もしものときの連絡先|家族で決めておくこと

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半年かけて、玄関に補助錠を付け、窓に補助錠とフィルムを足し、センサーライトを置き、宅配ボックスを買い、ネットワークの設定を見直しました。全部で2万円ちょっと。買い物としては満足しています。

ただ、半年やってみて一番効いたのは、そのどれでもありませんでした。妻と決めた3つのルールです。道具は買えば揃うけど、使うかどうかは別の問題で、そこを埋めるのは結局のところ決めごとしかない。このクラスタの締めとして、その話を書きます。

道具を買っても、使わなければ意味がない

玄関の補助錠を付けた最初の週、私は3回掛け忘れました。窓のストッパーも、換気のあとに戻すのを忘れて夜まで放置していた日があります。買った直後の意識が高いときですらこれです。

原因ははっきりしていて、いつ掛けるかを決めていなかったからでした。「気づいたら掛ける」は運用ではありません。気づかない日は掛からない。だから、動作をトリガーにして紐づける必要がありました。

今は「玄関を閉めたら、その手で補助錠を倒す」「洗濯物を取り込んだら、その場でストッパーを戻す」という形にしています。別の動作の直後に組み込むと、覚えていなくても手が動く。これはアプリの設計で言うところの、ユーザーに判断させないという発想と同じですね。

逆に言うと、動線に組み込めない対策は続きません。うちが玄関の外側に付けた補助錠を2週間でやめたのも、外出という動作に自然に混ぜられなかったからでした。道具を選ぶ段階で「これはどの動作にくっつけるか」を考えておくと、失敗が減ると思います。

うちで決めた3つのこと

妻と話して決めたのは、これだけです。

  • 在宅でも、日中でも、玄関は施錠したままにする
  • 約束のない訪問には玄関を開けない。用件はドア越しか、折り返しの電話で確認する
  • 宅配は原則ボックスで受ける。高額なものだけ対面にする

1つ目は、意外と徹底されていない家が多いんじゃないかと思います。うちも以前は、日中に私が在宅していると玄関を開けっぱなしにする時間がありました。ゴミを出しに行く数十秒、洗濯物を干しに行く数分。そのくらいならいいだろう、と。

今は、数十秒でも閉めます。ゴミ出しのたびに鍵を持って出る。面倒ですが、面倒だと感じるのは最初の1週間だけでした。今は玄関に鍵を置く定位置を作って、そこから取って出るのが習慣になっています。

2つ目については、妻のほうが最初は抵抗がありました。居留守を使っているようで気が引ける、と。でも、これは家庭のルールとして決めたことで、個人の判断ではない。そう整理してからは、迷わず対応できるようになったと言っています。判断をルールに肩代わりさせるのが目的です。

3つ目は、玄関を開ける回数そのものを減らすための決めごとです。ルールを守る意志の力に頼るより、守るべき場面の数を減らすほうが確実だと考えました。実際、平日のチャイムは3回から1回台まで減っています。これは判断の回数が3分の1になったということでもあります。

ステッカーは「見せる」ための道具

ルールを決めたあと、1つだけ追加で買ったものがあります。玄関に貼る防犯ステッカーです。500円くらいのもので、複数枚入っているセットを買いました。

これは実際に何かを防ぐ機能を持った道具ではありません。貼ってあるだけです。ただ、この家が防犯を意識していると外に示すことには意味がある、と考えて貼りました。何もしていない家に見えるより、何かしている家に見えるほうがいい。

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ただし、注意していることがあります。実態と合わない表示はしないこと。「防犯カメラ作動中」と書いてあるのにカメラがない、という状態は作らないようにしました。うちが貼ったのは、警戒していることを示す文言のものと、チラシの投函をお断りする内容のもの。実態と一致する範囲にとどめています。

貼りすぎないことも意識しました。玄関まわりがステッカーだらけになると、それはそれで不自然で、近所からの見え方もよくない。うちはドアに1枚、ポストに1枚だけです。屋外用の耐水・耐光タイプを選んだので、半年経っても色は褪せていません。

効果があるかどうかは、正直まったく分かりません。これは効果を測る手段がない類の対策です。500円で気が済むなら安いもの、くらいの位置づけで考えています。

ちなみに、ステッカーを貼る位置も少し考えました。玄関ドアの目線の高さに1枚だけ。ポストのものは投函口のすぐ上。どちらも、近づいた人の視界に自然に入る位置です。遠くから見えることより、近づいたときに読めることのほうが意味があると思っています。

連絡手段を1つ決めておく

もう1つ、道具ではない備えとして決めたのが連絡方法です。何かあったときに、どこにどう連絡するか。

うちは冷蔵庫の側面に、A5サイズの紙を1枚貼っています。書いてあるのは、管理会社の電話番号、最寄りの交番の番号、私の携帯、妻の携帯、双方の実家。それだけです。スマホに入っていても、慌てているときに探せるとは限らないので、紙にしました。

それと、家族間の連絡は普段使っているメッセージアプリで統一しています。緊急時だけ別の手段を使う、というのは現実的じゃない。普段から使っているものが一番速いです。停電や通信障害のときにどうするかは、防災の備えの側で別に考えています。

もうひとつ決めたのは、判断に迷ったら連絡する、という基準です。「これは連絡するほどのことかな」と考える時間が一番もったいない。うちは、迷ったら電話していい、というのを明確にしました。空振りは何度あってもいい。

子どもが大きくなったら教えること

今のルールは、大人2人の間のものです。子どもが理解できる年齢になったら、いくつかは本人に引き継ぐ必要があります。

今のところ考えているのは、玄関を開ける前に周りを見ること、家に入ったら施錠すること、知らない人に家の情報を言わないこと、この3つです。難しい話ではないですが、言葉で説明するより、親がやっているのを見せるほうが早い気がしています。

鍵を持たせる話も、防犯ブザーを持たせる話も、まだ何年も先です。それでも今から習慣を作っておけば、そのときに新しく教えることは少なくて済む。逆に、親が施錠を忘れる家で育った子に「必ず鍵を掛けなさい」と言っても説得力がないですから。

あと、怖がらせない伝え方も考えないといけません。世の中が危ないと教えるのではなく、家を閉めるのが当たり前だと教える。このニュアンスの差は大事だと思っています。

半年やってみて

結局、防犯というのは何かを買って終わる話ではありませんでした。買ったものは全部、決めごとを守りやすくするための補助でしかない。補助錠は「掛ける」という行為を助けるもの、宅配ボックスは「開けない」という方針を助けるもの。そういう関係です。

そして、何も起きていない今、これらが効いているかどうかは証明できません。証明できないものに2万円と半年を使ったことになる。それでも後悔していないのは、妻が日中に一人で子どもといるときの落ち着きが、目に見えて変わったからです。

次にやるとしたら、たぶんまた道具ではなく運用の見直しになると思います。半年に一度、決めごとが守られているかを妻と確認する日を作ろうかと考えています。設定した仕組みは放っておくと崩れるので、点検の対象は道具だけじゃないはずですから。

この記事は防犯対策の個別記事です。賃貸でどこまでやるかの全体像は子どもができて始めた防犯対策|賃貸でできる範囲にまとめています。

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