観葉植物|世話ができる範囲で置く

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結論から言うと、私は本物の観葉植物を2鉢枯らして、最終的にフェイクグリーンに落ち着きました。育児で自分の昼食すら立って食べている人間が、植物に水をやる余裕を持てるわけがなかった。ただ、緑を諦めたわけではありません。部屋に緑があるかないかで、在宅勤務の1日の感じ方はけっこう変わります。何を諦めて何を残したのか、失敗した順番も含めて書きます。

枯らした2鉢の記録

1鉢目はパキラでした。2025年の春、在宅勤務が本格化したタイミングで「デスクに緑があるといい」という記事を読んで買いました。6号鉢の、高さ50cmくらいのやつです。2,800円。

枯らした原因は、水のやりすぎでした。土の表面が乾いたら水、と書いてあったので毎朝チェックして、乾いていたら注ぐ。これを2ヶ月続けたら、葉が黄色くなって落ち始めました。あとから調べると、パキラは冬場なら2週間に1回でいいらしい。表面が乾いていても、鉢の底はまだ湿っている。「表面が乾いたら」の意味を、私は完全に誤解していました

2鉢目はサンスベリアです。「初心者向け」「水やりは月1回でいい」と書いてあったので、これなら大丈夫だと。実際、半年は元気でした。枯れたのは子どもが生まれた直後の8月です。

この時期、私の記憶は正直あまりありません。夜中に2〜3回起きて、日中は仕事をして、隙間で家事をする。そんな中で「月1回の水やり」を覚えていられるかというと、無理でした。気づいたら3ヶ月放置していて、葉がしわしわになっていた。月1回のタスクは、リマインダーを設定しないと確実に忘れます。そして通知を1回無視すると、次は3ヶ月後です。

「世話ができる範囲」を数値で見積もった

2鉢目を捨てるとき、さすがに一度立ち止まりました。私が植物に割ける時間は、現実的にどれくらいなのか。

当時の1日を書き出すと、自分の裁量で動かせる時間は朝の20分と、子どもが寝たあとの1時間半くらいでした。夜の1時間半は、家事の残りと翌日の準備でほぼ消える。朝の20分はコーヒーを淹れて仕事を始める助走です。

ここに「週1回、5分の水やり」を入れられるか。時間だけ見れば入ります。でも問題は時間ではなく、覚えていられるかどうかでした。子どもの生活リズムは週単位で変わるので、私の週次の習慣は次々に壊れていました。ゴミ出しですら2回忘れています。

この時点で判断しました。世話が必要なものは、いま置けない。少なくとも子どもが2歳になって生活が安定するまでは。

それでも緑を置きたかった理由

植物を全部撤去して2ヶ月ほど、デスクの上には何もない状態でした。モニターとキーボードと、あとはケーブルだけ。作業効率で言えば、たぶん何も変わっていません。

変わったのは、視線の逃げ場でした。私の仕事はコードを書く時間が長くて、集中が切れたとき目のやり場に困る。窓の外を見ればいいんですが、うちのデスクは壁向きで、振り返らないと窓が見えない。振り返る動作は、けっこう大きな中断になります。

植物があったときは、それを数秒眺めて視線を戻していました。角度で言うと20度くらい。この小さい逃げ場がなくなったことが、思ったより効いていたんですよね。あと単純に、白い壁とモニターとキーボードだけの空間は、視覚的な情報量が少なすぎて滅入る。

フェイクグリーンに落ち着いた

ということで、水やりのいらない緑にしました。フェイクグリーンのミニサイズ、卓上に置けるモンステラです。光触媒加工がされていて、抗菌・消臭をうたっているタイプ。

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置いてみて、視線の逃げ場としては本物と変わらない機能を果たしています。20度先に緑がある、という条件は同じなので。むしろ枯れる心配がないぶん、目に入るたびに「水やったっけ」と考えなくて済むのが大きい。

短所ははっきりしていて、まずホコリです。葉の表面にホコリが乗ります。2週間くらいでうっすら白くなってきて、そうなると一気に安っぽく見える。私は月2回、乾いたマイクロファイバークロスで葉を拭いています。1回2分くらい。結局のところ、世話がゼロにはなりませんでした。ただ、忘れても枯れないので気は楽です。

もうひとつは質感です。近くで見れば作り物だと分かります。葉の縁の切れ方が均一すぎるのと、葉脈の陰影が浅い。60cm離れれば気になりませんが、デスクの上に置くと距離が40cmくらいになるので、視界の端に「ちょっと違う」感じが残ります。あと光触媒の消臭効果については、正直まったく体感できていません。数値で測ったわけではないので効いていないとは断言しませんが、期待して買うものではないと思います。

ちなみに、置き場所を決めるとき「日当たり」を考えなくていいのは想像以上に楽でした。本物のときは、パキラを窓際に置きたいのにデスクは壁向きで、結局どちらも中途半端な位置になっていた。日光が要らないと、単純に自分が見たい場所に置けます。カーテンを閉め切って作業する日があっても関係ない。この自由度は、買う前に想定していなかった利点です。

ハイドロカルチャーも検討して、やめた

フェイクに決める前、土を使わないハイドロカルチャーも真剣に検討しました。土がないので虫が湧きにくく、水位計を見て水を足すだけ。育児中でもいけそうに見えます。

やめた理由は2つあります。ひとつは、水位計を見る習慣が結局は必要なこと。頻度が下がるだけで、忘れるリスクの構造は変わらない。もうひとつは、うちのデスク周りが子どもの行動範囲に近いことです。ずりばいで移動する子がいる部屋に、水の入った容器を低い位置に置く選択肢は取れませんでした。

デスクの上なら高さは72cmあるので届きません。ただ、抱っこしたまま作業する日がたまにあって、そのとき子どもの手はデスク面に普通に届く。倒したら水がキーボードにかかる。この可能性がある時点で、私にとっては選べませんでした。

子どもがもう少し大きくなって、生活リズムが安定したら、また本物に戻すつもりです。次はパキラではなく、もっと乾燥に強いものにする。そのときは水やりの記録をアプリで管理します。私に足りなかったのは愛情ではなく、仕組みでした

置く場所は、視線の20度先

最後に配置の話を少しだけ。フェイクでも本物でも、置く場所の考え方は同じだと思っています。

私の場合、モニターの右奥、目線からだいたい20度ずれた位置に置いています。モニターの正面に置くと視界を塞ぐし、逆に真横だと首を回さないと見えない。首を動かさず、眼球だけで見られる範囲。ここが一番使われる位置でした。

高さも試しました。デスク面に直置きだと、モニタースタンドの陰になって半分しか見えない。10cmくらいの台に乗せたら、モニターの上枠のあたりに葉先が来るようになって、座ったまま全体が見えるようになりました。この10cmで、目に入る回数が明らかに増えています。

植物を置く話は、本来もっと情緒的なものだと思います。ただ、育児と在宅勤務が重なっている時期に本物を置いて枯らすと、後味が悪い。2鉢ぶんの後味を味わってから言うと、いま世話できないなら、無理に本物を置かなくていいというのが今の結論です。

この記事は在宅環境の個別レビューです。どこから手を付けるべきかはデスク以外の在宅環境|見落としがちな投資先で整理しています。

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