※ この記事にはプロモーションが含まれています。
子どもが生まれてから1年で、車の中の物は明らかに増えました。増えた分だけ汚れも増えます。物が増えると隙間ができて、隙間には砂が溜まる。去年の今頃はシートの上にカバンを置くだけだった車が、今は座面の隙間からボーロの欠片が出てくる車になりました。掃除の話は道具の話に見えて、実際はいつやるかを決める話だったというのが、1年やってみての結論です。
何が溜まっているのかを、一度全部出してみた
買って半年ほど経った頃、一度シートを外して徹底的に掃除しました。何が溜まっているのかを把握したかったからです。
いちばん多かったのは砂でした。公園帰りの靴底が持ち込んだもので、後席の足元マットの下から、両手で掬えるくらい出てきます。次にベビーカーです。タイヤに付いた土が、畳んでトランクに積む過程で荷室に落ちる。これは砂より粒が粗くて、荷室のカーペットの毛に絡んでいました。
離乳食が始まってからは種類が変わりました。ボーロの欠片、赤ちゃん用せんべいの粉。これが厄介なのは、砕けると座面の縫い目の中に入ることです。掃除機のノズルを当てても、縫い目の溝から出てこない。それから麦茶です。こぼれてすぐ拭けば済むのに、走行中は気づかず、気づいたときには乾いています。乾いた麦茶は薄い茶色のシミになって、砂を吸着します。
一度全部出して分かったのは、汚れの8割は後席とその足元に集中しているということでした。運転席まわりはほとんど汚れていません。掃除の範囲を後席に絞れば、時間は半分で済みます。
いちばん厄介なのはシートの隙間
難所は3ヶ所ありました。
ひとつめが座面と背もたれの境目です。指を入れると1cmほどの隙間があって、そこにボーロの欠片と砂が落ちています。普通の掃除機のノズルでは入りません。細くて平たいノズルが必要で、これは付属品にあるかどうかで作業性が変わります。
ふたつめがシートレールの下。前席を前後にスライドさせるレールの周辺で、金属のレールと床の間に砂が溜まります。シートを一番前まで出して、一番後ろまで下げて、2回に分けて吸うしかありません。
みっつめが最大の難所で、チャイルドシートの下と周辺です。ここは物理的にチャイルドシートを外さないと手が入りません。しかも外したら再度取り付けることになり、取り付けは安全に直結する作業なので、急いでやる場面ではない。だから頻繁にはできない。
私は年2回、チャイルドシートを外して掃除する日を決めました。ゴールデンウィークと年末です。外したついでに取り付け状態も確認できるので、掃除とチェックを同時にやる日、という位置づけにしています。この日を決めるまでは「そのうちやる」で半年放置していました。
家庭用掃除機を引っ張ろうとして、10mでは届かなかった
最初は道具を買う気がありませんでした。家にある掃除機を駐車場まで持っていけばいい、と考えていたからです。
結果から言うと届きませんでした。うちの駐車場はマンションの平置きで、玄関から車まで約35m、しかもエレベーターで4階分降ります。当然ですが車の近くに使えるコンセントはありません。10mの延長コードを買って試して、玄関を出た時点で足りないことが分かった。集合住宅で共用部からコンセントを取るわけにもいきません。
この時点で選択肢は2つでした。コイン洗車場の掃除機を使うか、コードレスの機械を買うか。コイン洗車場は車で8分の場所にあって、100円で数分使えます。ただ、子どもを乗せたまま行って、車内を掃除するには一度降ろす必要がある。抱っこしたまま片手で掃除機をかけるのは無理でした。
それでコードレスのハンディクリーナーを買いました。7,999円で、ブラシレスモーターのサイクロン式。紙パックが要らず、充電台がそのまま収納場所になるタイプです。
