湯たんぽ|電気を使わない暖房

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湯たんぽを「電気を使わない暖房器具」だと思って買うと、たぶん期待外れになります。実際、部屋は1℃も暖まりません。

去年ひと冬使ってみて分かった本当の価値は、別のところにありました。寝る30分前に布団へ入れておいて、自分が入るときには抜く。この使い方です。布団に入った瞬間の、あの背中がすくむ冷たさが消えるだけで、寝つくまでの時間が明らかに変わりました。

先に大事なことを書いておくと、うちでは湯たんぽを子どもの布団には使いません。低温やけどのリスクがあるからで、そこは途中で具体的に書きます。使うのは私と妻の寝床と、日中の私のデスク下だけです。

冷たい布団に入り直す20分が、地味に効いていた

寝室は暖房を切って寝る派なので、去年の1月の朝は室温が13℃まで落ちていました。夜中に一度トイレに起きて、また布団に戻る。そのときの布団が冷え切っている。

この「冷たい布団に入り直す」のが、想像以上にダメージでした。体が緊張して、目が冴える。そこから寝つくのに20分か30分かかる。週に何度もやると、睡眠時間の帳尻が合わなくなってきます。

湯たんぽを入れるようになってから、この時間が体感でかなり縮みました。厳密に測ったわけではないですが、布団に入ってスマホを触る時間がなくなったのは確かです。部屋の温度は変わっていないので、効いているのは寝床の中の温度だけということになります。

今年はここに、子どもの夜泣きで起きる分が乗ります。去年より布団に入り直す回数が確実に増えるので、優先度を上げて9月のうちに買い直しました。

寝るときには抜く、が基本の使い方

説明書き通りに一晩中入れて寝ていたのは最初の数日だけでした。今は寝る30分ほど前に布団の足元に入れておいて、自分が寝るタイミングで布団から出しています。

理由は2つあって、1つは後で書く低温やけどの話。もう1つは単純に、朝までには冷たい水の袋になっているからです。夜中に足が当たると、ぬるい塊が転がっているだけ。あれは地味に不快でした。

抜いたあとの湯たんぽは、寝室の床に置いています。翌朝、まだほんのり温かい残り湯を洗面所で捨てて、逆さにして干す。この一連の作業が毎朝1分くらい。ここを面倒だと感じるかどうかが、湯たんぽが続くかどうかの分かれ目だと思います。

注水式、レンジ式、蓄熱式。手間の質が違う

湯たんぽには大きく3つの方式があって、どれも一長一短でした。

注水式は、お湯を沸かして注ぐ昔ながらのタイプ。構造が単純で壊れにくく、価格も安い。ただ、熱湯をやかんから注ぐ作業が地味に怖いです。特に口が狭い製品だと、少しずれただけで手にかかる。ろうと(じょうご)はほぼ必須で、付属していない製品なら別に用意したほうがいい。私は最初、ろうとなしでやろうとしてキッチンの床に熱湯をこぼしました。

電子レンジ式は、ジェルや保温材の入った本体をそのままレンジで温めるタイプ。お湯を沸かさなくていいので手軽です。ただ加熱時間を製品の指定通りに守る必要があって、うちのレンジは出力に癖があるので、そこが少し不安でした。

蓄熱式(充電式)は、本体をコンセントにつないで充電するタイプ。20分程度の充電で数時間もつ製品が多いようです。お湯を沸かす工程がまるごと消えるので、深夜に「今から温めたい」と思ったときの立ち上がりが早い。コードレスなので布団の中にも持ち込めます。

手間の少なさで言えば蓄熱式が圧勝です。それでもうちが注水式を選んだのは、後で書く停電の話が理由でした。

低温やけどの話を、先に読んでほしい

湯たんぽで一番書いておくべきなのがここです。

低温やけどは、熱いと感じないくらいの温度でも、長時間同じ場所に触れ続けることで起きるとされています。44℃程度でも、数時間触れ続けると低温やけどになることがあると言われていて、これは湯たんぽの表面温度としては十分ありうる範囲です。熱くないから安全、という判断が通用しません。

うちで決めているルールはこの4つです。

  • 就寝時は布団から出す。一晩中入れたまま寝ない
  • 直接肌に当てない。素足を乗せて温めるような使い方をしない
  • カバーを必ず付ける。本体むき出しでは使わない
  • 乳幼児には使わない

