耳栓とホワイトノイズ|生活音で起きてしまう

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子どもが生まれてから、私が夜中に目を覚ます回数は1晩あたり4回前後になりました。ただ、記録を取ってみて意外だったのは、そのうち泣き声で起きたのは半分くらいだったこと。残りは妻が起き上がる衣擦れ、ドアの開閉、冷蔵庫の前で哺乳瓶を用意する物音、それと上の階の足音でした。つまり起こされていた原因の半分は「生活音」だった。ならそこは対策できるはずで、耳栓とホワイトノイズを両方試しました。結論から言うと、うちでは併用ではなく使い分けに落ち着いています。

まずホワイトノイズから試した

順番としてホワイトノイズが先でした。理由は単純で、耳栓は子どもの泣き声まで消えるのが怖かったからです。音を「足す」ほうが安全に思えた。

やったことは、古いスマートスピーカーで雨音を一晩流すだけ。音量は枕元で測って40dB前後。専用機を買う前に手持ちで試す、という進め方をしました。

効果はありました。特に上の階の足音のような、突発的な物音が目立たなくなる。ホワイトノイズは音を消すのではなく、周囲の音量差を埋めて目立たなくする仕組みなので、理屈としても納得できます。静かな部屋で「コトッ」と鳴るから起きるのであって、常に一定の音がしていれば同じ音でも埋もれる。

ただ、2週間でやめました。妻が「雨の音が気になって逆に寝られない」と言ったからです。これは完全に想定外でした。私は無音より雨音のほうが落ち着くタイプで、妻は逆。ホワイトノイズは部屋全体に効く代わりに、部屋にいる全員が同じ音を聞くことになる。夫婦で好みが割れると詰みます。子どもへの影響も判断がつかなかった。乳児の睡眠と音についてはいろいろな見解があるようで、素人が「良い」と断定できる話ではないと思ったのもあります。

1,590円の耳栓に切り替えた

で、耳栓です。実は最初に買ったのは百均のスポンジ製で、これが完全に失敗でした。丸めて入れる形状のものが2ペアで110円。安いのはいいんですが、朝起きると片方が枕の下に落ちている。3日連続で片方が外れていて、さらに4日目には右耳が痛くなりました。潰して入れて中で膨らむタイプは、耳道が細い人だと膨張の圧が全部内側にかかるんですよね。私は右耳のほうが穴が小さいらしく、右だけ痛くなる。

そこで、睡眠用として作られているものを買い直しました。1,590円。シリコン系の柔らかい素材で、耳の中に押し込むのではなく、耳の入口を塞いで外側に浅く収まる形状のものです。

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使って3週間ほど経ちますが、まず外れなくなりました。これが一番大きい。横向きで寝ても枕に押されて痛くならないのは、外に出っ張っている部分が小さいからだと思います。スポンジのときのような、朝の耳の中の鈍い痛みもない。

遮音の感覚としては、無音にはなりません。エアコンの送風音や、隣で寝返りを打つ音は普通に聞こえます。消えるのは高い音、たとえば冷蔵庫の扉のカチャという音や、廊下のフローリングが軋む音。低い音は残る。この「全部は消えない」感じが、うちの事情にはむしろ合っていました。

数字の見方を一度整理しておいた

耳栓のスペック表にはNRR(アメリカ基準)やSNR(ヨーロッパ基準)という数字が出てきます。単位はdBで、大きいほど遮音性能が高いという意味です。ただこれは実験室で正しく装着したときの値で、実際の装着では表示より効きが落ちるのが一般的とされています。奥まで入れられていなければ数字通りにはならない。

だから私は、表示の数字で選ぶのをやめました。それより形状と素材、つまり「一晩つけていられるか」で選んだほうが実利がある。どれだけ高性能でも、朝までに外れていたら遮音性能はゼロです。この考え方に切り替えてから、選ぶのが一気に楽になりました。

気になっている点を正直に書く

不満は3つあります。

ひとつは、耳栓をしたまま話しかけられると自分の声が頭に響くこと。骨伝導で自分の声だけがやたら大きく聞こえるので、夜中に妻と小声でやりとりするときは一度外すことになります。地味に面倒。

