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同じ本を2冊買いました。しかも紙で。約3,400円の本です。届いた箱を開けて、棚の奥から同じものが出てきたときの気持ちはなかなかのものでした。買ったこと自体を忘れていたわけではなくて、家のどこにあるか分からなかったから「買っていない」と判断した。原因は管理ではなく置き場所です。それ以来やっている、買った本を見失わないための手順を書きます。内容の話は出てきません。物がどこにあるかの話だけです。
手順1|まだ読んでいない本を1ヶ所に集める
最初にやったのが、家じゅうの未読本を1ヶ所に出すことです。作業部屋、寝室、リビング、通勤カバンの中。全部集めたら23冊ありました。自分の感覚では10冊くらいだったので、倍以上です。
この23冊が、家のあちこちに2冊、3冊と散っていた。だから総量が把握できなかったわけです。散らばっている状態では、何冊あるかは絶対に分かりません。まずここを潰さないと、あとの工夫は全部無駄になります。
集めた23冊は、作業部屋の本棚のいちばん取りやすい段に置きました。床から110cmくらいの、立って目線が届く段です。読んだものだけ、下の段や寝室に移す。この一方通行のルールにしました。
手順2|置ける冊数を先に決める
次にやったのが、置ける上限を決めることです。うちは幅56cmの1段を未読用にしました。技術書の厚さが平均2.5cmなので、22冊で埋まる計算。実際は文庫も混ざるので、だいたい25冊前後が上限です。
これを決めた理由は、あふれたら見えるようにするためです。冊数で管理しようとすると数え直しが要りますが、棚が物理的に埋まるなら見た瞬間に分かる。数えなくても分かる仕組みにする。これは在庫管理と同じ考え方だと思います。
実際、この段が埋まりかけたときに、私は3冊を電子で買い直して紙を手放しました。段が埋まっていなければ、たぶん何も考えずにもう5冊買っていたはずです。
手順3|今読んでいる1冊だけ、棚から出す
ここで書見台を使っています。竹製のブックスタンドで、価格は約2,098円。デスクの右奥に置いて、今開いている1冊をそこに乗せる。それだけの運用です。
目的は読みやすさより「場所の固定」でした。読みかけの本がデスクの上を漂うと、書類の下に埋もれます。私は3回それをやって、そのうち1回が冒頭の重複購入につながりました。読みかけの本は、家の中でいちばん行方不明になりやすい。棚にも戻っていないし、決まった置き場所もないので。
竹製にしたのは、単純に重さです。実測で約620g。プラスチックのものだと300g前後のものが多くて、A5の技術書を乗せると後ろに傾くレビューを見かけました。620gあれば、560gの技術書を乗せても安定します。実際、うちで使っている限り倒れたことはありません。
角度は数段階で調整できるタイプです。うちはいちばん立てた状態で使っています。デスクの奥行きが60cmしかないので、寝かせるとキーボードとぶつかる。折りたためば厚さ3cmくらいになるので、使わないときは棚の隙間に立てて収納しています。
書見台の不満を先に書いておく
いいことばかりではありません。まず、厚い本を開いたまま固定するのが苦手です。うちのモデルにはページを押さえるクリップが2つ付いていますが、厚さ4cmの技術書を真ん中で開くと、ページが勝手に閉じようとする力にクリップが負けます。開いて置くというより、閉じた状態で立てかける台として使うほうが実用的でした。
次に、竹という素材の話。届いたときに表面がわずかにざらついていて、指で触ると引っかかる箇所がありました。細かい紙やすりで軽くこすって解決しましたが、そのまま使うと気になる人はいると思います。あと、湿気で反る可能性はあると思っています。今のところ2ヶ月で変化はありません。
3つめ、これは製品の問題ではないんですが、デスクの上に幅25cmの占有物が増えます。私のデスクは幅120cmで、モニターアーム、キーボード、マウス、そこに書見台。正直、狭くなりました。デスクが狭い人は、置いた瞬間に後悔する可能性があります。
置き場所を作る前にやった、効かなかった工夫
手順として書いたことの前に、失敗した試みが2つあります。同じ道を通る人がいるかもしれないので書いておきます。
ひとつめは、未読の本を箱にまとめたこと。押し入れから空き箱を出して、そこに未読を入れました。見た目はすっきりします。ただ、箱に入れると背が見えません。中身を確認するには箱を開けて、上から順に持ち上げることになる。3週間で一度も開けませんでした。見えないところに置いた本は、置いていないのと同じです。この箱が結果的に重複購入の温床になっていた可能性もあります。
ふたつめは、読む順番を決めたこと。未読の23冊に1から23まで番号を振って、順番に読もうとしました。3冊目で崩壊しています。その日の気分で読みたいものが変わるので、順番を守ろうとした瞬間に読むこと自体が止まりました。管理と読書を同じ仕組みに乗せようとしたのが間違いだったと思っています。今は、置き場所だけ管理して、順番は一切決めていません。
手順4|買う前に、棚の写真を見る
重複購入を二度とやらないために、単純な対策をひとつ足しました。未読の段を撮った写真をスマホに1枚だけ入れておく。買うか迷ったときに、それを見る。
アプリで蔵書管理をする方法も試しました。バーコードを読ませて登録するやつです。3日で挫折しました。登録の手間が、私にとっては買う楽しさを上回った。続かない仕組みは仕組みではないので、写真1枚に落としました。
写真は月に1回くらい撮り直しています。撮り直しを忘れても、大まかな冊数が分かれば買いすぎの抑止にはなる。完璧である必要はないと割り切りました。この方法にしてから、同じ本を買ったことは一度もありません。
手順5|3ヶ月動かない本を別の場所に移す
未読の段に置いたまま、まったく動かない本があります。うちの場合、23冊中7冊が3ヶ月経っても位置が変わりませんでした。
これを処分するかというと、していません。ただ、未読の段から外して、下の段に移しました。理由は、未読の段が「これから読むもの」を表していないと意味がないからです。動かない本が混ざっていると、段を見ても判断材料になりません。
移す判断は簡単で、本の背に付箋を貼っておくだけ。3ヶ月後に付箋がそのままなら移動、という運用です。付箋なので数百円もかかりません。1回だけ日付を書いて貼る作業が要るくらいです。
4ヶ月やってみて
未読の冊数は、23冊から17冊まで減りました。劇的ではないけれど、増え続けていた状態からは変わっています。何より、家のどこに何があるか分からない状態が消えました。
効いた順に並べると、1ヶ所に集めたこと、上限を物理的に決めたこと、読みかけの置き場所を固定したこと。この3つです。逆に、蔵書管理アプリと、細かい分類は続きませんでした。私は分類を始めると凝ってしまうタイプなので、やらないほうが結果が良かった。
3,400円の本をもう1冊買った授業料は、正直まだ痛いです。ただ、その1冊がなければ手順を作らなかったとも思っています。今は未読の本が棚の1段に並んでいて、読みかけが1冊デスクの上に立っている。それだけの状態が、思っていたよりずっと気楽でした。
この記事は本の置き場所と道具の個別記事です。置き場所を決めるまでの全体は本が増えた家で置き場所を決めた|読む前に置き場所にまとめています。

