記事は本の置き場所と道具の個別記事です。置き場所を決めるまでの全体は本が増えた家で置き場所を決めた|読む前に置き場所にまとめています。

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