選ぶときに吸引力の数値をかなり比較したのですが、途中でやめました。買ったものにも15kPaと書かれていますが、Paやkpaという表記は、メーカーごとに測定条件が違うので単純比較できないと気づいたからです。同じ数字でも、ノズルを外した状態の値なのか、標準ノズルを付けた値なのかで意味が変わる。代わりに見たのは3つで、細いノズルが付属するか、ダストカップの容量、そしてフィルターが水洗いできるかどうかでした。この3つは仕様表を読めば分かります。
買ってすぐ分解洗浄する羽目になった
不満は正直にいくつもあります。
まずダストカップが小さい。ペットボトル1本にも満たない容量なので、後席の足元の砂を吸うと、それだけで一杯になります。掃除の途中で1回か2回は捨てに行く必要があって、これが地味に流れを止める。
次に音です。モーター音がかなり大きく、子どもが車内で寝ているときには絶対に使えません。うちは寝ている間に掃除したい場面が多いので、この制約は思っていたより痛かった。結局、子どもを妻に預けて一人で駐車場に行く時間を作っています。
それから充電時間。空から満充電まで3時間ほどかかります。使う直前に「充電しておけばよかった」となる典型的な道具で、私は月末の掃除の前日に充電する、というのをカレンダーの通知に入れました。連続稼働は公称30分ですが、強で回すと実測15分ほどで落ちます。
そして最大の失敗が、買った初日です。乾いた麦茶のシミを、湿らせた雑巾で拭いてから、乾く前に吸おうとしました。湿った砂がフィルターに張り付いて、吸引力が目に見えて落ちた。乾いたゴミを吸うための機械なので、当然といえば当然です。初回の使用で分解して、フィルターを洗って、乾かすのに一晩かかりました。今は、濡れた汚れは布で拭き取って完全に乾かしてから、乾いた状態で吸うようにしています。
頻度を行動に紐づけたら続いた
道具を買っても、最初の2ヶ月は続きませんでした。「週末に掃除する」と決めていたのに、週末は出かけるか、子どもの世話で終わるかのどちらかだからです。
続くようになったのは、時間ではなく行動に紐づけたからでした。今は3段階でやっています。
- 給油のたびに5分。うちは月2回ほど給油するので、その場で後席の足元とチャイルドシートの座面だけ吸う。範囲を限定しているので5分で終わります
- 月末に30分。カレンダーの繰り返し予定に入れて、後席全体、荷室、シートレールの下まで。ダストカップを1回捨てる想定
- 年2回、チャイルドシートを外して。ここだけは1時間かかります
給油という既に発生する行動に紐づけたのが効きました。ガソリンを入れている間の3分と、支払い後の2分。この5分は必ず存在する時間なので、意志の力が要りません。エンジニアの言い方をすると、定期実行のスケジューラに登録するのではなく、既存のイベントにフックを掛けた、という感じです。
子どもが寝ている15分に何ができるか、という問いも一度考えました。答えは「音が出るので何もできない」でした。だから寝ている間は拭き掃除だけにしています。ウェットティッシュでドリンクホルダーとドアポケットを拭く。これなら静かにできる。
1年でたどり着いた最小構成
汚れを完全に防ぐことはできませんでした。子どもが車に乗る以上、砂も食べこぼしも入ってきます。防ぐ側の工夫は別途していますが、それでもゼロにはならない。
だから今は、防ぐことより溜め込まないことに軸を移しています。1回の掃除を短くして、頻度を上げる。範囲を決めて、決めた範囲以外はやらない。5分で終わる仕組みなら、疲れている日でもできます。半年溜めてから1日かけて掃除するより、この形のほうが車内の状態は明らかに良くなりました。
買ってよかったかと聞かれれば、よかったと答えます。ただそれは吸引力の話ではなくて、駐車場で電源なしに5分だけ掃除できるという一点に尽きます。同じ理由で、家に据え置きの高性能な掃除機を持っている人でも、車用に1台コードレスを分けておく意味はあると思っています。うちの場合、家の掃除機を車まで運ぶことは、この1年で一度もありませんでした。
この記事は車まわりの個別レビューです。子どもが生まれて足したもの全体は子どもが生まれて車に足したもの|1年で変わった車内にまとめています。

