クリップとファイル|書類を立てて置く

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紙の書類が机の上に積まれる問題を、私は10年くらい放置していました。積むと下のものが見えなくなる。見えないと存在を忘れる。忘れた頃に期限が来る。去年、子どもの出生に関する書類を2回出し忘れかけて、さすがにどうにかしようと思いました。やったことは単純で、書類を寝かせるのをやめて立てただけです。その過程で買ったクリップボードと、外したものの話を書きます。

積むと見えなくなる、それだけの問題

机の上に紙が積まれるとき、何が起きているか。単純に、上から順に新しいものが乗っていきます。つまり一番古くて一番急いでいるものが、一番下にある。この構造が最悪でした。

私の場合、積まれる紙は3種類ありました。役所や保育園から来た提出期限のあるもの。保管が必要な契約書や保証書。それと、読んだら捨てるチラシやダイレクトメール。この3つが同じ山に混ざっている状態です。

1週間放置すると、山の高さは5cmくらいになります。ここから1枚を探すとき、全部を持ち上げてめくることになる。この作業が面倒だから、期限を思い出しても後回しにする。

立てて並べれば、少なくとも背表紙というか、紙の端が全部見えます。上から見下ろしたときに、何件あるかが数えられる。これだけで、書類を忘れる回数が明らかに減りました。

まず失敗したのがファイルボックス

最初にやったのは、無印のような紙製のファイルボックスを買って、そこに立てて入れる方法でした。1個数百円で、机の脇に3つ並べました。

3ヶ月で破綻しました。理由は、書類が1枚ずつバラバラだからです。クリアファイルに入れずに直接ボックスに立てると、紙は自立しません。ボックスの中で倒れて重なる。結局、ボックスの中で積まれた状態になりました。立てたつもりが寝ていた。

次にクリアファイルを使いました。1枚10円くらいの、よくある透明なやつ。1件につき1枚のクリアファイルに入れて、ボックスに立てる。これは物理的には機能しました。倒れないし、中身も透けて見える。

問題は別のところにありました。クリアファイルは中身が同じ色に見える。透明なので、上から見ると全部が白い紙の束です。10枚並ぶと、どれがどれか区別がつかない。結局1枚ずつ抜いて確認することになって、積んでいた頃と手間が変わりませんでした。

付箋を貼って見出しにする方法も試しましたが、クリアファイルのツルツルした面には付箋がつきにくい。1週間で剥がれます。強粘着タイプに替えてやっと保つようになりました。

3M ポストイット 付箋 強粘着 75×50mm 4色 656SS-MC(1セット or 2セット)

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クリップボードに寄せた

今の形に落ち着いたのは、去年の冬です。考え方を変えて、保管するものと、いま処理するものを完全に分けることにしました。

保管するもの、つまり契約書や保証書は、月に1回まとめてスキャンして原本は封筒に入れて棚の上へ。これは頻繁に触らないので、探しにくくても問題ありません。

問題は「いま処理するもの」のほうです。提出期限がある、記入が必要、返送が必要。これらは数が少なくて、常に見える場所にあってほしい。この用途にクリップボードを使うことにしました。

買ったのは、A4サイズの二つ折りタイプのバインダーです。PUレザーの表紙で、開くと片側にクリップ、もう片側にポケットとペンホルダーがついている構造。価格は1,850円くらいでした。

バインダー A4 クリップボード 革 レザー PUレザー 高級感 クリップ ファイル フォルダー 二つ折り 多機能 ペンホルダー ポケット付

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使い方はシンプルで、処理が必要な書類を全部このクリップに挟んで、机の右側に立てかけておく。二つ折りなので閉じれば本のように自立します。開けば、挟まっている枚数がすぐ分かる。

今のところ、挟まっているのは常時3枚から6枚くらいです。10枚を超えたら明らかに溜まっているサインなので、その日のうちに片付けるようにしています。物理的な上限があるのが、私には合っていました。

