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春先の我が家のルールは、上着を着たままリビングのドアを開けない、これ1本です。玄関で30秒使って、そこで終わらせる。それだけのことなんですが、決めるまでに2年かかりました。
最初に断っておくと、これは症状がどうこうという話ではありません。私は医療の専門家ではないので、体調のことは書けません。書けるのは、玄関でどういう手順を踏んでいるかと、そのために何を買ったかという、生活の段取りの話だけです。実際に効いているかどうかも、私の体感と、床の拭き掃除で取れる量が減ったという程度の観察でしかありません。
玄関でやることを、5つに固定した
あれこれ試した結果、いまは次の順番に固定しています。順番を決めておかないと、疲れて帰ってきた日に必ず飛ばすんですよね。
まずドアを開ける前に、外で上着の肩と背中を手で払う。次に玄関に入って、ドアを閉めてから上着を脱いで玄関のフックに掛ける。そのままブラシで上から下へ通す。バッグの底と肩紐も同じように払う。最後に洗面所へ直行して手洗いとうがい。ここまでで、慣れれば40秒くらいです。
ポイントは、上着を室内に持ち込まないことだと思っています。以前はリビングのソファに放り投げていました。ソファは子どもが座る場所でもあるので、そこを経由させないだけでも気分が違います。玄関にフックを2個増やして、私と妻の上着をそれぞれ掛けられるようにしました。粘着タイプのフックが2個で900円ほど。賃貸なので壁に穴は開けられませんが、シューズボックスの側面に貼れました。
最初にやった失敗は、玄関の中で振り払ったこと
手順を決める前は、玄関に入ってから上着を持ってバサバサと振っていました。これは完全に逆効果でした。狭い玄関で振ると、落ちたものが空気に乗って、そのまま廊下のほうへ流れていきます。うちは玄関と廊下のあいだに扉がないので、なおさらです。
気づいたのは、玄関のたたきを拭いた雑巾より、廊下の床を拭いた雑巾のほうが汚れていた日があったからです。それ以来、払うなら外で、玄関の中では払わないに変えました。中でやるのは、ブラシで生地の表面を一方向になでる作業だけです。ブラシなら、落ちたものが真下に落ちるので、たたきの上に留まってくれます。
もうひとつの失敗は、100円ショップで買った化繊のブラシを使っていた時期です。ナイロンの上着をこすると、静電気でパチパチいって、かえって表面に張り付いている感じがしました。手の甲を近づけると産毛が引っ張られるくらいには帯電していたので、これは道具を変えるべきだなと。
馬毛の洋服ブラシを買った
それで買ったのが、馬毛100%の洋服ブラシです。1,602円ほど。カシミヤやウールなどのデリケートな衣類にも使える、と書かれているタイプで、静電気が起きにくいことをうたっている製品でした。
使ってみて、まず違ったのは音です。化繊のときの「シャッ、シャッ」という乾いた音がしなくなって、「サッ」という柔らかい音になりました。パチパチもほとんど鳴りません。毛が細くて柔らかいので、ウールのコートの表面を毛羽立たせずに通せます。
使い方は、上から下へ、生地の目に沿って一方向。往復させると、いったん浮いたものをまた押し込むことになるので、片道だけです。肩、背中、袖の順で、コート1着なら20秒くらい。私の場合、たたきに落ちたものが目で見えるので、掃除のタイミングもそこで判断しています。
短所を3つ書きます。ひとつめ、値段が高い。100円ショップのブラシと比べれば16倍です。毎日使うものなので私は納得していますが、春の1ヶ月しか使わない人には割高だと思います。
ふたつめ、ダウンジャケットのようなツルツルした生地には向いていない。毛が柔らかいぶん、滑ってしまって何もしていないのと変わりません。ナイロンやポリエステルの上着は、ブラシではなく手で払うか、ぬらして固く絞った布でなでるほうが早いです。うちでは、私のダウンは布、妻のウールコートはブラシ、と使い分けています。
