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子どもを抱き上げたとき、腕時計の金属バンドが子どもの太ももに当たりました。泣きはしなかったけど、赤い跡がうっすら残っていた。それを見て、その日から時計を外すようになりました。
ただ、外したら外したで不便でした。在宅勤務中に時間を確認する回数が思ったより多くて、そのたびにスマホを見る。手に取ると通知が目に入って、気が散る。結局、条件を決めて買い直しました。
金属バンドは、赤ちゃんに対しては凶器に近い
私が使っていたのは、コマをつないだメタルブレスの時計でした。厚みが12ミリくらい、重さは実測で135グラム。見た目は気に入っていたんですが、育児との相性は最悪でした。
まず、角が硬い。コマの側面は平らに見えて、実際には縁が立っています。抱き上げるときに腕の内側が子どもの体に触れるので、そこが当たる。
次に、コマの隙間に髪が入ります。子どもの髪はまだ細くて柔らかいんですが、それでも1本入ると引っ張ってしまう。抱っこしているときに突然泣き出して、原因が分からずに焦ったことが何度かありました。
それと、金属は冷たいです。冬の朝に子どもを抱くと、時計の当たったところで身をよじる。私は気にしていなかったけど、肌が敏感な相手にとっては刺激なんですよね。この3つが重なって、金属バンドは選択肢から外れました。
スマホでいいのか、という問いを一度真面目に検討した
時計を外していた1ヶ月、私は完全にスマホで時間を見ていました。それで足りるのか試したわけです。結果は、足りませんでした。
理由は2つあります。1つは、抱っこしているとスマホを取り出せないこと。ここは財布と同じ話です。片手がふさがっている状態で、ポケットからスマホを出して画面を点けて時間を見る、という動作が成立しない。
もう1つが大きくて、スマホを見ると時間以外の情報が入ってくるということでした。通知バッジ、メッセージ、ニュース。時間を確認するだけのつもりが、気づくと2分経っている。在宅勤務中にこれをやると、集中が切れます。
私は1日にどれくらい時間を見ているのか気になって、意識して数えた日があります。会議の開始まであと何分か、子どもの昼寝が何分続いているか、次の授乳まであとどれくらいか。ざっと30回以上でした。この30回すべてでスマホを開くのは、明らかに無駄が多い。
それで、腕時計を復活させることにしました。ただし条件を変えて。
条件は、薄い・軽い・引っかからない
買い直すときに決めた条件は3つです。厚みが10ミリ以下であること、重さが50グラム以下であること、そして表面に出っ張りがないこと。
厚みを重視したのは、抱っこ紐のベルトの下に腕を通すときに引っかかるからです。厚い時計だと、ベルトと腕の間で挟まって痛い。10ミリを切ると、この問題がほぼなくなりました。
重さは、単純に長時間つけていて疲れないためです。135グラムから50グラム以下になると、つけていることを忘れます。私が選んだものは40グラム台でした。
出っ張りというのは、リューズと、クロノグラフのプッシュボタンのことです。ここが横に出ていると、抱っこしたときに子どもの体に食い込みます。時計の側面が平らに近いものを選びました。
買ったのは、シンプルなアナログの安い時計
結局選んだのは、樹脂ケースにウレタンバンドの、いわゆる安い時計でした。時刻表示だけのアナログ3針。防水は日常生活防水。
正直に書くと、この時計に所有欲はありません。デザインは平凡だし、質感も価格なりです。文字盤の印刷は近くで見ると粗い。ただ、条件は全部満たしています。
使ってみて良かったのは、雑に扱えることでした。子どもに掴まれても、なめられても、気にしなくていい。おむつ替えのときに手を洗う場面が1日に何度もありますが、そのまま水がかかっても問題ない。前の時計だと、いちいち外していました。
不満点としては、まず視認性です。文字盤が小さめなので、暗いところだと針が読みにくい。夜中の授乳のときに時間を見ようとして、目を細めることがあります。蓄光がついているモデルを選べばよかったと思っています。
それと、バンドの穴が緩くなってきました。半年で、留めていた穴が少し広がった。ウレタンは経年で硬化するとも言われるので、消耗品として1年から2年で交換する前提で考えています。バンドだけ替えられる規格なら、そこは安く済みます。
バンドの素材は、洗えるかどうかで選んだ
ケースより、バンドのほうが選択に影響しました。私が比較したのは3種類です。
レザーは真っ先に外しました。汗と水に弱いし、育児中は手を洗う回数が多い。それと、革のにおいが気になる場面があります。子どもの顔の近くに手を持っていくので、においのあるものは避けたかった。
ナイロンのベルトも検討しました。軽くて柔らかいのは良いんですが、汚れが繊維に入ります。ミルクがかかったときに拭き取れない。洗うにしても、時計本体をつけたままだと乾きが遅い。
最終的にウレタンにしたのは、水で流して拭けば終わるからです。ミルクがかかっても、よだれがついても、洗面所で30秒。この扱いやすさが、素材の質感より上に来ました。
ちなみに、夏場はウレタンでも蒸れます。汗をかくと、バンドの下が赤くなることがある。私は夜寝る前に外して、朝までバンドを乾かすようにしています。24時間つけっぱなしにしないだけで、かなり違いました。
つける位置と、外すタイミングを決めた
道具を替えたあとに効いたのが、運用のほうでした。時計をどこにつけて、いつ外すか。ここを決めてから、トラブルがほぼなくなりました。
まず、つける位置を少し手首の奥にずらしました。手の甲に近いところにつけると、抱っこするときに子どもの体に当たりやすい。指2本ぶん上にずらすと、腕の太い部分に乗るので、接触面が減ります。
次に、外すタイミング。沐浴と入浴のときは必ず外します。日常生活防水なので水がかかっても平気ではあるんですが、赤ちゃんを濡れた手で支える場面で、手首に硬いものがあるのは危ない。滑ります。
それと、夜の寝かしつけのときも外しています。添い寝の姿勢だと、時計が子どもの顔の近くに来る。うっかり当てるリスクを消しておきたかった。玄関のトレイと、寝室の枕元に置き場所を作って、そこ以外には置かないようにしました。
この「外す運用」を決めたことで、時計をつけている時間は1日あたり8時間くらいになりました。在宅勤務の作業時間と、外出時だけ。それでも、時間を確認する30回のうち大半はカバーできています。全部の時間をカバーしようとしないほうが、結果的に使い勝手が良くなりました。
結局、時計は「見るだけの道具」に戻った
4年前の私は、時計をアクセサリーとして見ていました。少し高いものを買って、服に合わせて選ぶ。今はまったく違って、時間を読むための道具です。
スマートウォッチも検討はしました。通知が手元に来るのは便利そうだし、睡眠の記録も取れる。ただ、毎日充電するものをもう1つ増やしたくなかったのと、通知が手元に来ることで結局スマホと同じ問題が起きる気がして、今回は見送りました。子どもがもう少し大きくなったら試すかもしれません。
安い時計に替えて一番よかったのは、壊れても惜しくないことでした。子どもは手首を掴んできます。時計をなめようとします。高い時計だとそのたびに手を引くことになりますが、今はそのまま触らせています。道具に気を遣わなくていい状態は、思っていたより快適です。
この記事は服まわりの個別記事です。何をどう買い替えてきたかの全体は育児中の服選び|4年で買うものが変わったで振り返っています。

