※ この記事にはプロモーションが含まれています。
寝かしつけに成功して、そっと部屋を出る。ドアノブを回したまま静かに閉める。ノブを戻す。その瞬間に「カチン」と鳴って、布団の中から泣き声が上がる。この流れを何十回やったか分かりません。
音を小さくするために、私は3種類のテープを買いました。最初の1つは厚すぎてドアが閉まらなくなり、2つ目は2週間で剥がれ落ちた。3つ目でようやく落ち着いています。何を間違えたのかを書きます。
「バタン」には、少なくとも3つの原因がある
まず切り分けが必要でした。ドアの音と言っても、うちの場合は種類が違うものが混ざっていたからです。
ひとつはドアが枠に当たる音。板と板がぶつかる「バタン」です。もうひとつはラッチがかかる音。ノブの横から出ている金具が、枠の受け金具に落ちる「カチン」。3つ目は蝶番のきしみで、これは「ギィ」という別の音です。
厄介なのは、対策が全部違うこと。ぶつかる音はクッションで受け止めれば減りますが、ラッチの音はクッションでは消えません。きしみは潤滑剤の話になります。
うちで一番子どもを起こしていたのは、実は「カチン」のほうでした。ドア本体は静かに閉められるのに、最後にノブを戻した瞬間の金属音が鋭い。距離にして2mくらいのところに寝ているので、これがよく通ります。
10mmのスポンジテープを買って失敗した
最初に買ったのが、厚さ10mmのスポンジテープでした。600円くらい。「厚いほど吸収する」という単純な発想です。
これをドア枠の戸当たり面に貼ったら、ドアが閉まらなくなりました。正確には、押し込めば閉まるけれどラッチがかからない。ドアが2〜3mm手前で止まってしまって、金具が受け側の穴まで届かないんですね。
常識的に考えれば分かる話ですが、貼るまで気づきませんでした。ドアと枠の隙間は、そもそも数ミリしかない。うちを実際に測ったら、閉めた状態で戸当たりとドアの間はほぼゼロ、ドアの側面と枠の間が3mmでした。10mmの余地はどこにもない。
剥がしたら、枠に糊が残りました。賃貸なのでこれが一番まずい。指でこすっても取れず、消しゴムでこすってようやく落ちました。作業時間は貼るのに5分、剥がすのに40分。ここで一度、テープをやめようかと思っています。
2mm厚に替えて、音の質が変わった
反省して選び直したのが、厚さ2mmのものでした。EPDMという素材の発泡ゴムで、これは屋外でも使われる耐候性のある素材だと説明されていることが多い。1,980円のセットで、幅と厚みの違うものが数種類入っているタイプを買いました。
複数の厚みが入っているのが、結果的に一番良かった点です。ドアごとに必要な厚みが違うので、1種類だけ買うと外します。うちの場合、寝室のドアは2mm、リビングのドアは3mm、トイレは5mmで問題なく閉まりました。同じマンションの同じ時期の建具でも、これだけばらつきがある。
貼ったのは、ドア枠の戸当たりの部分です。ドアが当たる面に、上から下まで一直線。上部の横方向にも貼ると、より効きます。
効果としては、「バタン」が「ボスッ」に変わりました。音量が下がったというより、音の質が鋭くなくなったという感覚のほうが近い。高い成分が減って、低くこもった音になる。子どもが起きるかどうかで言うと、明らかに起きにくくなりました。
それと副産物で、廊下の音が寝室に入りにくくなりました。ドアと枠の隙間を塞ぐので、遮音の効果が多少ある。私は在宅勤務でリビングの隅にデスクを置いているんですが、ウェブ会議の声が寝室に届きにくくなりました。これは期待していなかった効果です。エアコンの効きも少し良くなった気がしますが、こちらは数字で測っていないので気のせいかもしれません。
