冬の乾燥|暖房と湿度のバランス

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冬にエアコンをつけると、湿度計の数字が落ちます。うちのリビングだと、室温18度・湿度48%だったところに暖房を入れて22度まで上げると、湿度は32%あたりまで下がります。水分の量は変わっていないのに、です。

この仕組みが分かっていなかった頃、私は加湿器の能力が足りないんだと思って、大きいものに買い替えました。結果、湿度は思ったほど上がらず、代わりに窓が結露しました。冬の乾燥って、加湿器を強くすれば解決する話ではなかったんですよね。この記事は、我が家がどこで折り合いをつけたかの記録です。

なぜ暖房を入れると数字が落ちるのか

湿度計に出ている数字は相対湿度で、その温度の空気が抱えられる水分の量に対して、いま何割入っているかを表しています。空気は温度が高いほど多くの水分を抱えられるので、水の量が同じまま温度だけ上げると、割合としての数字は下がります。

だから、暖房を入れた直後に湿度計が落ちるのは、空気が乾いたというより、器が大きくなって割合が減った状態です。実際に部屋の水分を増やしたいなら、器が大きくなったぶんだけ水を足す必要がある。加湿器の仕事はそこです。

我が家の実測だと、室温を4度上げるごとに相対湿度がだいたい15ポイント前後落ちました。冬の朝、外が5度前後で室内が16度・湿度50%くらいのところから、暖房で22度まで持っていくと30%台前半。ここから50%前後まで戻そうとすると、それなりの量の水を足すことになります。

加湿器を大きくしたのに、上がりきらなかった

2年目の冬、リビングに置いていた加湿器を、適用畳数8畳のものから14畳のものへ買い替えました。18,000円ほど。タンクは4.5Lです。

結果は、期待の半分でした。強で回すと湿度は45%くらいまで上がるんですが、そこから先が動かない。それどころか、朝になると窓のサッシに水がたまっていました。つまり足した水分が、冷たい窓のところで水に戻っていたわけです。

ここで分かったのは、部屋の湿度には窓の温度で決まる上限があるということでした。窓が冷たいままだと、そこに触れた空気が冷やされて、抱えきれなくなった水分が水滴になる。加湿を強めるほど、その量が増えるだけです。

対策として、まず窓に断熱シートを貼りました。ホームセンターで1本1,200円ほどのプチプチ状のもの。リビングの掃き出し窓に2本使いました。貼った翌朝、サッシにたまる水の量が明らかに減りました。ガラス表面の温度を放射温度計で測ってみたら、貼る前が8.5度、貼ったあとが12度前後。3度ちょっと上がっただけですが、結露の出方は変わりました。

それと、加湿器の置き場所も直しました。最初はエアコンの対角の窓際に置いていたんですが、これが良くなかった。窓際は部屋の中でいちばん冷たい場所なので、出した水分がそこで戻ります。いまは部屋の中央寄りで、エアコンの風が直接当たらない位置に、高さ50cmくらいの台の上に置いています。床置きだと、床付近の冷たい空気に混ざるだけで上まで届きませんでした。

結露と換気の関係で、もうひとつ気づいたこと

もっとも、我が家の結露には別の原因もありました。当時、私は24時間換気のスイッチを切っていたんです。空気が入れ替わらないので、加湿器で足した水分も、人が出した水分も、家の中にたまり続けていました。

換気を戻したら、朝の寝室の湿度が68%から58%に下がって、サッシの水はほぼ出なくなりました。乾燥を気にして加湿していたのに、寝室は加湿しすぎていたという、なんともちぐはぐな状態だったわけです。

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いまは部屋ごとに温湿度計を置いて、リビングは50%前後、寝室は45〜55%を目安にしています。一般的に、湿度は40〜60%くらいの範囲が過ごしやすいとされることが多いようです。私自身の体感でも、45%を下回ると喉のあたりが気になって、60%を超えると窓が心配になる、という感じでした。

部屋ごとに機械を分けることにした

リビングの折り合いはついたんですが、困ったのが仕事部屋と脱衣所でした。

仕事部屋は4畳半ほどの洋室で、エアコンがありません。冬はリビングのドアを開けて暖気を流していましたが、それだと足元が冷たい。かといって、この部屋のためにエアコンを付けるのは賃貸なので難しい。脱衣所も同じで、風呂上がりの子どもを着替えさせるときだけ暖めたい場所です。

