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部屋干しの臭いを消したくて、洗剤を3種類ためしました。結果から言うと、洗剤を変えて臭いが完全に消えたことは一度もありません。効いたのは、乾くまでの時間を短くしたときでした。
とはいえ洗剤が無意味だったわけでもなくて、干し方を直したうえで部屋干し用の洗剤に変えたら、その組み合わせで初めて臭わなくなった。順番の問題です。梅雨どきの2LDK賃貸で、生後6ヶ月の子どもの服が毎日10枚以上出る家の話として書きます。
臭いの正体は「濡れている時間」
部屋干し特有のあの臭いは、衣類に残った菌が湿った状態で増えることで発生するとされています。よく名前が挙がるのがモラクセラ菌で、水分と皮脂や汗の残りがあると増える。つまり洗い上がりの汚れの残りと、乾くまでの時間の掛け算で臭いの強さが決まる、というのが私の理解です。
この理解に至ったのは、実験めいたことをしたからです。同じ日に洗った同じタオルを、風呂場の換気扇の下と、リビングの隅の2箇所に干してみました。リビング側は翌朝までかかって、しっかり臭った。風呂場側は5時間ほどで乾いて、ほぼ無臭。洗剤も洗い方も同じです。
この結果を見てから、うちの目標は「5時間以内に乾かす」に変わりました。何時間ならセーフという厳密な基準があるわけではないのですが、体感で言うと6時間を超えたあたりから怪しくなります。
洗剤側でやれること、やれないこと
洗剤にできるのは、菌のエサになる汚れをどれだけ落とすかと、抗菌成分をどれだけ残すかです。逆に、乾く速度そのものはどうにもならない。ここを混同していたのが最初の失敗でした。
今使っているのは花王のアタック抗菌EXの部屋干し用で、2000gの詰め替えタイプです。部屋干し用と名のつく洗剤は、抗菌成分が入っているものが多い。うちの実感としては、干し方を直したうえでこれに変えたら、雨の日の生乾き臭が明確に減りました。特に効果を感じたのはタオル類で、何度も洗っているうちに臭いが出やすくなった古いフェイスタオルが、ふつうに使えるレベルに戻っています。
不満もあります。まず香りがそれなりに強い。無香が好きな人には合わないと思います。うちは妻が「悪くない」と言ったので続けていますが、私は正直もう少し弱くていい。
それと、2000gという中途半端なサイズが災いして、うちの詰め替え用ボトルには一度で入りきりません。2回に分けて注ぐことになり、残りをパックのまま立てて保管する必要があります。倒すと悲惨なので、専用の容器を用意したほうが精神衛生上いいです。
あと当然ですが、これを使えばどんな干し方でも臭わない、ということはありません。乾燥に8時間かかる干し方をしたら、やっぱり臭います。洗剤は下駄を履かせてくれる存在であって、条件そのものを変えるものではないです。
干し方を変えたら、乾燥時間が3時間縮んだ
洗剤の次に手をつけたのが干し方です。ここが一番効きました。
やったことは3つ。まず、衣類同士の間隔を空けること。以前は角ハンガーにぎっしり掛けていましたが、隣と触れていると接触面が乾きません。うちは目安として拳ひとつ、10〜15cmくらい空けています。ピンチの数が足りないなら、2回に分けて干したほうが結果的に早い。
次に、長いものを外側、短いものを内側にする干し方。いわゆるアーチ干しです。真ん中に空気の通り道ができて、体感で1時間ほど短縮されました。バスタオルは端を揃えず、ずらして掛けると乾きが違います。
3つめが風です。扇風機を斜め下から当てるだけで、乾燥時間が半分近くになりました。天井に向けて回すのではなく、洗濯物の下から当てるのがコツです。首振りはオンにしています。
これで、以前は9時間かかっていた部屋干しが5〜6時間で乾くようになりました。時間で見ると洗剤を変えたときの効果より、こちらのほうがはるかに大きい。
干す場所を風呂場に変えた話
2LDKだと、干す場所の選択肢は限られます。うちはリビングの窓際、寝室、風呂場の3択でした。
リビングは、子どもがいる部屋に洗濯物が下がっているのが単純に邪魔で、ハイハイを始めてからは落ちたものを口に入れるリスクもあり早々に脱落。寝室は湿度が上がって、朝起きると窓が結露していました。
残った風呂場が結局いちばん優秀でした。換気扇を回しっぱなしにできて、水滴が落ちても問題ない。うちのユニットバスには物干し竿が2本あるので、角ハンガー1つとハンガー数本なら余裕で収まります。
デメリットは、風呂に入る前に取り込むか、寄せる必要があること。あと当然、入浴後の湿った状態で干し始めると逆効果です。うちは入浴後に換気扇を1時間ほど回して、浴室が乾いてから干すようにしています。この一手間を飛ばすと、部屋干し用の洗剤を使っても臭いました。
湿度は数字で見たほうが早い
感覚でやっていた時期に比べて、温湿度計を置いてからは判断が速くなりました。1,000円台のデジタルのものをリビングと風呂場の脱衣所に置いています。
うちの経験則だと、湿度70%を超えると乾燥時間が一気に伸びます。60%前後まで下がっていれば、扇風機だけで5時間コースに乗る。梅雨の時期に「今日は乾きにくいから干す量を減らそう」という判断が事前にできるのは、地味に効きます。
数字を見るようになってから、雨の日は最初から乾燥機に回すという割り切りもしやすくなりました。全部を部屋干しで解決しようとするから無理が出るのであって、条件が悪い日は機械に頼るほうが早い。
洗濯機側にも原因があった
干し方と洗剤をひととおり直してもタオルだけ臭う時期があって、犯人は洗濯槽でした。
うちのドラム式は買って1年ほど。取扱説明書には月1回の槽洗浄が書いてあるのに、半年ほったらかしていました。専用の洗浄剤を入れて3時間ほどのコースを回したら、排水のときに黒いカスが出てきて、正直かなり引きました。翌日から、洗い上がりの匂いが変わっています。
それと、洗濯物を洗濯機の中に入れっぱなしにしないこと。夜に洗って朝まで放置すると、湿った状態で数時間が経過するので、干す前の段階で菌が増えてしまいます。うちは終了予約を朝に合わせて、起きたらすぐ出す運用に変えました。
あとは詰め込みすぎです。洗濯機の容量の8割を超えると、洗浄も脱水も甘くなります。脱水が甘いということは、干し始めの水分量が多いということで、そのぶん乾燥時間が伸びる。臭いの話が結局ここに戻ってくるのが面白いところでした。
結局、臭いは条件の問題だった
まとめると、洗剤で汚れを落とし切ること、間隔を空けて風を当てること、湿度の低い場所を選ぶこと。この3つが揃ったときだけ、うちの部屋干しは臭わなくなりました。ひとつでも欠けると、だいたい戻ります。
一度臭いがついてしまった衣類については、酸素系漂白剤を使った40℃くらいのお湯でのつけ置きが効きました。それでも戻らないタオルは、諦めて雑巾に降格させています。3年目のタオルを延命させるより、そのほうが精神的に楽でした。
洗剤の棚の前で悩んでいる時間があるなら、扇風機の向きを変えるほうが先だと思います。うちはそれに気づくまで、洗剤に1万円近く使いました。
この記事は家事の個別記事です。掃除と洗濯の時間を削る考え方は掃除と洗濯の時間を削る|道具より仕組みで整理しています。

