両親への贈り物|内祝いとは別に考えた

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内祝いのリストを作っていて、最後まで空欄だったのが両親の欄でした。うちの親と、妻の親。4人ぶんです。どちらの親からも「内祝いはいらない」と先に言われていて、それで一度は納得したんですが、結局納得しきれなかったんですよね。

いただいた額が他の人より明らかに大きかったこと、それとベビーベッドや抱っこひもといった大きな買い物を出してもらっていたこと。これを「いらないと言われたから」で終わらせるのは、私の中で座りが悪かった。だからといって同じ金額の品を返すのも違う気がする。この記事は、その気持ちの悪さをどう処理したかという話です。相場や作法については調べた範囲の話で、地域や家によってかなり違うようです。

「いらない」を額面通り受け取れなかった理由

調べてみると、実の親や義理の親への内祝いは省略されることも多い、と紹介されているのをよく見かけます。理由は、親からのお祝いは「お返しを期待した贈与ではない」から、というものでした。援助の性格が強いので、返すとかえって水くさい、と。

言っていることは分かります。実際、私の母は「そのお金は子どもに使いなさい」とはっきり言いました。妻の母も同じでした。それでも引っかかったのは、「返さない」と「何もしない」は別だと思ったからです。

もう1つ、現実的な話として、うちの親と妻の親では金額も渡し方も違いました。片方は現金、もう片方は現金と品物の両方。ここで片方にだけ何かを贈ると、あとで話が回ったときに気まずくなる可能性がある。4人に対して同じ形のものを用意する、というのが最初に決めたルールでした。金額を合わせるのではなく、形を合わせる。

金額で返そうとすると、どこかで破綻する

一度は普通に内祝いとして計算しようとしました。いただいた額の3分の1から半分を目安に、という説明を見かけたので、それに当てはめてみたんです。

そうすると、両親へのお返しだけで他の親戚全員分を超える金額になりました。しかも、その金額を親に渡したところで、たぶん喜ばれません。うちの父は物にこだわらない人で、高いものを渡すと「もったいない」が先に来るタイプです。妻の父も似ています。金額の大きさがそのまま嬉しさにならない相手に、金額で応えようとしていたのが間違いでした。

ここで方針を変えました。内祝いの計算式からは外す。そのうえで、親にしか意味がないものを別枠で考える。この切り分けをした瞬間に、ずっと空欄だった欄が埋まりはじめました。目安の金額はあくまで一般論として紹介されているもので、うちのように事情が合わないなら無理に当てはめる必要はない、というのが今の考えです。

写真は撮っているのに、親のところには届いていなかった

方針を変えてから最初に思い当たったのが、写真でした。

生まれてから4ヶ月で、スマホの中に子どもの写真が2,800枚以上ありました。共有アルバムを作って両家に招待もしています。ところが、実際に見られているかというと怪しい。私の母はスマホを持っていますが、アルバムアプリの通知を切っていて、見るのは私が電話で「上げたよ」と言ったときだけでした。妻の父に至っては、そもそも共有アルバムを開く操作を覚えていません。

つまり枚数だけは大量にあるのに、親の生活の中には1枚も存在していない状態だったわけです。うちの実家には、私が子どものころの写真が居間の棚にアルバムで並んでいます。あれと同じものが、いまの孫については1冊もない。

これに気づいたときに、贈るものが決まりました。プリントして、飾れる形にして渡す。デジタルで持っている側からすると回りくどいんですが、受け取る側の使い方に合わせるならこれ以外にない。しかも、これは私と妻にしか作れないものです。金額では代わりが利くけれど、写真の選定は代わりが利かない。

選んだのはプリザーブドフラワー付きの写真立て

買ったのは、L判の写真が1枚入るフォトフレームに、プリザーブドフラワーが組み合わさっているものです。1台3,298円ほど。花の色とデザインが13種類から選べるようになっていて、4台必要だったので、両家で系統を変えて2台ずつ頼みました。

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これを選んだ理由は、親の家に置き場所を作らせずに済むことでした。アルバムを贈ると、棚を空けてもらうところから始まります。うちの実家の棚はもう埋まっていて、そこに1冊ねじ込ませるのは、贈り物としてはやや押しつけがましい。写真立てなら、玄関の靴箱の上や、居間のテレビの横の20cmくらいの空きに置けます。

プリザーブドフラワーにしたのは、水やりが要らないからです。生花を贈ると世話が発生する。造花よりは生花に近い見た目で、手はかからない、という位置づけのものだと紹介されていることが多く、うちの親のように植物を枯らす側の人間には合うだろうと考えました。実際、届いた実物は造花っぽさがほとんどなくて、そこは想像より良かったです。花はフレームの中で固定されているので、動かしても崩れません。注文したのが平日の昼で、届いたのは翌々日。急いで用意した割に間に合いました。

