NAS|家庭で使うには大げさか調べた

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外付けHDDを2台つなぎ替えながら写真をコピーする運用を3ヶ月続けて、正直に言うと飽きてきました。月末にケーブルを挿して、フォルダをドラッグして、終わるまで待つ。作業自体は20分ですが、それを覚えていること自体が面倒なんですよね。

そこで、家庭にNASを置いたらどうなるのかを調べました。私はまだ導入していないので、ここに書くのは実際に使った感想ではなく、仕様と製品情報を読んだうえでの検討結果です。結論としては「うちにはまだ早い、でも理由ははっきりした」というところに落ち着いています。

NASは、家の中に置くファイルサーバー

NASはNetwork Attached Storageの略で、要はネットワークにつながるストレージです。外付けHDDがPCにUSBで直接つながるのに対して、NASは家のルーターにLANケーブルでつながる。だからPCからもスマホからも、同じ箱の中身を見に行けます。

写真管理の文脈で何が変わるかというと、つなぎ替える作業が消えることだと理解しました。スマホの専用アプリを入れておけば、家のWi-Fiにつながった時点で写真が自動でNASに送られる、という構成が組める製品が多いようです。私がいま手でやっている月末の作業が、そのまま自動化される。

もうひとつは共有です。家族それぞれのフォルダを作って、共通の写真フォルダを1つ置く、といった使い方ができる。うちは妻のスマホの写真を私が手動で吸い上げているので、ここも自動になるなら効きそうです。

2ベイとRAIDについて、誤解しやすいところ

調べていて一番気をつけたほうがいいと感じたのがここです。家庭向けNASは2ベイ、つまりドライブを2台入れられるものが主流で、その2台をミラーリング構成にできると紹介されていることが多い。片方が壊れてももう片方が残るので安心、という説明です。

ただ、これはバックアップではありません。ミラーリングは同じ内容を常に2台に書く仕組みなので、機器の故障には強い一方で、間違って削除したファイルは両方から消えます。私は以前、同期ソフトのミラーリング設定で写真を60枚ほど失っているので、この違いは身に染みています。

なので、NASを入れたとしても外付けへのバックアップはやめられない、という結論になりました。NASは「便利な置き場所」であって、「安全な置き場所」とは別の話。ここを勘違いすると、以前より危ない構成になりかねません。

候補として見たのが、UGREENの2ベイモデル

家庭向けの入門機として名前を見かけたのが、UGREENのNASyncシリーズです。2ベイのデスクトップ型で、価格は3万円台前半。商品ページの表記では、NFCによるワンタッチ接続に対応、4K動画の再生に対応、最大60TBまでのストレージ構成が可能、とされています。

NFCワンタッチというのは、スマホを本体にかざすと接続設定ができるという趣旨のようです。NASの初期設定はIPアドレスを調べたり管理画面にログインしたりと、慣れていない人にはハードルが高い部分なので、ここを簡単にしているのは家庭向けとして筋が通っていると感じました。

UGREEN NASync DH2300 2ベイ デスクトップNASキット NFCワンタッチ接続 4K動画再生を支持 最大60TBのストレー

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気をつけたい点も書いておきます。まず、この手のNASキットは本体価格にHDDが含まれていないことがほとんどです。2ベイに4TBのHDDを2台入れるとして、ドライブ代が追加で2万円前後。合計すると5万円を超えます。外付けHDDが3,000円台で買えることを考えると、金額の桁が変わります。

それから、常時通電が前提の機器なので、電気代と発熱と動作音が発生します。うちは2LDKで、置ける場所がリビングかクローゼットしかない。子どもが寝ている時間にファンとHDDの音が鳴り続けるのは避けたいので、設置場所から考える必要がありそうでした。

もう一点、転送速度は本体の性能だけでは決まりません。家庭内LANが1ギガビットなら、実効の転送速度はおおむね毎秒110MB前後が上限になります。USB接続のSSDのほうが速い場面は普通にある。速度目当てで買うものではない、という理解でいます。詳しい仕様はメーカーの公式ページで確認するのが確実です。

今は買わない、と判断した理由

金額の話が半分、残りの半分は「うちのデータ量に対して過剰だから」です。

現時点で写真と動画あわせて約90GB。年に50GBずつ増えるとしても、10年で600GB弱。いま持っている2TBの外付けHDDで、余裕で足ります。60TBまで拡張できる箱を、90GBのために置く理由がない。

それに、いまの運用の面倒さは「月に20分の作業」であって、「保存できない」ではありません。困っているのは手間だけです。手間を3万円以上と設置スペースで買うかどうか、という比較になったとき、いまはまだ手を動かすほうが安い、という判断になりました。

加えて、家庭内のNASを外から見られるように設定すると、セキュリティの管理が必要になります。仕事柄そのあたりの面倒さは想像がつくので、家族の写真が入った箱をインターネットに露出させる構成は、しっかり調べてからでないと手を出したくないというのも本音です。

NASの代わりに、いま試していること

買わないと決めたぶん、手間のほうを減らす方向で少し工夫しました。やったのは2つです。

1つは、月末の作業をコマンド1行にまとめたこと。フォルダを丸ごと同期するコマンドを短いスクリプトにして、外付けをつないで実行するだけにしました。ドラッグ操作をやめただけですが、体感の面倒さはかなり減っています。差分だけコピーするので、2回目以降は数分で終わります。ここでも削除は同期しない設定にしてあります。

もう1つは、スマホからの取り込みをWi-Fi経由に寄せたこと。PCを起動している時間帯に自動で写真が飛ぶようにしておくと、月末にやることが減ります。完全な自動化ではないので、NASの手軽さには届きません。ただ、3万円の差を埋める工夫としては十分でした。この状態で何ヶ月か回してみて、それでも足りなければNASに行く、という順番で考えています。

買うとしたら、こういう状態になったとき

逆に、条件がそろえば入れると思います。私が想定しているのは3つです。

  • データ量が1TBを超えて、外付けの手動コピーが1回30分以上かかるようになったとき
  • 子どもが増えるか、動画を撮る量が増えて、月末の作業を確実にサボると分かったとき
  • 写真だけでなく、家族で共有したい書類や録画も一箇所にまとめたくなったとき

とくに2つ目が本命です。自動化の価値は、面倒さの削減というより忘れても動くことにあります。手動でやっている限り、忙しい月は必ず飛ぶ。飛んだ月の写真がスマホにしかない状態が続くのが、一番危ない。

逆に言うと、月末の作業をカレンダーの通知で回せているうちは、まだ大丈夫という判断です。通知を2回続けて無視した月が来たら、そのときが買い時だと思っています。

最後に

調べる前は、NASは詳しい人が趣味で置くものだと思っていました。実際に製品を見てみると、初期設定を簡単にした家庭向けのモデルがはっきり存在していて、写真の自動取り込みという用途に対しては素直な解になっている。大げさかどうかは、家のデータ量と、手作業をどれだけ確実に続けられるかで決まる、というのがいまの理解です。

うちの答えは「まだ早い」。ただ、2年後には買っている気がしています。子どもの写真は減ることがないので。

この記事は写真まわりの個別記事です。増え続ける写真をどう管理するかは子どもの写真が増えすぎた|整理の仕組みを作るで整理しています。

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