使って良かった点

一番効いたのは、書きながら持てることです。子どもを抱っこしながら記入する場面が実際にあって、クリップボードは膝の上でも書ける。机まで行かなくていい。ファイルボックス方式ではこれができませんでした。

それと、外に持ち出せる。区役所や保育園に書類を出しに行くとき、そのまま持っていけます。閉じるとA4より一回り大きいくらいのサイズなので、リュックに縦に入る。以前はクリアファイルに入れ替えて持っていって、帰ってきてまた戻すという手間がありました。

ポケットも思ったより使っています。返送用の封筒とか、切手とか、記入済みで郵送待ちのものとか。書類そのものではないけど一緒に必要なものが、同じ場所に入る。

ペンホルダーがついているのも小さいことですが役に立ちました。書類を書くときにペンを探すのは、地味に時間を食う。今は多機能ペンを1本ここに挿しっぱなしにしています。

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不満もいくつかある

まず、PUレザーの表面は思ったより傷がつきやすいです。半年使って、角の部分に細かい擦れが出てきました。持ち出す使い方をするなら、そのうち見た目は劣化すると思います。高級感を求めて買うと、たぶん半年でがっかりします。

次に、クリップの保持力です。私の個体は、5枚くらいまでは問題ないんですが、20枚を超えると挟みが甘くなって紙がずれます。逆さにすると落ちる。厚い書類の束を持ち歩く用途には向きません。

3つめは重さ。実測で約400gありました。中身なしでこの重さなので、紙の入ったノートPCと一緒にリュックに入れると、それなりに効いてきます。プラスチック製の単純なクリップボードは150g前後なので、その倍以上。持ち歩き重視なら樹脂製のほうがいい。

あと、二つ折りという構造上、開いたときの横幅が2倍近くになります。机の上で開くと、A3くらいの面積を占める。狭い机だと開けません。私は机の右半分を空けて使っていますが、モニターアームや資料で埋まっている環境だと厳しいと思います。

クリップホルダーという選択肢

比較検討したものも書いておきます。コクヨが出しているクリップホルダーというタイプで、こちらは書類を分けて挟める構造になっています。

調べてみると、内側に仕切りのポケットが複数あって、案件ごとに書類を分けられるという設計のようです。グッドデザイン賞を取ったと紹介されているのを見かけました。私が買わなかったのは、分けたい案件がそもそも多くなかったからです。常時3件から6件なら、1つのクリップにまとめて挟んで、上から順に処理するほうが早い。

ただ、扱う書類の種類が多い人には、分けられるほうが合うと思います。仕事で顧客ごとに書類を持つような使い方なら、1つのクリップに全部挟むのは無理があるはずです。私の用途は家庭の書類が中心で、しかも数が少ない。この条件だから単純なクリップで足りている、という話でしかありません。

半年やって、机がどうなったか

机の上の紙の山は、なくなりました。正確には、山ができないのではなく、山ができる前に処理するようになりました。

クリップボードに挟まる枚数が目に見えるので、増えてくると気持ち悪い。この気持ち悪さが、処理する動機になっています。積み上がった紙の山は、なぜか気持ち悪くならなかったんですよね。厚みが見えないからだと思います。

数字で言うと、書類の提出忘れは半年でゼロになりました。その前の半年は3回あったので、これは効果があったと言っていいと思います。ただ、正直なところ、クリップボードそのものの手柄というより、保管と処理を分けるという整理のほうが効いている気がします。

1,850円という金額は、クリップボードとしては安くはありません。100円ショップにも似た形のものがあります。私が革タイプを選んだのは、机に立てかけたときに見た目が気にならないという理由でした。毎日視界に入るものなので、そこは多少払ってもいいと思っています。ただ、機能だけで言えば安いプラスチックのもので十分足ります。

この記事は文房具の個別レビューです。紙に戻ってきた理由と道具の全体は画面ばかりの毎日で紙に戻った|使っている道具で振り返っています。

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