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結論から書くと、我が家はまだ英語教材を導入していません。生後6ヶ月の子どもがいて、周りから「英語は早いほうがいい」と何度か言われて、それで一度きちんと調べてみた、という段階です。
調べてみて分かったのは、早期英語教育については専門家のあいだでも意見が分かれていて、素人の私が「効果があります」とも「無駄です」とも言えないということでした。この記事は、判断がついていない人間が、何をどこまで調べて、今どう考えているかの記録です。買った報告ではありません。
「0歳から英語」に一枚岩の答えはなかった
最初に探したのは、はっきりした結論でした。0歳から英語に触れさせると発音がよくなるのか。日本語の習得に影響はないのか。この2点さえ分かれば決められると思っていました。
実際には、そう単純ではありませんでした。幼い時期に複数の言語に触れる環境の研究は数多くあるものの、家庭で音源を流すという方法と、日常的に二言語で生活する環境は前提が違う、という指摘があちこちで出てきます。前者の効果について、断定的に語っている情報ほど出どころがはっきりしない、という印象を持ちました。
もうひとつ引っかかったのは、成功例の見せ方です。「3歳で英語を話しはじめた」という話は目にしますが、その家庭が何時間、どんな形で英語に接していたのかまで書かれていることは少ない。教材だけの成果なのか、親が日常的に英語で話しかけていたのかで、まったく別の話になります。私は仕事で仕様書を読むのに慣れているせいか、条件が書かれていない結果を見ると身構えてしまいます。
逆に、否定側の「日本語が遅れる」という主張も、同じくらい根拠が示されていないことが多かった。賛成も反対も、強い言い方をしているものほど信用しにくい。調べた結果として私が持ち帰ったのは、これくらいです。
それでも「今はまだ不要」とも言い切れなかった理由
効果がはっきりしないなら何もしない、が私の基本方針です。ただ、英語に関してはひとつだけ気になる点がありました。費用の問題です。
教材の価格帯を見ていくと、上と下の差が非常に大きい。フルセットの通信型教材は十数万円という価格帯があります。一方で、CD1枚や書籍1冊で完結するものは千円台からある。もし低いほうの価格帯で試せるなら、「効果が不明だからやらない」という判断は、少しもったいない気もしました。
言い方を変えると、私が避けたいのは効果がないことではなく、効果が分からないものに数万円を先払いすることでした。そこを分けて考えたら、検討する対象がかなり絞れました。
「かけ流し」という方法を調べて分かったこと
いちばんよく出てくるのが、かけ流しという方法です。英語の音源を生活の中で流しておく。教えるのではなく、耳に入れておくというやり方で、0歳向けとして紹介されていることが多い方法でした。
理屈としては分かります。私自身、大学時代に英語のポッドキャストを流しっぱなしにしていた時期があって、意味は取れなくても音の切れ目が分かるようになった感覚はありました。ただ、それが生後6ヶ月の子どもにも同じように起きるかというと、根拠として自分の体験は使えません。
それと、かけ流しは「何もしなくていい」方法のように紹介されがちですが、実際にやるとなると、誰がいつ再生を止めるかという運用が発生します。我が家は日本語の童謡でそれをやっていて、止め忘れて夕方まで鳴っていた日がありました。手間がゼロの習慣というのは、たぶん存在しません。
気になったのは、かけ流しをすすめる情報の多くが、時間の目安を「1日1〜2時間」といった形で示していることでした。我が家は童謡を流している時間が朝夕で合計2時間ほどあります。ここに英語を足すのか、置き換えるのか。足したら家の中がずっと音で埋まる。それは私が嫌だと思いました。
買うとしたら、まず歌のCDから試すと思う
調べた中で、私がいちばん現実的だと感じたのは歌の音源でした。理由は3つあって、価格が低いこと、途中でやめても損が小さいこと、そして親が一緒に歌えることです。
候補として見ていたのは「CD付 頭のいい子が育つ 英語のうた45選」という本です。書籍にCDが付いている形式で、英語圏の童謡が45曲入っています。楽譜と歌詞が載っているので、親が見ながら歌える。商品名に「頭のいい子が育つ」と入っていますが、これはシリーズ名で、そこに効果を期待して買うものではないと私は受け取っています。
親が一緒に歌えるかどうかを条件に入れたのには理由があります。日本語の童謡を半年流してみて、私が歌える曲だけ再生回数が伸びたからです。流すだけなら何でも同じはずなのに、実際には親が反応する曲のほうが生活に残る。英語でも同じことが起きると思っていて、だとすれば「私が歌える曲が入っているか」は結構重要な指標になります。
気になった点もあります。まず、これもCDです。我が家にはCDプレーヤーがないので、取り込む手間がかかる。それと、45曲というのは多いようで、実際に繰り返し流すのは10曲くらいに落ち着くだろうと想像しています。曲数の多さは、そのまま価値ではありません。
高額な教材を今は買わないと決めた
映像教材のセットも一通り見ました。DVDが数枚とカードが付いて1万円前後、というものから、フルセットで十数万円のものまで幅があります。中古市場が成立しているのも特徴で、そこから逆に「途中でやめる人が一定数いる」ことが読み取れます。
対象年齢を見ると、2歳から6歳向けと書かれているものが多い。生後6ヶ月の子に今買っても、実際に使えるのは1年半以上先です。1年半後の自分が同じ判断をするとは限らない。それが、今は買わないと決めた一番の理由でした。
それと、映像教材については別の懸念もあります。乳幼児が画面を見る時間については各種のガイドラインで注意が促されているので、そこは我が家なりに線引きしてから考えるつもりです。音だけなら気にしなくていい、というのも私の勝手な整理ですが、少なくとも判断の順番としては先に画面の話を片付けたい。
私が決めた「買ってもいい条件」
調べ終わったあと、自分の中で条件を3つ書き出しました。判断がつかないものについては、判断基準のほうを先に決めておくと後で楽になります。
ひとつ、価格が5,000円を超えないこと。効果が不明なものへの上限として、我が家ではこのあたりが感覚的な線でした。ふたつ、途中でやめても他に使い回せること。歌の音源なら、英語をやめても音楽としては残ります。みっつ、親の手が増えないこと。毎日30分つきっきりで進めるタイプの教材は、今の生活には入りません。
この3つを当てはめると、候補はかなり減りました。逆に言えば、条件を先に決めていなかったら、私はたぶん見た目の充実したセットを買っていたと思います。中身の量と、自分の家で回るかどうかは別の話でした。
今のところ、日本語のほうに時間を使っている
結局、生後6ヶ月の我が家がやっているのは、日本語の童謡を流すことと、絵本を読むことだけです。英語は何もしていません。
1歳を過ぎて、こちらの言うことに反応が返ってくるようになったら、そのとき歌のCDから始めるかもしれない。あるいは、そのころにはもっとましな根拠のある情報が出ているかもしれません。急いで決めない、という判断もひとつの判断だと思っています。
ひとつだけ自分に課したのは、周りの言葉で決めないことです。「早いほうがいい」と言われて焦って買うのが、いちばんお金の使い方として下手だと思うので。
この記事は知育の個別記事です。0歳から何をやって何をやめたかは0歳から始めた知育|やってよかったこととやめたことで振り返っています。

