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深夜2時、寝室の天井から「ピッ」と鳴りました。1回だけ。気のせいかと思って寝たら、約1分後にまた「ピッ」。子どもは幸い起きませんでしたが、私は完全に目が覚めました。
あれは火災警報器の電池切れの合図でした。調べると多くの機種で電池が消耗すると一定間隔で音や音声が出る設計になっているそうです。問題は、それが夜中に始まることが多いこと。そして賃貸だと、自分で交換していいのか迷うこと。手順として整理しておきます。
手順1 鳴っているのが何かを特定する
最初に迷ったのが、音の出どころでした。天井には警報器のほかに、うちの場合は換気の吸気口もあります。真夜中に一人で天井を見上げていても分かりません。
やったのは単純で、次に鳴るまでスマホの録音を回して、部屋を移動しながら音量を比べる方法です。3回目の「ピッ」で、寝室の警報器の真下が一番大きいと確認できました。
音のパターンにも意味があります。電池切れの警報と、火災の警報は鳴り方が違うのが普通で、火災検知は連続して大きく鳴り、音声で警告するものが多い。一方、電池切れは短い音が数十秒から1分おき、あるいは「電池切れです」という音声が入るタイプもあります。取扱説明書に鳴り分けの表が載っているので、そこを見るのが確実です。うちの機種は説明書を失くしていたので、メーカーのサイトで型番から探しました。
手順2 本体の設置年を確認する
次にやったのが、本体を天井から外して裏を見ることです。製造年や設置年月を書き込む欄がある機種が多いとされています。うちのものは本体側面に製造年が印字されていました。
ここが重要で、住宅用火災警報器はおおむね10年を目安に本体ごと交換することが推奨されています。電池が10年もつタイプが主流ですが、10年経つと電池だけでなくセンサーや電子部品も劣化するため、電池交換ではなく本体交換を勧めているメーカーが多い。消防庁もこの趣旨の呼びかけをしています。
うちの寝室の警報器は、製造から11年経っていました。つまり電池を替えても、それは本来やるべき対処ではないということになります。ここを確認せずに電池だけ買っていたら、また数年後に同じことをするか、いざというときに動かないかのどちらかでした。
手順3 賃貸なら、まず管理会社に聞く
住宅用火災警報器の設置は法律で義務づけられていて、賃貸住宅の場合設置の義務は所有者、つまり貸主側にあるとされています。維持管理や交換の費用を誰が持つかは契約や物件によって扱いが違うため、勝手に判断できません。
私はメールで問い合わせました。返事は「本体交換はこちらで手配するので、型番と設置場所を教えてほしい」。同時に「日中の在宅日を教えてほしい」とも言われて、業者の訪問日程の調整が必要になりました。
で、ここが実際の落とし穴なんですが、調整に2週間かかりました。その間も夜中に「ピッ」は鳴り続けます。眠れない。子どもが起きる日もありました。
そこで暫定対応として、自分で1台買って付け替えることにしました。管理会社には「取り急ぎ自分で交換して、外した本体は保管しておく」と伝えて了承をもらっています。やる前に一言入れておくのが賃貸の鉄則で、これは連絡した記録が残る形にしました。
手順4 交換用を選ぶ
買ったのはパナソニックの「けむり当番」です。2,640円ほど。煙を感知する光電式の単独型で、電池は10年寿命のリチウム電池が同梱されているタイプ。
選んだ理由は、元々付いていたものが同じメーカーの煙式で、取り付けベースの互換性が期待できたからです。実際、天井に付いていたベースの穴位置がそのまま使えました。これは賃貸ではかなり大きい。新しくネジ穴を開けないで済みます。
もし穴位置が合わなければ、天井に新たな穴を開けることになって、原状回復の対象になり得ます。買う前に既存の型番を控えて、同メーカー・同シリーズの後継品を探すのが安全でした。私は外した本体を撮影してから注文しました。
