カメラ|スマホで足りるのか考えた

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子どもが生まれて3ヶ月ほど、写真は全部スマホで撮っていました。困っていなかったんですよね。撮りたいと思った瞬間にポケットから出せて、そのまま妻に送れる。カメラを買う理由が見つからなかった。

それが変わったのが、初めて写真をL判にプリントしたときでした。画面で見て「よく撮れた」と思っていた10枚のうち、紙にして納得できたのが3枚。暗い室内で撮ったものが、ことごとくざらついていました。この記事は、そこからカメラを買うかどうかを2ヶ月考えて出した結論と、いま実際にやっていることの話です。

スマホで足りない場面は、思っていたより限定的だった

まず、どの写真が破綻しているのかを整理しました。撮影データを見ながら分けていくと、はっきり2種類でした。

ひとつが夜のリビングです。うちの照明は天井のシーリングライトだけで、明るさは調光の中間くらいで使っています。この環境でスマホが選ぶ設定を見ると、ISO感度が1600から3200、シャッタースピードが30分の1秒あたり。ISOを上げると画像のノイズが増えるので、画面では気にならなくてもプリントすると粒が見えます。

もうひとつが動いている子ども。5ヶ月になって寝返りを始めてから、被写体がぶれるようになりました。原因はシャッタースピードで、30分の1秒だと手は完全に流れます。明るい昼間のベランダで撮った写真は、同じスマホでも1000分の1秒くらい出ているので、まったく問題ない。

つまり困っていたのは「暗くて、動く」という条件が重なったときだけでした。昼間の写真は、スマホで十分すぎるほど撮れています。1日の写真のうち、破綻していたのは2割弱。この2割のために10万円以上を出すのか、というのが最初の問いでした。

センサーサイズの差は、ごまかしが利かない

理屈の部分を書いておきます。暗いところでの画質は、突き詰めるとセンサーがどれだけ光を集められるかで決まります。スマホのメインセンサーは対角で1インチ弱から2分の1インチ台。ミラーレスのAPS-Cは対角で約28ミリあって、面積で比べると10倍前後の開きがあります。

同じISO感度でも、面積が広いほど1画素あたりに入る光の量が多いので、ノイズが乗りにくい。スマホは複数枚を合成する処理でこの差をかなり埋めていますが、被写体が動いていると合成がうまくいかず、輪郭が二重になったり不自然にのっぺりしたりします。夜の子どもの写真で違和感があったのは、たぶんここでした。

逆に言うと、止まっているものを暗所で撮るだけなら、スマホの合成はかなり優秀です。寝顔を撮るぶんには不満がありませんでした。動きが入った瞬間に差が出る、という理解に落ち着いています。

結局、レンズキットのミラーレスを1台入れた

2ヶ月考えて、APS-Cのミラーレスを1台買いました。標準ズームのレンズキットで、本体とレンズ合わせて600グラム台。決め手は画質そのものより、暗い場所で撮ったときにシャッタースピードを稼げることでした。同じ部屋でISO3200まで上げても、スマホのISO1600より粒が細かい。そのぶんシャッターを速く切れるので、ぶれた写真が明確に減りました。

正直に書くと、後悔している部分もあります。持ち出す頻度が想像の半分以下でした。外出時はベビーカー、抱っこ紐、おむつ、ミルク、着替えで両手がふさがっているので、600グラムの追加がかなり重い。散歩に持って行ったのは、買って2ヶ月で4回だけです。今はほぼ家の中の専用機になっています。

それと、起動して構えるまでに3秒ほどかかるので、決定的な瞬間には間に合わないことがあります。子どもが初めて自分でおもちゃを掴んだ瞬間は、結局スマホで撮りました。速さではスマホに勝てないというのは、買う前に想像していたより大きな差です。

