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在宅勤務なのに、宅配を受け取れない。この矛盾に一番困っていました。家にはいるんです。ただ、打ち合わせ中だったり、子どもを抱いて寝かしつけている最中だったり、離乳食を食べさせている途中だったりする。手が離せない時間が想像以上に多い。
「在宅なら受け取れるでしょう」と思っていたのは、子どもが生まれる前の感覚でした。今は置き配を基本にして、玄関前に折りたたみ式の宅配ボックスを置いています。導入して4ヶ月ほど。便利ですが、無条件におすすめできるものでもありません。
再配達が発生する条件が変わった
以前の再配達は「留守だから」でした。今は「家にいるのに出られないから」です。この違いは大きくて、通知が来ても対応できないので、置き配にしない限り再配達は減りません。
数えてみたら、うちに来る荷物は週に4〜6個ありました。おむつ、ミルク、離乳食のストック、日用品。子どもが生まれてから通販の頻度が明確に上がっています。このうち週に1回は再配達になっていました。
再配達をお願いすること自体が心苦しいというのもありますが、それ以上に、指定した時間帯にまた身動きが取れなくなるのが面倒でした。18時から20時で指定して、その2時間ずっとチャイムを気にしている。これをやめたかった。
計算してみると、1回の再配達で失っている時間は、通知を確認して再配達を依頼する操作が2分、指定時間帯を意識している時間が実質30分くらい。週1回として月に2時間強です。金額に換算する話ではないですが、乳児がいる家庭の2時間はけっこう大きい。
置き配だけだと不安が残る
まず置き配設定に切り替えました。Amazonも楽天も、初期設定で置き配を指定できます。これだけでチャイムが鳴る回数は減りました。
ただ、玄関前に段ボールが積まれた状態が数時間続くのは、それはそれで落ち着きません。うちは外廊下に面していて、同じフロアの住人以外も通ります。中身が何かは段ボールの印字で分かることも多い。荷物が置いてあること自体が「今この家は受け取れていない」という情報になる、というのも気になりました。
盗難のリスクをどう見るかは、住んでいる環境によると思います。うちは4ヶ月間で一度も問題は起きていません。ただ、起きてからでは遅い類の話なので、コストが安いなら塞いでおきたかった。
折りたたみ式を選んだ理由
買ったのは、85Lの折りたたみ式宅配ボックスです。防水で、ダイヤルロックが2ヶ所、盗難防止用のワイヤーが付いているタイプ。使わないときはぺたんこに畳めます。
賃貸で固定式の宅配ボックスは選べません。共用廊下は避難経路なので、恒久的に物を置くのは規約上まずい。この点は管理会社にも確認して、「畳んで撤去できるもので、通行の妨げにならない範囲なら」という条件付きで了解をもらいました。畳めることが、賃貸で置ける唯一の条件だったと言っていいです。
サイズは85Lにしました。おむつのケースが1つ入ることを基準にしています。実測で幅50cm弱、高さ40cm程度。玄関ドアの横に置いても、廊下の通行幅を大きく削らない範囲に収まりました。もう一回り小さいものもありますが、うちの荷物構成だと入らない日が出そうだったので、大きめにしています。
色は黒を選びました。これは好みの問題もありますが、外廊下に置いたときに主張しすぎないほうがいいと思ったからです。明るい色だと遠くからでも「宅配ボックスがある」と分かる。中身がある状態を目立たせたくなかったので、地味な色にしています。実際、隣の住人に「そこに何か置いてました?」と聞かれるまで気づかれていませんでした。
ワイヤーは玄関横のメーターボックスの取っ手に通してあります。ボックスごと持ち去られるのを防ぐためのもので、これがないと意味が半減する部分です。
運用してみて分かった面倒なところ
いいことばかりではありません。まず、ダイヤルロックの番号を配達員に伝える手段が要ります。うちは通販の配達メモに「玄関横のボックスへ。番号は◯◯◯◯」と書いていますが、これを毎回設定するのが地味に手間です。
それと、番号を伝えている以上、施錠の意味は限定的です。あくまで「開ける手間をかけさせる」レベルであって、絶対に開かないわけではない。うちは配達完了の通知が来たら、なるべく早く回収する運用にしています。深夜まで放置はしません。
雨の日も課題でした。防水とはいえ、蓋の合わせ目から吹き込むことはあります。うちは一度、台風の日に段ボールの底が湿っていたことがありました。中身は無事でしたが、それ以来、大雨の予報の日は置き配指定を外して時間帯指定に戻しています。
あと、畳んだり広げたりが必要な場面。管理会社の点検や、大きな荷物の搬入がある日は撤去します。畳むこと自体は30秒ですが、撤去して戻すのを忘れて、その日の配達で使えなかったことが1回ありました。
あとは、配達員によって使ってもらえたり、もらえなかったりします。これは仕方のない部分で、メモを読まずにドアの前に置いていく便もあります。4ヶ月で体感すると、8割くらいはボックスに入れてくれる感じ。100%を期待して運用を組むと、そうでなかった日に困ります。
使わなかった機能と、意外と効いた機能
買った製品には保温保冷をうたう機能が付いていました。内側にアルミの層があるタイプです。正直、これはほとんど期待していません。真夏の外廊下に置いて、生鮮品を数時間保つとは思えない。うちは冷蔵・冷凍品はすべて対面受け取りにしていて、この機能は使っていない状態です。
逆に効いたのは、内側のポケットでした。印鑑を入れておける小さいポケットで、うちはそこにボールペンとメモを入れています。サインが必要な荷物のときに便利です。地味な仕様ですが、使用頻度は保温機能より圧倒的に高い。
それと、マグネットで玄関ドアに貼り付く仕様も想像以上に役立っています。風の強い日に空のボックスが倒れるのを防いでくれる。空のときが一番軽くて飛びやすいので、ここは実用的な設計だと思いました。
盗難リスクとの折り合いのつけかた
結局のところ、宅配ボックスは「取られない」ための道具ではなく、「取りにくくする」ための道具だと思っています。玄関前に裸で置いてある段ボールと、ワイヤーで固定された施錠済みの箱では、手を出すハードルが違う。それだけです。
うちは、高額なものは宅配ボックスを使わない、というルールも作りました。子どものベビーカーとか、私の仕事用の機材とか。そういうものは時間帯指定にして、対面で受け取ります。値段で運用を分けるのが、いちばん納得のいく線引きでした。
もうひとつ決めたのは、ボックスに入っていた荷物は玄関の中に入れてから開ける、ということ。外廊下で段ボールを開けて、中身と伝票を人目にさらすのは避けたかったからです。伝票の扱いについては別に考えることが多いので、そこはまた別の話になりますが、少なくとも外で開けないというだけで気は楽になりました。
費用は3,000円ちょっと。再配達をお願いする回数が週1回からほぼゼロになったので、手間の削減という意味では2ヶ月で元が取れた感覚です。防犯対策として買ったというより、生活の面倒を減らしたら結果的に防犯にもなった、というのが正直なところですね。
この記事は防犯対策の個別記事です。賃貸でどこまでやるかの全体像は子どもができて始めた防犯対策|賃貸でできる範囲にまとめています。

