車用扇風機|後部座席にエアコンが届かない

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7月の日曜日、信号待ちで後ろを振り返ってチャイルドシートに手を入れたら、子どもの背中が汗でぐっしょり濡れていました。エアコンは効いていて、運転席の私はむしろ寒いくらい。前席と後席で、体感がまったく違っていたわけです。うちのコンパクトカーには後席の吹き出し口がありません。冷えた空気は下に溜まり、前席の背もたれに遮られて後ろまで届かない。だから、空気を後ろに送る道具を足しました。

前席が寒くても、後席は暑い

気になったので、温度計を後席の足元とチャイルドシートの座面近くに置いて測ってみました。走行20分後、運転席まわりは24度台。後席の座面付近は28度台でした。4度以上の差があった計算になります。設定温度を下げれば前席は寒くなる一方で、後ろはなかなか下がりません。

理由は空気の流れです。吹き出し口はダッシュボードにしかなく、風は前席の乗員に当たって拡散する。冷気は重いので足元に溜まり、後席には自然対流でじわじわ回るぶんしか届かない。そのうえ後ろ向きのチャイルドシートは、子どもがシェルの中にすっぽり入る構造なので、周囲の空気が動きにくい。汗をかいて当然でした。

後席用の吹き出し口が付いている車なら、この問題はかなり軽くなります。中古で車を選ぶときに、そこまで見ていなかったのは反省点です。

いちばんきついのは、走り出してからの5分

炎天下に停めた車の中が高温になることは知られていて、条件によっては50度を超えることもあるとされています。うちの駐車場は屋根なしの平置きなので、夏の午後はまさにその状態です。

だから乗る前に、まず全部のドアを開けて1〜2分放置します。助手席側の窓を全開にして、運転席のドアを数回あおって空気を押し出す方法も試しましたが、うちは素直に4枚開けて待つほうが早かった。それからエアコンを外気導入で回して、熱気を追い出してから内気循環に切り替える。

それでも、走り出してから車内が落ち着くまで5分前後かかります。この5分が、後席にとってはいちばんつらい時間帯です。子どもを乗せてから待つのではなく、乗せる前に大人が先に車内を冷やす。うちはこの手順を決めました。

買ったのは、ヘッドレストに挟む双頭ファン

実は買い直しています。最初はクリップ式の小さいファンをダッシュボードの縁に留めていました。1,500円くらいのもの。これが、少し大きめの段差を越えたときにクリップごと外れて、助手席のフロアマットに転がりました。羽根が回ったまま落ちたので、あのとき足元に子どもの手がなくてよかったと思っています。

買い直したのは、前席のヘッドレストに固定する双頭タイプです。USB給電の10Wで、風量3段階、左右のファンを独立してオン・オフでき、それぞれ360度に近い角度調整ができるもの。後席に向けて風を送る前提で作られています。

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楽天でも、同じ形のツインファンが2,000円台から4,000円前後で見つかります。うちが選んだ決め手は、後で書く安全面の2つでした。

風を当てる先は、子どもではなく天井

これは最初に決めたことです。ファンの風を、赤ちゃんの体に直接当てない。向けているのは天井と、車内側面のあたり。狙っているのは冷やすことではなく、後席に滞留している空気を動かして、前席から流れてくる冷気と混ぜることです。

実際、直接当てないほうが効きます。当てたときと当てないときで座面付近の温度を測ってみると、差はほとんどありませんでした。それなら、風が直接当たって体表の水分を奪う状態を作る必要はない。

もうひとつ、窓から入る直射日光のほうが体感には効きます。うちは後席の側面にサンシェードを付けていて、日が当たる側だけでも遮ると、ファンの効きがはっきり変わりました。空気を回す道具は、熱源を減らしてから使うものだと感じています。

あわせて、冷やしすぎにも気をつけています。うちの確認方法は単純で、信号待ちのたびに首の後ろか背中に手を入れて、汗ばんでいないか、逆に冷たすぎないかを見る。乳児は自分で暑い寒いを言えないので、機械の数字より手のほうが確実でした。エアコンの設定は26度前後で、それより下げるならファンを止めています。

指が入らないか。ここは買う前に確認した

もうひとつの条件が、ガードの目の細かさでした。後席のヘッドレストに付ければ、子どもの手が届く位置に羽根が来ます。今はまだ手を伸ばしませんが、あと数ヶ月で確実に触りに行く。

見たのは、格子の隙間に小指が入らないか、羽根までの距離が確保されているか、ガードが工具なしで簡単に外れないかの3点です。商品ページの写真だけでは分からなかったので、届いてすぐ自分の小指で試しました。入らないことを確認するまでは、後席側には向けないつもりでいました。

あとは固定です。ヘッドレストのシャフトに巻き付けるバンド式ですが、シャフトの径や間隔は車によって違います。うちは問題なく付きましたが、レビューには「バンドが届かない」という声もありました。買う前に、自分の車のシャフト間隔を測っておくと確実です。

電源はUSB。1.5mでは足りなかった

電源はUSBです。うちは前席のシガーソケットに挿した充電器から取っています。ここで一度失敗しました。手持ちの1.5mのケーブルでは、前席から後席のヘッドレストまで届かなかった。センターコンソールの脇を通して、シートの下をくぐらせると、思ったより距離を食います。2mに買い直して、ようやく余裕ができました。

取り回しにも気を使っています。足元を直線で這わせると、乗り降りで踏むし、荷物を置いたときに引っ張られる。うちはシートの隙間を通して座面の下を這わせ、余った分は結束バンドでまとめました。ドアの開口部を横切らせると挟むので、そこは絶対に通さない。

短所も書いておきます。まず音。弱でも風切り音がして、寝入りばなの子どもには気になるようでした。うちは寝そうになったら止めています。次に、シガーソケットのポートを1つ占有すること。うちの車はソケットが1つしかないので、充電器のポートの取り合いになりました。それと10Wという出力は、真夏の車内を冷やす力ではありません。あくまで空気を回すだけで、エアコンの代わりにはならない。

夏の2ヶ月だけ回す道具として

この扇風機を付けてから、後席の座面付近の温度は1〜2度ほど下がりました。劇的ではありません。ただ、汗でぐっしょりという状態は、この夏それ以降なくなっています。効いているのは温度そのものより、空気が止まっていないことのほうだと思っています。

使う期間も限られています。うちが実際に回したのは6月末から9月頭までの2ヶ月ちょっと。それ以外の時期は外して、トランクの収納ボックスに片付けています。付けっぱなしにすると、後席に大人が座ったときに視界の邪魔になるからです。年に2ヶ月しか使わない道具に3,000円を出すかどうかは、住んでいる地域と車の年式で判断が変わると思います。

3,000円前後で買える道具にしては、役割ははっきりしていました。冷やす機械ではなく、混ぜる機械。そう理解して使うぶんには、後席に吹き出し口のない車では十分に元が取れます。

この記事は車まわりの個別レビューです。子どもが生まれて足したもの全体は子どもが生まれて車に足したもの|1年で変わった車内にまとめています。

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