食器|割れない素材に替えた話

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マグカップを1年で3個割りました。3個とも私です。妻ではなく私。

1個目は洗っているときにシンクの縁に当てて、2個目は水切りに伏せたまま倒して、3個目は子どもを抱いたまま片手で持ち上げようとして落としました。3個目のときに、割れた破片を子どもの足元から拾いながら、これは自分の不注意で片付けていい話じゃないなと思ったんです。

それで、日常的に使う器のうち何点かを、割れない素材に入れ替えました。全部ではありません。全部を樹脂にすると別の不満が出るので、線をどこで引いたかも含めて書きます。

子どもがいると、割れる場所が変わる

子どもが生後5ヶ月になって、抱っこしたまま片手で何かをする時間が一気に増えました。コーヒーを取りに行く、水を飲む、食器を片付ける。両手が空いている前提で組まれていた動作が、全部片手に置き換わる。

これが器を割る一番の原因でした。片手だと、持ち上げる角度も置く力加減も雑になります。割れたのは器が脆かったからではなく、私の手が1本足りなかったからです。

もうひとつは床です。うちはリビングとキッチンが続いていて、キッチン側はフローリングにクッションマットを敷いていません。落とせばまず割れる。子どもがハイハイを始めたら、ここに破片が落ちる可能性がある。ダイニングテーブルのすぐ下でもある。

この2つが重なった時点で、素材を変えるほうが早いと判断しました。注意力でどうにかするという方針は、寝不足の状態では機能しません。

買ったのは木目のスープカップ。中身は樹脂

買ったのは isso ecco の木目カップというスープカップで、1,430円でした。クリーンコート加工という表面処理がされていて、見た目は木の器なんですが、本体は樹脂です。

選んだ理由は3つあります。ひとつは、樹脂の器にありがちな「安っぽさ」が薄かったこと。木目のプリントが表面だけでなく縁の内側まで回っていて、テーブルに置いたときに浮きません。うちの食卓は無印の木のテーブルで、白い樹脂の器だと明らかに給食っぽくなる。

ふたつめは軽さです。実測で片手に載せてもほぼ重さを感じない。陶器のスープカップだと、中身を入れた状態で片手はきつい。抱っこしながら運ぶ前提だと、この差は大きいです。

みっつめは、購入前に商品ページで食洗機対応の表記を確認できたことでした。木目の器には本物の木を使ったものもあって、そちらは食洗機に入れられないものが多い。見た目が似ていても扱いはまったく違うので、ここは必ず確認したほうがいいです。

クリーンコート加工 スープカップ イッソエッコ 軽い 落としても割れにくい おうちカフェ食器 おしゃれ 木製風 電子レンジ対応 食洗機対応

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3ヶ月使って、実際に落としてみた結果

落としました。2回。

1回目は空の状態で、テーブルの高さ約72センチからフローリングへ。跳ねて、転がって、無傷でした。2回目はスープが半分入った状態で、シンクの縁から。こちらも割れていません。ただし、2回目のあと、底の縁に白い擦り傷が残りました。木目のプリントがうっすら削れて、そこだけ樹脂の色が見えています。

割れない、は本当でした。ただ「無傷でいられる」わけではない。陶器なら割れて終わりだったところが、樹脂だと傷として蓄積していく。3ヶ月で目立つ傷は2箇所です。これが1年で何箇所になるかは、まだ分かりません。

この傷の付き方は、正直あまり気持ちのいいものではありませんでした。陶器は割れるまでは新品と同じ顔をしているのに、樹脂はじわじわ古びる。長く使う器としての満足度は、たぶん陶器のほうが高い。

「割れない」と書かれた器にも、いくつか種類がある

買う前に少し調べました。割れにくいとされる食器には、大きく分けていくつかの系統があります。

ひとつはメラミン樹脂。給食の食器でおなじみのもので、硬くて傷がつきにくい代わりに、電子レンジに入れられません。もうひとつがポリプロピレンなどの一般的な樹脂で、レンジに対応しているものが多い代わりに、メラミンより柔らかく傷が入りやすい。それから強化ガラスと、樹脂に木粉を混ぜた素材。

