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浴室の鏡が曇るのが、ずっと小さなストレスでした。ひげを剃るたびに手で拭く。拭いた直後からまた曇る。3往復くらいして、結局よく見えないまま剃っている。1回あたり20秒くらいの話なんですが、毎朝なので年間で2時間くらい使っている計算になります。
これを何とかしたくて、いくつか試しました。結論から書くと、まず水垢を落とすのが先で、その上でコーティング剤を使う。この順番を守らないと、何をやっても効きません。私は順番を間違えて1回失敗しています。
曇る仕組みと、うちの鏡の状態
鏡が曇るのは、湯気が冷たい鏡面で細かい水滴になるからです。細かい粒がびっしり付くと光が散乱して、白く見える。だから曇りを防ぐには、水滴を粒にせず、膜として広げてやればいい。これが親水タイプの考え方。逆に、水を弾いて流し落とすのが撥水タイプです。
で、うちの鏡は入居から3年経っていて、白いうろこ状の汚れがかなり付いていました。水道水のミネラル分が固まったもの。これがあると、コーティング剤が鏡面に密着しません。汚れの上に塗ることになるので。
私は最初、この状態のままスプレーを吹きました。結果は、1日ももたなかった。翌朝には普通に曇っている。説明書きをよく読んだら、使用前に汚れを完全に落とすように書いてありました。読んでいなかったのは私です。
下地の掃除に3時間かかった
そこで、まず水垢を落とすことにしました。使ったのはクエン酸です。粉末をぬるま湯に溶かして、キッチンペーパーに含ませて鏡に貼り付けて、その上からラップをかぶせる。いわゆるパックです。
30分置いて剥がして、こすってみましたが、半分くらいしか落ちませんでした。これを3回繰り返して、それでも残った部分には、クリームクレンザーとラップを丸めたものでこすりました。クレンザーは研磨剤が入っているので、鏡のコーティングを傷めることがあります。目立たない隅で試してから、力を入れずに円を描くように。
合計で3時間くらいかかりました。日曜の午前中がまるまる消えた。これが一番きつい作業で、正直これをやりたくないから何年も放置していたわけです。
ただ、この作業が終わった時点で、鏡の見え方が別物になりました。曇り止めを塗る前の段階で、すでに満足度が上がっている。白く霞んでいたのが透明になるので。曇り対策の前に、まずここをやる価値はあります。
試した3つの方法
下地ができたところで、いくつか比較しました。
ひとつめが、シャワーのお湯をかける方法。ゼロ円です。鏡を温めてから使えば、湯気が水滴にならない。実際に効きますが、もつのは2〜3分でした。ひげを剃り終わる前に曇り始める。あと、お湯を使うぶん水道代がかかります。
ふたつめが、曇り止めフィルムを貼る方法。1,500円くらいのものを検討しました。これは調べた範囲では、貼るのが難しいという声が多かったです。気泡が入る、端から剥がれてくる、貼り直しが効かない。うちの鏡は横45cm縦60cmくらいで、この面積を一発で貼る自信がなかったので見送りました。実際には試していないので、これは私の判断というだけです。
みっつめが、コーティング剤を塗る方法。うちが選んだのはこれでした。曇り止めと撥水スプレーがセットになっていて、2,980円くらい。親水コートのタイプで、無香料。塩素を使っていないと書かれていたのも選んだ理由のひとつです。
塗ってからの2ヶ月
塗る作業自体は10分もかかりません。鏡を乾いた状態にして、液を塗り広げて、乾いたら拭き上げる。下地の掃除に3時間かけた後だと、拍子抜けするくらい簡単でした。
効果は初日からはっきり出ました。シャワーを浴びている最中も、鏡の上半分が曇らない。水が膜になって流れるので、視界が確保される。ひげを剃るときに手で拭く動作がなくなりました。
持続については、パッケージには1ヶ月持続と書かれています。うちの実感だと、完全に曇らない状態が続いたのは3週間くらい。そこから徐々に、下のほうから曇るようになりました。うちは3人が毎日入って湯気の量が多いので、条件としては厳しいほうだと思います。表示より短いからといって、不当だとは思っていません。
いまは、月に1回のペースで塗り直しています。カレンダーに繰り返し予定を入れて、忘れないようにしました。これを忘れると、また曇る状態に戻る。塗ったら終わりではなく、続ける前提の道具だと考えたほうがいいです。
ボトルの容量から計算すると、うちの鏡のサイズで20回分くらいは塗れそうです。月1回なら1年半以上もつ。年間のコストで見れば2,000円弱なので、悪くないと思っています。
不満と、注意点
まず、塗るときにムラが出ます。私は1回目、拭き上げが甘くて、乾いた後に筋が残りました。塗り直しで解決しましたが、鏡が乾いた状態で作業しないと均一になりません。風呂上がりの湿った浴室でやろうとして失敗したのが1回目です。
次に、これは当たり前なんですが、鏡の汚れは防げません。石けんの飛沫が付けば、そこは白く残る。うちは毎日上がるときに、鏡をシャワーでざっと流して、スクイジーで水を切っています。この作業は結局なくなっていない。コーティングしたから掃除しなくていい、という話ではないです。
それと、うちは洗面台の鏡にも使いました。こちらは湯気にさらされる時間が短いので、浴室より長くもっています。3ヶ月経っても曇る気配がない。同じ剤でも、環境で持続がまったく違います。
気になった点をもうひとつ挙げると、匂いです。無香料と書かれていますが、塗った直後は薬品っぽい匂いが少しします。うちは換気扇を回しながら作業して、30分ほど浴室を閉め切らずに空けました。子どもを入れるのは、その日の夜からにしています。
あと、これは試した人からよく聞く方法ですが、シャンプーを鏡に薄く塗る、というやり方があります。うちも一度やってみました。確かにその日は曇りません。ただ、視界が油膜っぽく濁るのと、流したときに床が滑るのが怖かった。子どもと入る浴室で床を滑りやすくするのは、リスクの取り方として違うと判断してやめました。
結局、どれを選ぶか
手間とコストで整理すると、こうなります。毎日お湯をかける方法は、道具が要らないかわりに毎回2分ぶんの手間と効果しかない。フィルムは1回貼れば長いけれど、貼る難易度が高い。コーティング剤は、月1回の塗り直しが続けられるなら、一番バランスがいい。
うちは月1回ならやれると判断してコーティング剤にしました。逆に、月1回のメンテすら忘れる自信があるなら、フィルムのほうが向いていると思います。
それと、そもそも鏡が要るのかという話もあります。うちも一度、外してしまおうかと考えました。調べてみると、浴室の鏡は接着とピンで留まっていることが多くて、賃貸だと勝手に外すのは難しい。うちは私がひげを剃るのに使っているので、結局は残す判断になりました。もし使っていないなら、掃除の対象を1つ減らせるという意味で、管理会社に相談する価値はあると思います。
ひとつだけ強く言えるのは、下地の水垢を落とさずに何かを塗っても無駄になる、ということです。私は2,980円のスプレーを1回無駄にしました。面倒でも、クエン酸パックの3時間を先にやる。そこからが本番です。逆に言えば、下地さえ作れば選択肢はどれでもそれなりに効きます。私は3年放置してから慌てて3時間かけましたが、入居直後にやっていれば30分で済んだはずです。
この記事は風呂・洗面まわりの個別レビューです。何から入れ替えたかの全体は風呂と洗面まわりを入れ替えた|毎日触るものから変えるにまとめています。