買う前に一度、失敗もしています。中古で1万円台のコンパクトデジカメを試しに買いました。10年ほど前のモデルで、センサーは1インチより小さいタイプ。結果として、暗い室内の画質はスマホより明確に悪かったです。処理エンジンが古いぶん、ノイズの消し方が乱暴で、肌がのっぺりする。2週間使って売りました。センサーが小さい古い機種は、今のスマホに勝てないというのは、実際に並べて撮ってみるまで信じていませんでした。1万円ちょっとの授業料です。

買ってすぐ困ったのが、レンズの汚れだった

使い始めて2週間で、写真の右上に白っぽいもやが写るようになりました。原因はレンズの前玉についた皮脂です。子どもを抱えながら片手でカメラを扱うと、どうしても指がレンズに触れる。しかも赤ちゃんの手が伸びてきて、直接べたっと触られたこともあります。

最初はメガネ拭きで拭いていました。これが良くなくて、砂粒みたいなものを引きずって細かい傷を作りかけました。それで、ちゃんとした手入れ用品を買い直しています。28点入りのクリーニングキットで、2,780円ほど。中身はブロアー、レンズペン、ブラシ、クリーニングクロス、クリーニング液、綿棒といった構成です。

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手順としては、まずブロアーで吹き飛ばせるゴミを全部飛ばす。これをやらずに拭くのが一番危ない、というのはあちこちで言われている通りでした。そのあとレンズペンで中心から外側に円を描くように拭く。指紋みたいな油分はレンズペンのカーボン側でほぼ落ちます。センサーの掃除は自分ではやらないと決めていて、そこは店に出すつもりです。

キットへの不満も書いておきます。点数が多いぶん、使わないものがかなりある。うちで実際に使っているのはブロアー、レンズペン、クロスの3つだけで、ピンセットや小さいドライバーは一度も出していません。あと、付属のクリーニング液は容量が15ミリリットルほどしかないので、頻繁に使うなら別に買い足すことになると思います。個別に3点だけ買っても2,000円前後にはなるので、値段としては損ではない、という程度の評価です。

ブロアーはカメラ以外でも使っています。スマホのスピーカーの穴に入ったほこりを飛ばしたり、キーボードの隙間を掃除したり。これは想定外の収穫でした。

いま、どう使い分けているか

結論としては、外はスマホ、家の中の記録はカメラです。撮った枚数でいうと、いまだにスマホが8割を占めています。カメラを買ってスマホの出番が減るかと思っていたら、全然そんなことはありませんでした。

それでも買ってよかったと思っているのは、夜の写真が残せるようになったからです。うちは私も妻も日中は仕事なので、子どもと過ごす時間の多くが夕方以降にあります。その時間帯の写真が全部ざらついているというのは、後から効いてくる問題でした。

設定の話も少しだけ。私はシャッタースピード優先で、125分の1秒に固定して撮ることが多いです。子どもが動いていてもだいたい止まる下限がこのあたりでした。あとはISOをカメラに任せる。絞りは開放のままです。背景をきれいにぼかしたいという気持ちもあるんですが、開放だと目にピントを合わせたつもりで鼻に来ていることがあって、そこは今も安定していません。ぼけは強いほどいいわけではないというのは、失敗写真を並べて初めて納得しました。

データ量も一応気にしています。RAWで撮ると1枚25メガバイト前後になるので、月に300枚撮ると7.5ギガバイト。今は普段の記録をJPEGだけにして、イベントのときだけRAW併用にしています。全部RAWで残すと、保管の話がまた別問題になってくるので。

これから買う人に言えるとしたら、先に自分の破綻している写真を数えてみるのがいいと思います。私の場合は2割でした。その2割が惜しいと思うかどうかで判断は変わる。惜しくないなら、同じ予算をプリント代や保管に回したほうが、たぶん満足度は高いです。

この記事は写真まわりの個別記事です。増え続ける写真をどう管理するかは子どもの写真が増えすぎた|整理の仕組みを作るで整理しています。

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