3つめ、ブラシ自体の手入れが必要です。毛の根元に細かいものがたまってくるので、月に1回、目の粗い櫛で毛をとかして落としています。たまに水でさっと洗って陰干しもします。馬毛は水に浸けっぱなしにすると傷むと説明されていたので、洗うときはさっとです。この手間を面倒だと感じる人はいると思います。
上着の素材を変えたら、ブラシの出番が減った
2年目に気づいたのは、道具より着ていく服の素材のほうが効いた、ということでした。
ウールのコートは、表面に細かい毛が立っているので、いろいろなものが引っかかります。ブラシで通しても、光に当てると残っているのが見える。一方、ナイロンのシェルジャケットは表面が平らなので、手で払うだけでほとんど落ちます。
3月から4月にかけては、通勤も保育園の送りも、私はナイロンのアウターにしました。撥水加工のある、いわゆるシェルパーカです。8,000円くらいのもので、洗濯機で洗えるのも大きい。帰ってきて気になったら、その日のうちにネットに入れて回せます。ウールのコートは、この時期はクローゼットで待機です。
髪も同じ理屈で、外に出るときは帽子をかぶるようにしました。帽子はナイロンのキャップです。髪は洗い流すのが夜になりますが、帽子なら玄関で脱いで、そのままフックに掛けられる。順番が変わるだけなんですが、私にはこれが合っていました。
玄関まわりの、置き方の細かい話
手順を回すために、玄関に置いたものは3つだけです。
- 上着用のフック2個(シューズボックスの側面に貼り付け)
- 洋服ブラシ(フックの隣に引っかけて、すぐ手が届く位置)
- たたきを拭く用の使い捨てシート(下駄箱の中に箱ごと)
ブラシの置き場所は地味に重要で、下駄箱の中にしまっていた時期は使用率が明らかに落ちました。取り出す動作がひとつ増えるだけで、疲れている日にはやらなくなるんですよね。手を伸ばせば届く位置に出しておく。これは他の掃除道具にも共通する話だと思います。
たたきの拭き掃除は、3日に1回。使い捨てのフロアシートを1枚使って、玄関の床を奥から手前へ拭きます。時間にして1分。掃き掃除だと舞い上がるので、うちは最初から湿った布かシートでやる方式にしました。
あと、玄関に空気清浄機を置こうかと一度検討して、やめました。玄関は0.8畳ほどで、コンセントの位置も悪い。それより、リビングの清浄機を玄関側のドアに近い場所へ動かすほうが現実的でした。実際に置き場所を変えてから、リビングに入ってすぐの空間の空気の動きが変わった気がしています。ただ、これは数字で測っていないので、あくまで気がしている、という程度の話です。
洗濯物を外に干すかどうかは、家族で決める
3月から4月にかけて、我が家は洗濯物を室内干しに切り替えています。赤ちゃんの肌着が1日に5〜6枚出るので量は多いんですが、浴室乾燥を使えばなんとかなります。電気代は1回あたり60円前後という表示だったので、月に2,000円くらい増える計算です。
これは正直、家庭ごとに判断が違うところだと思います。私は外に干した布団を取り込むときの手間と、その後の掃除機がけを考えると、室内で済ませたほうが総量として楽でした。布団に関しては別の記事に書きましたが、干す以外の手もあります。
最後に
結局のところ、玄関でやっていることは「持ち込む量を減らしたい」という、それだけの動機です。減らせているかどうかも、床を拭いた雑巾の色と自分の体感でしか判断していません。
ただ、手順を5つに固定して玄関に道具を出しておいたことで、疲れて帰った日でも飛ばさなくなりました。続けられる形にすることが、たぶんいちばん効いています。まず1つだけやるなら、上着を掛けるフックを玄関に付けることをおすすめします。900円で、部屋に上着が入ってこなくなります。
この記事は部屋の空気の個別記事です。温湿度をどう管理しているかの全体は部屋の空気を測って分かったこと|温湿度計を置いたにまとめています。