それで買ったのが、加湿機能の付いたセラミックファンヒーターでした。12,999円ほど。人感センサー付きで、幅が20cmちょっとのスリムなタイプです。

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良かった点から書きます。まず立ち上がりが速いこと。スイッチを入れて10秒ほどで温風が出ます。脱衣所のように「5分だけ暖めたい」場所には、エアコンより向いていました。次に足元に置ける形であること。デスクの下に入れて、膝から下に当てています。3つめは人感センサーで、席を立って2分ほどで止まります。切り忘れが減りました。

短所は3つあります。いちばん大きいのが消費電力です。強で1,200W。1kWhを31円で計算すると、1時間あたり37円ほどになります。1日4時間使うと月4,400円くらい。私は弱(600W前後)で使うことが多いので実際はその半分ほどですが、それでも安い暖房ではありません。エアコンのある部屋でこれを使うのは、電気代の面では損だと思います。エアコンが置けない場所の道具という割り切りが要ります。

ふたつめ、加湿量は控えめです。タンクが小さいので、部屋の湿度を大きく動かす力はありません。うちの4畳半だと、5時間つけて湿度が5〜7ポイント上がる程度でした。温風で下がるぶんを少し補う、くらいの受け止め方がちょうどいいと思います。加湿器の代わりを期待すると、まず物足りないはずです。

3つめ、人感センサーが仇になる場面があること。デスクで長時間じっとしていると、動きが小さすぎて切れる日がありました。うちの機種はセンサーをオフにできるので、仕事中はオフ、脱衣所ではオンに切り替えて使っています。

あと、これは加湿機能付き全般に言えることですが、タンクの水は毎日替えるようにしています。数日ためたままにしていた週に、水を捨てるときにぬめりを感じたので。それ以来、朝に残った水を捨てて、新しく入れ直すのを習慣にしました。給水口が広いタイプを選んでおくと、この作業が続きます。

湿度を上げずに、体感だけ上げる手もある

数字を追いかけているうちに気づいたのは、湿度を上げなくても解決する問題がけっこうあるということでした。

ひとつは空気の混ぜ方です。サーキュレーターを天井へ向けて回すと、うちのリビングでは床付近と天井付近の温度差が5.5度から2度まで縮まりました。足元が寒いから設定温度を上げていたわけで、混ぜてしまえば22度が20度で足りるようになります。設定温度が下がれば、そのぶん相対湿度も落ちにくい。加湿の負担を減らすという意味でも効きました。

もうひとつは着るものです。私は仕事中にひざ掛けとルームシューズを使うようになって、設定温度を1度下げられました。当たり前の話ですが、暖房で部屋全体を暖めるより、体のほうを暖めるほうが電気代も湿度も有利です。

あとは洗濯物です。冬は室内干しにしているので、それ自体が加湿になります。リビングに干した日と干さない日で、夜間の湿度が6ポイントほど違いました。ただし、干す場所を寝室にすると朝の結露が増えるので、うちは干すのはリビングだけと決めています。

いまの冬の運用

整理すると、我が家の冬はこうなっています。リビングはエアコン+加湿器で50%前後。窓には断熱シート。寝室は加湿器を弱で、換気は止めない。仕事部屋と脱衣所は加湿機能付きのセラミックファンヒーターを必要なときだけ。全部の部屋に温湿度計を1個ずつ置いて、朝と夜に数字を見る。

数字を見るといっても、細かく調整しているわけではありません。45%を切っていたら加湿器を強にする、60%を超えていたら弱にするか窓を5分開ける。判断はそれだけです。

最後に

加湿器を大きいものに買い替えた年、私は「能力が足りない」と思い込んでいました。実際に足りていなかったのは、窓の断熱と、換気と、空気を混ぜる作業のほうでした。18,000円を出す前に1,200円の断熱シートを試していれば、話は早かったと思います。

冬の乾燥に何かひとつ手を打つなら、私はまず温湿度計を部屋ごとに置くことを推します。1個1,000円ちょっと。自分の家がいま何%なのかが分かって初めて、加湿器を強くすべきか、窓を直すべきかが決められるので。

この記事は部屋の空気の個別記事です。温湿度をどう管理しているかの全体は部屋の空気を測って分かったこと|温湿度計を置いたにまとめています。

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