貼り方で1点だけコツがありました。先に枠を脱脂しておくことです。ドア枠の戸当たり面は手で触らない場所なので油汚れとは無縁だと思っていたんですが、拭いたウエスは普通に黒くなりました。ホコリと、たぶん空気中の油分です。ここを拭かずに貼ると、粘着が本来の力を出せません。2週間で剥がれ落ちた2本目の失敗は、素材のせいではなく脱脂を省いたせいだったと今は思っています。
もうひとつ、テープは一気に長く貼らない。剥離紙を10cmずつ剥がしながら、上から下へ押さえていく。全部剥がしてから位置決めしようとすると、テープ同士がくっついて終わりです。私は寝室のドアで1本駄目にしました。
気に入らないところ
3つあります。
まず見た目。白い枠に黒いテープを貼ったので、閉めていても線が見えます。同じ商品に白もあったんですが、汚れが目立つという口コミを見て黒にしました。結果、目立つのは色のほうでした。次に買うなら白にすると思います。
次にドアの開閉が少し重くなった。密着するので、閉めるときに空気が逃げにくく、最後にわずかな抵抗があります。トイレのドアは5mmを貼ったせいか、押し込む感覚がはっきり変わりました。妻からは「トイレのドアが固い」と言われています。
3つ目が粘着の問題です。これは賃貸では見過ごせない。貼って半年、今のところ剥がれてはいませんが、剥がすときに糊が残るかどうかは分かりません。10mmで失敗した経験があるので、今回は貼る前に目立たない場所で試し貼りして、1週間後に剥がして糊残りを確認してから本番を貼りました。ドア枠の下端、床に近い5cmでテストしています。
それでも不安なので、退去前にはドライヤーで温めながら剥がす前提でいます。温めると粘着が緩んで剥がしやすくなるというのは、10mmを剥がしたときに学びました。あのとき最初から温めていれば40分もかからなかったはずです。
「カチン」のほうは、テープでは消えない
最大の敵だったラッチの音ですが、これは隙間テープでは減りませんでした。当然で、ドアと枠がぶつかる音ではないからです。
今やっているのは、ノブを回したまま閉めて、指を離す速度をゆっくりにするだけです。道具ではなく手の動きの話。ノブを一気に戻すと金具が勢いよく飛び出しますが、3秒くらいかけて戻せばほぼ無音で収まります。
物理的な対策としては、受け金具の穴にフェルトを貼るとか、ラッチ自体に何か当てるという方法も考えました。ただ、ここはドアの施錠や閉鎖に関わる部分なので、賃貸で加工するのは避けています。閉まらなくなったら困る場所です。
もう一段簡単な対策として、寝室のドアを完全に閉めないという手もあります。うちは子どもの様子を聞きたいので、実際は5cmほど開けたままにしている日が多い。そうすると、そもそもドアを閉める音の問題が発生しません。テープを貼った意味は、閉めたい日のためにある、という位置づけです。
換気扇を回すとドアが勢いよく閉まる
もうひとつ、途中で気づいたことがあります。浴室の換気扇を回している状態でドアを閉めると、明らかに勢いが増す。
家の中の空気が排出されて、わずかに負圧になっているんだと思います。手を離した瞬間にドアが引き込まれて、力を入れていないのに「バタン」と鳴る。テープを貼る前は、これが原因の日と、単に雑に閉めた日を区別できていませんでした。
対策としては、閉めるときに最後まで手を添える。それだけです。ただ原因が分かっていると、対処のしようがあるのは大きい。道具を増やす前に、なぜ鳴っているのかを見るほうが早い場合があります。
最後に
結局、効いた順に並べると、テープを2mmに替えたこと、ノブをゆっくり戻すこと、換気扇を回しているときに気をつけること、の3つでした。金額で言えば1,980円。ただし失敗した10mmの600円と、糊を落とした40分が前提にあります。
最初に測っていれば、その両方が要らなかった。ドアと枠の隙間を定規で測る。それが正しい1手目でした。
この記事は家の修理の個別記事です。賃貸でどこまで自分でやるかは家の小さな不具合を自分で直す|賃貸でどこまでやるかで整理しています。