不満もあります。まず思っていたより大きい。直径10cm弱、厚みが3cmほどあって、白い天井に白い円盤が付いている状態です。以前のものより一回り大きく、寝室の天井を見上げると存在感があります。デザインを気にする人は気になると思います。
それから、テストボタンを押したときの音がかなり大きい。カタログ上は数十デシベル単位で示されている値ですが、実際に真下で押すと耳が痛いレベルでした。子どもが寝ている部屋でテストするのは無理です。私は昼間、子どもを別室に連れて行ってから鳴らしました。
あと当然ですが、これは煙式です。台所に付けるなら、調理の湯気や煙で誤作動しやすい場合があり、熱を感知するタイプが向くことがあるとされています。設置場所ごとに種類を選ぶ必要がある。台所への設置義務があるかどうかは市町村の条例によって違うので、自治体の消防のサイトを見るのが確実です。
連動型にするかも少し迷いました。1台が感知すると家じゅうの警報器が鳴るタイプで、寝ている間に別の部屋で火が出た場合に気づきやすいとされています。ただ連動型は原則として同じシリーズで揃える必要があるため、2台とも同時に入れ替える話になります。管理会社が手配する分と自分で買った分が混ざる今の状況では組めないので、今回は単独型にしました。もし自分の家なら連動型を選ぶと思います。
手順5 付け替える。工具はドライバー1本
作業自体は10分もかかりません。天井の本体を反時計回りに回して外し、ベースのネジを外す。新しいベースを同じ穴にネジ止めして、本体を回してはめる。電池のコネクタを差し込んで、テストボタンで動作確認。
電池式の警報器なので、電気工事士の資格は要りません。ただしAC100Vの電源に直結されているタイプや、住戸間で連動している自動火災報知設備は別物です。天井から配線が出ている、あるいは受信機が玄関などにあるなら、それは自分で触る話ではありません。うちは電池式の単独型だったので、この作業で完結しました。
脚立は必要です。うちの天井は2.4mほどで、椅子で届く高さではありません。片手で本体を支えながらネジを回すので、不安定な足場でやらない。これは真面目に言っています。私は2段の踏み台を使いました。
手順6 残りの1台と、点検の習慣
うちには寝室と階段上の2箇所に警報器があります。片方を替えたので、もう1台も同じ製造年のはず。確認したら、こちらも11年経っていました。管理会社の手配分をこちらに充てる形で調整しています。
点検は、ボタンを押すかひもを引いて、音が鳴るかを確かめるだけです。メーカーは月1回程度の点検を推奨していますが、正直そこまでやれていません。私は半年ごとの家の点検リストに入れて、そのタイミングでやることにしました。
ついでにホコリも払います。警報器の内部にホコリが溜まると誤作動の原因になるとされていて、乾いた布や掃除機のブラシで軽く表面を掃除する程度が推奨されています。水や洗剤で拭くのは避ける、というのは説明書に書かれていました。
外した古い本体は、透明の袋に入れて型番のメモと一緒に保管しています。退去時に「元々付いていたものはどこか」と聞かれる可能性があるからです。賃貸で設備を触ったら、外したものを捨てない。これは蛇口の先端を替えたときにも同じことをしました。捨てて困った経験はまだありませんが、捨てなくて困ることはないので。
ちなみに古い警報器の処分方法は自治体によって違います。うちの市では、リチウム電池を外して本体は不燃ごみ、電池は回収ボックス、という案内でした。そのまま燃えるごみに入れると発火のおそれがあるので、ここは自治体のページを確認してからにしたほうがいいです。
最後に
賃貸だから何もできない、ではありませんでした。設置と交換の責任は貸主側にあるとしても、製造年を確認して、鳴ったときに何の音か判断して、連絡するところまでは住んでいる側の仕事です。11年動いていた警報器が、電池切れの音を出して初めて自分の存在を知らせてきたわけで、こちらから見に行かない限り誰も気づかなかった。
夜中の「ピッ」は迷惑でしたが、あれがなければ寝室の天井を見上げることもなかったと思います。
この記事は家の修理の個別記事です。賃貸でどこまで自分でやるかは家の小さな不具合を自分で直す|賃貸でどこまでやるかで整理しています。

