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充電ケーブルを1本にしたい、という話は結局ケーブルの問題ではありませんでした。挿す側、つまり充電器と機器のポートが揃っているかどうかで決まります。私はこれに気づくまでに1年かけて、その間に無駄なケーブルを4本買いました。
今は外出時に持つケーブルが1本です。ただし条件付きで、家の中では2本使っています。なぜ完全に1本にできなかったのか、どこで妥協したのかを順に書きます。
1本化が失敗した最初の理由
最初にやったのは、USB-C to USB-Cのケーブルを1本だけ持って出ることでした。スマホもタブレットもノートPCもUSB-Cなので、理屈の上ではこれで足ります。実際、機器同士の相性で困ったことはありません。
詰まったのは充電器のほうでした。オフィスの共用スペースにあるコンセント脇のUSBポートはUSB-A。実家のリビングに置いてあるタップもUSB-A。カフェの席にあるものもA端子が混ざっている。C to Cケーブルは、これらに一切挿さりません。
変換アダプタを買ってしのぎましたが、これがまた小さくて無くします。3個買って2個失いました。1個400円くらいのものですが、無くしたことに気づくのはたいてい必要になった瞬間です。
3in1ケーブルは私には合わなかった
次に試したのが、いわゆる分岐ケーブルです。1本の先が3つに分かれていて、USB-C、Lightning、microUSBに対応するタイプ。これなら本当に1本で済むはず、と思いました。
結果としては半年で使わなくなりました。理由は3つあります。まず使わない端子がぶら下がっていること。カフェで充電していると、使っていない2本の先端が机の上でぶらぶらします。見た目の問題だけでなく、隣の人の荷物に引っかかったことがありました。
次に出力が読めない。分岐構造のせいなのか、手持ちのPD対応充電器に挿しても、単体ケーブルのときより充電が遅いことがありました。厳密に測ったわけではないので断定はしませんが、少なくとも速くはならない。ノートPCの充電には使えませんでした。
3つ目は壊れやすいこと。分岐している根本の部分に力がかかります。半年で被覆が裂けてきました。1本で3役をこなすということは、その1本が壊れたら3つとも困るということでもあります。
解決したのは、充電器を替えたとき
発想を変えたきっかけは、寝室のコンセント事情でした。夜、子どもが寝たあとに自分のスマホと妻のスマホを充電するんですが、コンセントが1口しかない。タップを増やすとケーブルが増えて、赤ちゃんがいる部屋に垂らしたくない。
そこで買ったのが、1,100円のUSB-A 2ポートのACアダプタです。最大12W、1ポートあたり2.4Aまで。スマートICが入っていて、挿した機器に合わせて出力を振り分けます。くすみ系の色でコンセントに挿しても悪目立ちしません。
これで寝室はA to Cケーブルを2本という構成に固定しました。壁から2本だけが出ている状態。ケーブルは挿しっぱなしで、旅行にも外出にも持ち出しません。持ち出さないと決めたことで、「どこにやったか」という問題が消えました。
不満もはっきりあります。まず12Wは速くない。PD対応の20W以上の充電器と比べると、体感で倍近く時間がかかります。私のスマホだと0%から満充電まで3時間近く。寝ている間に充電する用途だから成立している構成で、朝の15分で回復させたい人には向きません。
それとUSB-Aなので、これ1台では完結しない。ノートPCはこれでは充電できません。C to Cの30W充電器が別に必要です。つまり我が家には充電器が2種類あって、これは1本化とは逆行しています。
もうひとつ、プラグが折りたたみ式ではありません。壁のコンセントに挿しっぱなしにする用途では関係ありませんが、旅行に持っていくならカバンの中で他のものに引っかかります。私はこれを完全に据え置きとして使うと割り切ったので問題になっていませんが、持ち出し前提で買うなら折りたたみプラグのものを探したほうがいいと思います。
逆に良かった点も書いておくと、2ポートが横並びではなく上下に並んでいるので、太めのコネクタを2本挿しても干渉しません。安い2ポート充電器で、隣同士がぶつかって片方しか挿せないという経験が過去にあったので、ここは買う前に写真で確認しました。
外に持ち出すのは1本だけ
寝室を固定したことで、外出用が整理できました。今カバンに入っているのはUSB-C to USB-Cを1本と、30Wの充電器1個だけです。ケーブルは1mを選びました。
USB-Aのポートしかない場所に遭遇したときは、諦めてモバイルバッテリーを使います。変換アダプタを持ち歩くのをやめました。年に数回しか困らない状況のために、無くしやすい小物を常備するのは割に合わない、という判断です。
長さは1mが正解でした。以前は2mを持っていましたが、外で使う場面がほぼ無い。カフェのコンセントは足元か壁際で、席から2mも離れていることは滅多にありません。逆に短すぎる0.3mだと、コンセントの位置によっては届かない。1mは、届かないことがほぼ無くて、絡まる長さでもないちょうどの寸法でした。
1本で済ませるための条件
ここまでを整理すると、1本で済ませられるかどうかは次の3つで決まると思っています。
- 持ち歩く機器の充電端子が全部USB-Cに揃っているか
- 自分の充電器がUSB-C出力か
- 外でUSB-Aポートに頼る場面が無いか
この3つが揃えば1本で足ります。ひとつでも欠けると、変換アダプタか2本目が必要になる。私の場合、3つ目が完全には満たせていないので、その場合はバッテリーで代替するという運用でごまかしています。
1本にできない場合の落としどころとして、私は「持ち歩くのは1本、家には用途ごとに固定で置く」という分け方に落ち着きました。家の中のケーブルは動かさない前提なので、何本あっても紛失しません。動かすものだけを最小にする。これなら3つの条件が揃っていなくても、カバンの中は1本で済みます。
逆に言うと、ケーブルを買い足しても解決しません。私が最初にやったのは、状況ごとに違うケーブルを買い足すことでした。A to Cを買い、C to Cを買い、分岐を買い、結果として持ち物が増えただけ。端子の種類を減らす方向に手を入れないと、本数は減らないんですよね。
耐久性のほうが結局効いた
本数の話とは別に、1本にするならその1本が丈夫かどうかが重要になります。予備がないので、断線したらその日は終わりです。
私は編組ナイロン被覆のものを使っています。以前使っていた樹脂被覆のケーブルは、コネクタの根本が半年で白く裂けてきました。カバンの中で曲がった状態になるのが原因だと思います。ナイロンのものに替えてから、10ヶ月経ちましたが今のところ無事です。1,500円くらいでした。
断線しやすいのはケーブルの中央ではなく、必ずコネクタとの境目です。だからそこに補強のカバーが付いているかどうかを見ています。安いケーブルはここが樹脂の成形だけで終わっていることが多く、曲げ癖がそのまま被覆の疲労になる。カバンに入れるときは、コネクタの根本で折らないように巻くようになりました。この巻き方を変えただけでも、寿命はだいぶ違う気がしています。
ただ、ナイロンにも欠点があって、硬いです。丸めたときの反発が強くて、ポーチの中でほどけようとします。シリコンのリングで留めていますが、樹脂被覆のケーブルほど素直には巻けません。細く軽く柔らかいものが欲しいなら、耐久性は諦めることになります。1本運用にするなら、私は硬くて丈夫なほうを選びます。
この記事は持ち物の個別レビューです。カバンの中身をどう減らしたかはカバンの中身を減らした|1年で持ち歩かなくなったものにまとめています。