ここで大事なのは、どれも「割れない」ではなく「割れにくい」だということです。強化ガラスは落としても割れにくいけれど、割れるときは粒状に砕けます。樹脂は割れない代わりに欠けたり削れたりする。素材を替えるのは、壊れ方を選び直すことでもある。

うちが樹脂の木目タイプにしたのは、レンジと食洗機の両方を通したかったからです。離乳食のストックを解凍する容器としても使いたかった。メラミンだとレンジが使えないので、その時点で候補から外れました。この判断は今のところ正解だったと思っています。

不満は、熱いものと、匂いと、口当たり

使ってみて気になった点を3つ書きます。

熱い汁物を入れると、外側までしっかり熱くなります。陶器より壁が薄いぶん、伝わるのが早い。持ち手のないタイプなので、味噌汁を注いだ直後は縁を持つのがつらい。妻は「猫舌なんだからちょうどいい」と言っていましたが、私は毎回タオル越しに持っています。

匂い移りも少しあります。カレーを入れた翌日、洗ったあとでも鼻を近づけるとかすかに残る。食洗機で高温洗浄すればほぼ消えますが、手洗いのときは残りやすい。樹脂の器全般の弱点だと思います。

あとは口当たりです。縁の厚みが陶器と違うので、飲み口が少し野暮ったい。スープをすする分には気になりませんが、これでコーヒーを飲む気にはなりませんでした。結局、私のコーヒー用のマグは陶器のまま残しています。割れるのが嫌で買い替えたはずなのに、一番割った器だけ替えていない。矛盾しているのは自覚しています。

全部を樹脂にしなかった理由

入れ替えたのは、汁物用のカップと、取り分け用のボウルだけです。メインの平皿は陶器のまま。

理由は単純で、平皿は落としにくいからです。両手で持つし、重ねて運ぶし、片手で扱う場面がほとんどない。割った3個が全部カップ類だったという事実に沿って決めました。割れない素材にすべきなのは「よく落とすもの」であって、「割れると困るもの」ではないという整理です。

樹脂の器を検討したとき、もうひとつ候補に挙げていたのがメラミンのサラダボウルでした。23センチくらいの大きめのもので、パスタやカレーにも使えると紹介されているものが多い。うちは取り分け用に木目のボウルを選びましたが、大皿を樹脂にするならメラミンのほうが選択肢は広いと思います。ただしメラミンは電子レンジに入れられないので、そこは確認が要ります。

子ども用にはまだ使っていない

ひとつ書いておくと、この器は子ども用として買ったわけではありません。子どもはまだ離乳食の初期で、専用の食器を使っています。

買い替えたのは大人の器です。理由は、割れた破片が子どもの生活圏に落ちるのを避けたかったから。子ども自身が器を投げるようになるのはもう少し先で、そのときはまた別の選び方をすることになると思います。吸盤で固定するタイプとか、深さのあるものとか。

ひとつ余談を書くと、割れない器に替えてから、私の扱いが確実に雑になりました。落としても割れないと分かっているので、片付けの動作が速くなる。シンクにぽんと放る。これは効率がいいようで、器の寿命は縮めているはずです。傷が3ヶ月で2箇所ついたのも、半分は私の扱いのせいだと思っています。道具を丈夫にすると、人間のほうが緩む。これは器に限らず、いろいろな場面で起きている気がします。

今のところ、この入れ替えでキッチンの床に破片が落ちた回数はゼロです。3ヶ月で1,430円。1個あたりの単価としては、割れた3個の合計より安く済んでいます。全部を替えるつもりはありませんが、片手で持つ器だけは樹脂にしておいてよかったと思っています。

この記事はキッチン道具の個別レビューです。何を残して何を捨てたかはキッチンの道具を入れ替えた|使う頻度で選び直すにまとめています。

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