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ベビーゲートを設置してから2ヶ月で、リビングのフローリングに白い線が5本入りました。ゲートの足が置いてある場所です。押しても動かないように固定してあるのに、日々のわずかな力で床が削れる。
賃貸なので、これは気になります。650円の補修ペンを買って塗ってみたところ、1本は完全に消え、3本は目立たなくなり、1本は塗る前より悪化しました。悪化した理由もはっきりしているので、そこを含めて書きます。
傷には、削れた傷とへこんだ傷がある
まず種類の話です。ここを間違えると道具の選択も間違えます。
フローリングの表面には、たいてい塗装と、木目を印刷した薄い層があります。ここがこすれて剥げただけの傷は、下地の色が見えている状態です。この場合、色を塗れば元の見た目に近づきます。うちの5本のうち4本はこれでした。
一方、物を落として凹んだ傷は、表面が凹んでいるので色を塗っても影ができます。光の当たり方で凹みが見える。ここは色ではなく、埋める必要があります。ハードワックスと呼ばれるクレヨン状の補修材を溶かして流し込む方法が一般的なようで、ペンでは対応できません。
あとえぐれて木が毛羽立っている傷。これは色を塗ると毛羽が染料を吸って、逆に濃く出ます。うちの1本がこれでした。
補修ペンで、まず薄い色から
買ったのは、木部用の補修カラーペンです。650円ほど。太字と細字の両端が使えるタイプで、木目の色に合わせた数色が並んでいるシリーズから、うちの床に近い明るめのブラウンを選びました。
使い方は単純で、傷の上をなぞって、はみ出した分をすぐ拭く。ただし順番が命です。
私は最初、床の色に一番近く見えた濃い色を塗りました。結果、その1本だけ床より濃い線になって、白い傷だったときより目立つようになりました。乾く前に濡れた布で拭いたら7割は落ちましたが、完全には戻りません。今もそこだけ少し濃い。
あとで調べたら、これは基本中の基本で、補修は薄い色から試して、足りなければ重ねるのが定石でした。濃くするのは簡単だけど、薄くするのは難しい。これは絵の具と同じ理屈です。分かっていたはずなのに、実物を前にすると「これだ」と決めつけてしまいました。
やり直したときの手順は、まず目立たない場所で試し塗り。うちは家具の下に隠れる部分で試しました。次に一番薄い色で傷をなぞって、乾かして、色を見る。足りなければもう一度。この繰り返しで、4本のうち1本は見えないところまで持っていけました。
もうひとつ効いたのが、木目に沿って線を引くことでした。傷は木目と無関係な方向に走っていることが多いので、その傷を横断するように塗りつぶすと、四角い色の面ができて余計に目立ちます。傷の上を細字でなぞって、その線の両端を木目の流れに溶かすように短く伸ばす。これだけで見え方がかなり変わりました。塗った面積は小さいほどいい、というのが4本やってみた実感です。
拭き取りのタイミングも書いておきます。はみ出した分は10秒以内に乾いた布で拭くと、ほぼ完全に取れます。1分置くと、拭いても薄く残る。ペンを持つ手と、布を持つ手を最初から用意しておくのが正解でした。私は1本目で布を取りに行き、戻ってきたときには手遅れでした。
3ヶ月後に見たら、2本は戻っていた
ここが正直に書いておきたいところです。補修ペンは永久ではありません。
塗ってから3ヶ月後に確認したら、4本のうち2本は白い線が薄く復活していました。復活した2本は、どちらも人がよく歩く場所です。掃除機をかけ、フロアワイパーで拭き、素足で歩く。その摩擦で塗った色が落ちていく。
特に水拭きに弱いという印象です。うちは離乳食が始まってから床を拭く頻度が上がって、1日2回は拭いています。補修した部分もその対象なので、当然落ちます。
塗り直しは1分で終わるので、そこまでの手間ではありません。ただ「一度直せば終わり」ではないことは知っておいたほうがいい。ペン1本で何回塗れるかは数えていませんが、5本の傷を2回ずつ塗った程度ではインクの減りは分かりませんでした。
それとツヤが合わない問題があります。うちの床は半ツヤで、補修ペンを塗った部分はマットに沈みます。真上から見れば分からないけど、窓からの光が斜めに入る朝の時間帯だけ、その線が見える。ツヤを合わせるには上からクリアを塗る方法があるようですが、そこまでやると今度は塗った範囲の輪郭が出そうで、手を出していません。
壁のへこみは、自分では触らないことにした
もうひとつの問題が、壁です。抱っこ紐で子どもを抱えたまま曲がり角を曲がって、肘で壁を軽く突いた。その一撃で、直径2cmくらいのへこみができました。
壁紙は破れていません。ただ下の石膏ボードが凹んでいるので、壁紙がその形に沈んでいます。触ると柔らかい。
これは補修ペンの対象外です。調べると、パテで埋めて、その上から壁紙を部分的に張り替えるという手順になるようで、素人がやると補修跡のほうが目立つという意見が多かったです。壁紙は同じ品番でも経年で日焼けしているので、新品を貼ると色が合わないという指摘もありました。
それに、賃貸で下地まで及ぶ損傷を自分で隠すのは、方向として良くない気がしています。国土交通省のガイドラインでは、下地ボードの張り替えが必要な壁の穴は借主負担、画鋲やピン程度の穴は通常の使用による損耗として扱う、という整理がされています。うちのへこみは穴ではないので判断が微妙ですが、隠すより先に申告するほうが、結果的に安く済むと考えました。
実際、退去のときに指摘されて初めて「実は補修していました」となるのが一番まずい。次回の更新のタイミングで、写真を添えて管理会社に相談するつもりでいます。
そもそも傷を作らない側の対策
補修より先にやるべきだったのが、こちらでした。
ベビーゲートの足には、100円台で買えるフェルトを貼りました。厚さ5mmくらいの円形のもの。これを貼ってから、新しい線は増えていません。最初から貼っていれば5本の傷はなかったわけで、650円の補修ペンより先にこちらを買うべきでした。
ダイニングチェアの脚にも同じフェルトを貼っています。こちらは入居時から貼っていたので、床は無傷です。やり方は知っていたのに、ベビーゲートに適用するのを忘れていただけでした。
あとはラグです。子どもがずり這いを始めてから、リビングの3畳分にジョイントマットを敷きました。傷の防止というより落下対策で敷いたものですが、結果的に床の保護になっています。ただしマットの下は湿気がこもります。3ヶ月に1回めくって拭くようにしていて、これを怠るとカビの話になりそうで怖い。今のところ変色はありません。
それと、傷ができた日に写真を撮るようにしました。日付が残るので、いつ何が原因でついたのかを説明できます。半年ごとに家の中を見て回って記録する習慣の中に、傷の記録も混ぜてあります。撮ったところで傷が消えるわけではないんですが、退去のときに「これは入居前からあった」「これは自分でつけた」を分けて話せるだけで、交渉の材料としては全然違うはずです。
最後に
補修ペンは、擦れて色が抜けた程度の傷なら十分に使えます。650円で、しかも塗るだけ。ただし凹んだ傷には効かないし、塗った色は歩けば落ちる。永久補修だと思って買うと期待外れになります。
そして賃貸の場合、傷を消すことと、傷があった事実を隠すことは別の話です。私は床の擦り傷は塗って、壁のへこみは残して相談する、という線引きにしました。この線引きが正しいかどうかは、退去のときに答えが出ると思います。
この記事は家の修理の個別記事です。賃貸でどこまで自分でやるかは家の小さな不具合を自分で直す|賃貸でどこまでやるかで整理しています。

