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1日3行だけ書く。それ以上は書かない。このルールで日記が半年続いています。過去に何度も挫折してきた身としては、これはちょっとした事件でした。
ポイントは育児の記録とは完全に分けたことと、書けない日を許容したことの2つです。所要時間は2分。子どもが寝たあとの30分のうち、最後の2分を使っています。
育児記録と自分の記録は、別のものだった
子どもが生まれてから、授乳とオムツと睡眠はアプリで記録しています。妻と共有していて、これは完全に運用のためのデータです。何時に何ml飲んだか。前回の便通はいつか。小児科で聞かれたときに答えられる。
最初は、そこに自分のことも書こうとしました。備考欄に「今日は疲れた」とか。これがまったく続かなかった。共有されている場所には、自分の弱音を書けないんですよね。妻が読むと分かっている欄に「もう限界」とは書けない。書いても、フォローの言葉を足してしまう。
それで、紙のノートを1冊、自分だけのものとして分けました。ここには子どもの成長記録は書きません。書くのは私が何を考えたか、何にイライラしたか、何を作ったか。読者はいません。
分けてから、書く内容が変わりました。「今日は子どもが寝返りしそうだった」ではなく「寝返りしそうで、正直あんまり嬉しくなかった。転落が怖い」みたいな。後者はアプリには書けない。
3行という制限が効いた
過去に挫折した日記は、全部ノートが自由すぎました。1ページ真っ白だと、埋めなきゃいけない気がしてくる。書くことがない日に開くのが嫌になって、そのまま3日空いて、終わる。
今使っているのは3年日記です。1ページが3年ぶんに分割されていて、1年あたりのスペースが数行しかない。物理的に3行しか書けない。この制約が、私にはちょうどよかった。
使っているのはB5サイズで、26cm×18cmの方眼仕様のもの。PUR製本という綴じ方で、開いたときに真ん中がしっかり平らになります。これが地味に重要で、片手で押さえなくていい。日付はあらかじめ印刷されていて、何年始まりでもいい形式なので、思い立った日から使えます。
紙にした理由
アプリでもよかったはずですが、紙にしました。理由は2つあります。
ひとつは、スマホを開くと日記に辿り着かないから。ホーム画面を見た時点で通知が目に入ります。日記アプリを開くまでの間に、SlackかXを見ている。これは何度もやりました。
もうひとつが、書く速度です。私は仕事でキーボードを打っているので、タイピングのほうが速い。速いと、書きすぎるんです。3行のつもりが10行になって、そのうち面倒になる。手書きは遅いから、短くなる。この遅さを利用しています。
字が汚くても構いません。読み返す相手は1年後の自分だけです。実際、走り書きで読み返せない行がすでに何箇所かあります。それも含めてその日の状態の記録だと思うことにしました。
もうひとつ紙の利点として、子どもが寝ている横でも音が出ないというのがあります。キーボードは打鍵音が出るし、スマホのフリック入力も机に当たるとコツコツ鳴る。ペンで書く音は、紙に擦れる程度です。寝室で布団に入ってから最後の2分を使う日もあるので、これは選ぶ理由のひとつになりました。
ペンは日記に挟んでおくタイプにしています。ノートを開いてペンを探す、という工程が入ると、それだけで書かない日が増える。2分の習慣は、10秒の手間で崩れます。
3年日記の効果は、まだ実感できていない
正直に書きます。3年日記の最大の売りは、同じページに去年と一昨年の同じ日が並ぶことです。1年前の自分が何を考えていたか、めくらずに読める。
ただ、私はまだ半年しか書いていないので、この効果を体験できていません。来年の3月に、去年の3月の欄が埋まっている状態でページを開くことになる。そのとき何を思うかは、まだ分かりません。
期待している理由はあって、育児は変化が速いからです。半年前に「夜中に3回起きる」と書いた自分と、今の自分では前提が違う。過ぎてしまうと、その時期のしんどさは思い出せなくなります。記録がないと、次の子のときにも同じところでつまずく気がしています。
逆に言うと、3年日記は効果が出るまで1年待つ商品です。すぐに何かが良くなるものではありません。ここは買う前に理解しておいたほうがいい。
使っていて気になった点
不満もあります。まずB5は大きい。26cm×18cmは、置き場所を選びます。ベッドサイドの狭い棚には収まりませんでした。私はリビングのテーブルの下段に置いています。持ち歩く前提なら、A5サイズのほうが現実的だと思います。
次に、日付が印刷済みなので飛ばした日がバレる。空欄がそのまま残ります。最初はこれが気になって、後から埋めようとしていました。すぐにやめましたが、性格によってはストレスになるはずです。日付なしのタイプを選ぶ手もあります。
それと、紙質は書きやすいんですが、万年筆だと裏抜けする箇所がありました。私はボールペンに戻しています。3年ぶんを同じノートで書くので、途中でペンを変えると見た目が揃わないのも、気にする人は気にするかもしれません。
書けなかった日を、そのままにする
半年で、埋まっているのは6割くらいです。4割は空欄。以前の私なら、この時点で「続かなかった」と判断して、ノートごとやめていました。
今回続いている理由は、空欄も記録だと決めたからだと思います。書けなかった日は、たいてい疲れきって寝た日です。それはそれで、その日にあったことの記録になっている。
実際、空欄が3日続いている週を見返すと、大体その週は子どもの夜泣きが多い週でした。書いていないのに、書いていないことが情報になっている。これは予想外の発見でした。逆に、毎日きっちり埋まっている週は、たぶん余裕があった週です。埋まり具合そのものが、自分の状態のグラフになっている。
2分でも惜しい日はあります。そういう日は、無理に開かない。ただ、翌日に「昨日は書けなかった」と1行書くことはあります。それだけで、途切れた感じがしなくなる。連続記録を目指さないのが、たぶん一番のコツでした。
書く内容のテンプレートも、途中で決めました。1行目に今日やったこと、2行目に感じたこと、3行目に翌日の自分への一言。これだけです。フォーマットがあると、何を書くか迷う時間がなくなる。迷っている間に手が止まって、そのまま閉じる、というパターンが減りました。
3行目が意外に効いていて、「明日は保育園の申込書を出す」みたいな実務が混ざります。日記とタスクを混ぜるのは行儀が悪い気もしますが、私の場合はこの実用性があるから開く、という側面があります。純粋な内省だけだと、疲れている夜には開けない。
ノートの値段は3,000円台でした。3年使う前提なら、1年あたり1,000円ちょっと。1日3行の記録の対価としては、安いほうだと思っています。
この記事は個別の記事です。子どもが寝た後の時間の使い方全体は子どもが寝た後の30分|何に使うかで日が変わるで整理しています。