最後の1つが特に大事だと思っています。赤ちゃんは寝返りで湯たんぽに密着してしまうことがあり、しかも熱いと感じても自分で離れることができない。声で伝えることもできない。私はこれが怖くて、子どもの布団に入れる選択肢は最初から外しました。子どもの寝床の冷え対策は、スリーパーや寝間着の側でやっています。

同じ理由で、感覚が鈍くなっている状態、たとえば強い眠気があるときや、体調が悪くて寝込んでいるときも注意が必要とされています。ここは製品の注意書きを一度きちんと読んでおくのが確実です。

硬いプラスチックで挫折して、やわらかタイプに買い替えた

去年使っていたのは、1,000円くらいの硬質プラスチックの湯たんぽでした。カバーは付いておらず、タオルを巻いて使っていました。

これが2月には物置に入っていました。理由は3つで、注水口が狭くて毎回こぼす、タオルがずれて足に直接当たる、そして布団の中で角が当たって邪魔。特に2つ目は危ないので、それで使うのをやめたようなものです。カバーが付いていない湯たんぽを、タオルで代用しようとしたのが間違いでした

今年買い直したのが、TONGMO の湯たんぽ 1.8L のやわらかタイプです。注水式で電気は使わず、かわいい柄のカバーが最初から付いてきます。1.8Lという容量は私の感覚だとちょうどよくて、これより小さいと冷めるのが早いし、大きいと重くて布団の中で邪魔になる。やわらか素材なので角が当たらず、足元に置いても違和感がありません。

1位連冠 蓄熱式湯たんぽ 充電式 コードレス カバー付き 急速蓄熱 30〜65℃温度調整 あったかグッズ 寝る時 足元 腰 お腹 ぽかぽか

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Amazonで見る楽天市場で見る

楽天で見ていて最後まで迷ったのが、蓄熱式の POCA+ です。充電式のコードレスで、30〜65℃の範囲で温度を調整できて、カバーも洗える。1,680円でした。お湯を沸かさなくていいのは正直かなり魅力で、2台目を買うならこっちだと思っています。

買い替えても消えなかった不満も書いておきます。まず注水口はやっぱり小さくて、お湯がこぼれます。ろうとを使っても、満水近くになると口のふちから溢れる。私は毎回シンクの中で注ぐようにして事故を防いでいます。

やわらか素材は良し悪しで、立てて置くと自立しません。注水中に倒れそうになって、片手で押さえながら注ぐ場面が何度もありました。硬いタイプのほうがこの点は扱いやすい。それから、朝には冷たい水の袋になっているので、毎朝これを捨てる作業が発生します。1.8Lの水を洗面台に流して、逆さにして乾かす。冬の朝のいちばん忙しい時間にこれをやるのが、去年の敗因のひとつでもありました。あとカバーの洗い替えが付いていないので、洗った日は本体だけで使うことになります。

停電の夜に、これだけは使えた

副次的な話ですが、方式を選ぶときに最後に効かせた理由でもあります。

去年の冬、雷で30分ほど停電した夜がありました。エアコンも電気毛布も止まる。そのときにカセットコンロでお湯を沸かして湯たんぽに入れられたのは、単純に安心でした。電気に依存しない暖の取り方が家に1つあるというのは、乳児のいる家だと思っている以上に効きます。

蓄熱式にしなかったのはこれが理由です。充電式は普段の手間がずっと少ないけれど、停電中はただの重い塊になる。普段の楽さを取るか、非常時の使えなさを避けるか。うちは後者を選びました。ここは家庭の事情で答えが変わるところだと思います。

最後に

湯たんぽは、部屋を暖める道具ではなく、布団の中の30分を作る道具でした。その30分のために毎朝1分の後片付けをする価値があるかどうかが、たぶん全部です。去年は1年目で挫折して、カバー付きに買い替えて戻ってきました。

ただ繰り返しになりますが、子どもの布団には入れません。低温やけどは温度の高さではなく、触れている時間の長さで起きるものなので、自分で離れられない相手には使わない。そこだけは崩さないようにしています。

この記事は冬支度の個別記事です。何から揃えるかの優先順位は秋冬に買い足したもの|寒くなる前に揃えるで整理しています。

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