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車用のゴミ箱で最初に見るべきなのは、容量でも見た目でもなく、こぼれない形かどうかです。私はレジ袋をヘッドレストに引っ掛けていた時期に、右カーブで中身を足元にぶちまけています。中身がおむつだったので、あの日のことはよく覚えている。それ以来、固定できて、倒れなくて、片手で捨てられるものを条件に選び直しました。1,000円台から2,000円台で買える道具ですが、形の違いで使用頻度がまるで変わります。
生後6ヶ月でも、車内にゴミは出る
子どもが生まれる前、私の車にゴミ箱はありませんでした。飲み終わったペットボトルをドアポケットに入れて、家に着いたら持って降りる。それで足りていた。
今は違います。実家まで往復3時間走ると、使用済みのおむつが2つ、おしりふきの袋、使い捨ての防水シート、ミルクの空き容器、こちらが飲んだコーヒーの紙コップ。小さいレジ袋が半分埋まる程度にはなります。乗る前は「赤ちゃんなんだからゴミは出ないだろう」と思っていました。完全に読み違えです。
厄介なのは、これが分別しづらいゴミであることです。おむつは家庭ごみとして持ち帰るしかない。サービスエリアのゴミ箱に捨てられる場合もありますが、置いていない場所も多い。車内で数時間、持ち歩く前提で考える必要があるというのが、まず変わった点でした。
もうひとつ増えたのが、こちらのゴミです。子どもを連れて出ると、待ち時間が増えます。授乳の間、寝かしつけの間、着替えの間。その時間に自分がコンビニで買ったコーヒーやおにぎりの包装が、そのまま車内に残る。子どもができてから、私が車の中で飲み食いする回数は明らかに増えました。ゴミの総量が増えた原因の半分は、たぶん自分です。
レジ袋をヘッドレストに掛けていた頃
最初の解決策はレジ袋でした。運転席のヘッドレストの支柱に取っ手を通して、ぶら下げる。0円で、汚れたら丸ごと捨てられる。合理的なつもりでした。
問題は、袋が固定されていないことです。取っ手で吊っているだけなので、車が横に振られると袋も振られる。首都高の右カーブで加速したとき、袋が大きく揺れて口が開き、中身が助手席の足元に落ちました。おむつが2つ転がって、妻が無言で拾っていた。あの空気は二度と作りたくない。
あと、袋は口が開きっぱなしなので匂いが出ます。夏に一度、走り出してから「なんか匂うな」と思って確認したら、前日のゴミが入ったままでした。閉じられない容器は、閉じ忘れる以前に閉じる機能がない。
蓋があるかどうかで、使う頻度が変わる
買い直すときに一番考えたのが蓋です。結論から言うと、蓋は要る。ただし片手で開けられる蓋であることが条件でした。
両手を使わないと開かない蓋、たとえばパチンと留めるバックル式や、ねじって開けるタイプは、車内では使われなくなります。運転席から手を伸ばして捨てるとき、片手はハンドルか、子どもを支えているかのどちらか。もう片方だけで完結しない動作は、そのうち面倒になって、結果としてゴミがドリンクホルダーに置かれるようになる。実際に私がそうなりました。
今使っているのは、押すと開いて手を離すと戻るタイプのフラップです。完全に密閉されるわけではないので、匂いを完璧に閉じ込めることはできません。ただ、口が開きっぱなしの袋と比べれば全然違う。密閉度と使いやすさは反比例するので、どこで妥協するかという話になります。
逆に、蓋がないほうがいい場面もあります。長距離の休憩後にまとめてゴミを入れるときは、口が広く開いているほうが早い。うちは長距離のときだけ蓋を開けたまま固定して、目的地に着く前に閉じる、という使い方をしています。蓋の有無で機種を選ぶより、蓋を開けたままにできるかどうかを見たほうが実用的でした。
倒れない固定方法は、だいたい4通り
車用ゴミ箱の固定方法は、大きく4つに分かれます。
- ヘッドレスト吊り下げ式:前席の背もたれ裏に下げる。後部座席から使いやすく、足元を占領しない。ただし後ろの人が膝で押すことになる
- 両面テープ固定式:センターコンソールの側面などに貼る。位置が完全に固定されるので倒れない。剥がすときに跡が残る可能性がある
- おもり入りの置き型:床に置く。底に重りが入っていて倒れにくい。容量を大きく取れる反面、足元のスペースを使う
- カップホルダー差し込み式:ドリンクホルダーに挿す。安定はするがホルダーを1つ潰す。容量は小さい
うちの場合、後部座席はチャイルドシートで埋まっていて、足元には荷物を置きます。ドリンクホルダーは麦茶と扇風機の電源で埋まっている。消去法で、運転席の右側に固定する形になりました。
買ったのは三重で固定するタイプ
今使っているのは、ストラップとフックと3M両面テープの3つで固定する車用ゴミ箱です。設置場所に応じて固定方法を選べる作りで、うちは運転席の右側のパネルにテープとフックの併用で付けています。底のスナップボタンを外すと容量が広がる構造になっていて、普段は小さいまま、長距離のときだけ広げて使う。素材はPUレザー調です。
もう少しどっしりしたものが欲しければ、楽天だとカーメイトのDZ572が1,600円前後であります。おもり付きの置き型でフタが付いていて、サポーターで挟んで倒れにくくする作り。足元に置くスペースがあるなら、こちらのほうが容量には余裕があります。
不満は3つ。畳んだ状態の容量が1.5Lくらいしかなくて、往復3時間の帰省でほぼ埋まります。夏はPU素材に匂いが移って、ゴミを出したあとも容器そのものが匂う。それと両面テープは、剥がすときに内装に跡が残る可能性があります。私は貼る前に、目立たない位置で一度試しました。賃貸の壁と同じで、貼る前に剥がすときのことを考えたほうがいい。
匂いは、容器では解決しなかった
ゴミ箱を替えても、匂いの問題は半分しか解決しませんでした。残りは運用でした。
うちで決めたのは3つです。ゴミ袋は毎回替える。中身が少なくても替える。夏場は必ず、車を降りるときにゴミを持ち出す。特に3つ目が効きました。真夏の車内は、停めている間に相当な温度になります。そこに使用済みのおむつを数時間置いておけば、次に乗ったときに何が起きるかは想像がつく。
この「降りるときに持ち出す」を、私は最初の1ヶ月で3回忘れました。忘れないようにするには、動線に組み込むしかない。今は、後部座席から子どもを降ろしたあと、ゴミ箱の袋を取ってから運転席のドアを閉める、という順番で固定しています。人間の意志ではなく手順で解決する、というのはアプリを作るときと同じ発想です。
袋についても少し試しました。専用のゴミ袋が20枚入りで売られていますが、うちは食品用の巾着型のポリ袋を使っています。1枚あたり数円で、口を絞れるので匂いが漏れにくい。スーパーのレジ袋よりサイズが小さく、車用ゴミ箱の内側にちょうど収まりました。安いので、少ししか入っていなくても捨てることに抵抗がない。これが「毎回替える」を続けられている理由だと思います。
ゴミ箱そのものも、月に1回は取り外して中を拭いています。PU素材なので水拭きできる。ここを怠ると、袋を替えても匂いが残りました。容器はゴミを入れるものであって、匂いを消すものではない。当たり前ですが、買う前は少し期待していました。
この記事は車まわりの個別レビューです。子どもが生まれて足したもの全体は子どもが生まれて車に足したもの|1年で変わった車内にまとめています。