短所も書いておきます。まず、写真は1枚しか入りません。当たり前なんですが、これが後述するとおり一番きつい制約になりました。それと、L判のフレームなので全体が小さい。手のひらを広げたくらいの大きさで、居間の壁際に置くと、思ったより主張しません。存在感を期待して買うと肩透かしを食うと思います。

置き場所の制約もあります。プリザーブドフラワーは直射日光と高温多湿を避けたほうがいい、と説明されているのをよく見かけました。妻の実家は玄関に飾ってくれたんですが、そこが西日の入る場所で、あとから居間に移してもらっています。飾れる場所が家の中のどこでもいい、というわけではない。飾る前提の贈り物は、置き場所を知らないと外すというのが、ここでの学びです。

金額の話もしておくと、4台で13,192円でした。内祝いの相場から言えば全然足りていません。ただ、うちの場合は金額で応えないと決めた時点で、この額が高いか安いかはもう論点ではなくなっていました。

2,800枚から4枚を選ぶのが、思ったより重い作業だった

フレーム1台につき写真は1枚。4台なので4枚です。2,800枚から4枚。単純な作業のはずが、これがいちばん時間を食いました。

最初は時系列で候補を拾おうとしました。生まれた日から4ヶ月まで、1週間あたり3枚くらい、という配分です。ところが実際に並べると、生後2週間あたりの写真が異様に多くて、3ヶ月目がスカスカでした。撮る枚数は最初の1ヶ月に集中しているんですよね。新生児のころは些細な表情でも撮っていたのに、慣れてくると撮らなくなる。データを眺めて初めて気づきました。

途中から方針を変えて、「その家の親が写っている写真」から選ぶことにしました。孫だけの写真より、自分が抱いている写真のほうが親は喜ぶだろうという読みです。4台とも別の写真にして、それぞれ贈る相手が写っているものにしました。これは当たっていて、渡したあとに妻の母から真っ先に感想が来たのは、自分が抱っこしている構図についてでした。

もうひとつ、画面で見た印象と紙にしたときの印象がかなり違いました。スマホで良く見えた写真が、L判にすると顔が小さすぎたり、背景の生活感が急に目立ったりする。結局、候補を10枚ほどネットの現像サービスでプリントしてから決めました。L判1枚8円前後で、送料込み数百円。仕上がりまで4日かかっています。急ぐなら店舗受け取りのほうが早いです。1枚だけ入る器は、選ぶコストが枚数に反比例して上がる。200枚入るアルバムを検討していたときには考えもしませんでした。

4人の反応は、見事にばらけた

渡したのは生後5ヶ月に入ったころです。反応は同じではありませんでした。

妻の母は箱を開けた瞬間に写真のほうを見て、そのまましばらく黙っていました。私の母は「これ、花は枯れないの」と、仕組みのほうを先に気にしていました。妻の父は無言で眺めて、最後に「よくできてるな」と一言。私の父はその場では軽く見ただけで、後日、電話で「あれ、居間に置いてある」と言っていました。

その場の反応が薄い人ほど、あとから効いてくるのかもしれません。父の家に行ったとき、写真立てはテレビの横に置いてあって、周りだけほこりが拭かれていました。デジタルの共有アルバムでは、こういう痕跡は絶対に見えない。

ひとつ予想を外したのが、色の選び方でした。両家で系統を変えたのは、話が回ったときに「同じものを配った」感を出したくなかったからです。ところが渡してみると、妻の実家のほうは家具の色と合っていなくて、母が置き場所を少し探していました。こちらが良いと思った色が、その家の内装に合うとは限らない。13種類から選べるのは長所ですが、選べるということは外す余地もあるということでした。

最後に

両親への贈り物を内祝いの表から外したのは、うちの事情でそうしただけで、きちんと内祝いを返す家もたくさんあると思います。地域によっては親にも同じように返すのが当たり前だという話も見かけました。正解を探すより、自分の親が何を嫌がらないかを考えたほうが早かった、というのが結論です。

2,800枚をさかのぼって4枚に絞った2晩は、面倒でしたがやってよかった。あの時間そのものが、内祝いの品をカタログから選んでいた30分とはまったく別の種類の時間でした。

この記事は贈り物の個別記事です。内祝いで何に迷ったかの全体は出産内祝いで贈る側になった|半年で分かったことで振り返っています。

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