ふたつめは紛失です。小さいので、寝ぼけて外すとまず見つかりません。ベッド脇に小皿を置いて、外したら必ずそこに入れるルールにしてから減らなくなりました。それでも1つは行方不明のままです。

みっつめが本題で、子どもの泣き声が聞こえにくくなること。実測はできていませんが、体感としてはっきり遅れます。妻が先に気づいて私が2テンポ遅れる、というのが何度かありました。これは耳栓の欠点というより、使い方の問題です。

結局こういう運用にした

夜間の対応を交代制にして、担当じゃない夜だけ耳栓をする。これに落ち着きました。うちは平日は妻、私は火曜と木曜と土日の夜を担当しています。担当の日は耳栓なし、それ以外は耳栓あり。

この形にした理由は、両方が中途半端に起きるのが一番効率が悪いと分かったからです。子どもが泣くたびに夫婦2人とも目を覚ましていた頃は、2人とも寝不足で、しかも実際に対応するのは1人。それなら片方は最初から起きない設計にしたほうがいい。耳栓は「聞こえなくなる道具」ではなく、担当を分けるための道具として使うと納得できます。

ホワイトノイズのほうは、寝室ではなくリビングで昼寝させるときに使うようになりました。日中は生活音が大きいので、こちらのほうが用途に合っている。妻も日中の雨音は気にならないそうです。

耳栓とホワイトノイズ、どちらが向くか

2つを1ヶ月ずつ試して、性質がまったく違う道具だと分かりました。同じ「音で起きる」問題に効くのに、効き方が逆なんですよね。

  • 耳栓は自分だけに効く。ホワイトノイズは部屋全員に効く
  • 耳栓は突発音も継続音も減らす。ホワイトノイズは突発音を目立たなくするだけで、音量そのものは増える
  • 耳栓は初期費用1,590円。専用のホワイトノイズマシンは5,000〜15,000円くらいが相場のようです
  • 耳栓は電気を使わない。停電時も使える
  • 耳栓は聞きたい音まで減る。ホワイトノイズは泣き声は普通に聞こえる

この整理でいくと、1人だけが音に弱いなら耳栓、家族全員が同じ音に困っているならホワイトノイズという分け方になります。うちは私だけが物音に弱かったので耳栓が正解でした。逆に、外の幹線道路の音が家族全員の悩みなら、耳栓を人数分買うよりホワイトノイズのほうが安上がりです。

ちなみに、両方を同時に使うのは試したうえでやめました。耳栓をした状態でホワイトノイズを流すと、聞こえるのは低い成分だけになって、こもった圧迫感が残る。音量を上げれば埋まりますが、そこまでして併用する意味は見つかりませんでした。

買う前に確かめたほうがいいこと

耳栓を選ぶなら、まず自分の耳の穴に合うかを試すのが先です。同じ商品でもS/M/Lのイヤーチップが付属しているものを選んだほうがいい。私が買ったものは3サイズ入りで、左はM、右はSで落ち着きました。左右で違うサイズを使えるかどうかは、実際に試すまで分かりませんでした。

それと、耳栓は消耗品として考えたほうがいい。シリコンは汗と皮脂で少しずつ劣化します。私はまだ交換していませんが、表面が白っぽくなってきたら替えるつもりです。1,590円を半年で買い替えるとして月265円。ホワイトノイズマシンを1万円で買うより、まずここから試したほうが失敗の傷が浅い。

そして一番大事なのは、1人で寝ているわけじゃないなら、耳栓を「いつ使わないか」を先に決めておくことです。ここを決めずに買うと、便利なのに罪悪感が残る道具になってしまう。うちは曜日で決めたことで、そこがすっきりしました。

最後に

音の対策は、家電を買い足すより先に「何の音で起きているか」を数えるほうが効きました。私の場合はそれが生活音で、原因が分かればあとは1,590円で済んだ。もし原因が上階の足音だけだったら、耳栓ではなく天井側の対策を考えたはずです。

睡眠時間そのものは、正直そこまで伸びていません。起きる回数が4回から2回台に減っただけ。それでも、起きなくていい理由で起きる回数が減ったのは、思っていたより気分が違います。

この記事は寝室まわりの個別記事です。寝られない原因をどう潰したかは寝室を作り直した1年|寝られない原因を1つずつ潰すで振り返っています。

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