歩行器と押し車|必要だったか

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歩行器は結局、うちでは使いませんでした。義実家から「うちの子が使っていたのがあるよ」と言われて、一度は受け取ったんですが、リビングに置いて3日で判断を変えています。代わりに手押し車を買いました。歩行器が悪いという話ではなく、うちの家の広さと生活の形に合わなかった、という話です。どちらを買うか迷っている人向けに、判断の材料になりそうなことを書きます。

発達への影響については、断定できる材料を持っていない

最初に立場をはっきりさせておきます。歩行器が歩き始めに良い影響を与えるのか、あるいは遅らせるのかについては、いろいろな意見があります。私は専門家ではないので、どちらが正しいという話はできません。

調べた範囲では、使用に慎重な立場の意見も、適切に使えば問題ないという意見も見つかりました。うちは判断がつかなかったので、健診のときに聞いてみました。返ってきたのは「長時間は避けて、目の届く範囲で短時間なら」という、慎重な言い方でした。気になるなら、かかりつけの小児科で聞くのが確実だと思います。ネットの情報だけで決めるには、意見の幅が広すぎました。

うちが使わないことにした理由は、発達の話とは別のところにあります。単純に、家の構造と合わなかったからです。

3日置いてみて、危ないと思った

受け取った歩行器は、円形のテーブルの下に4つのキャスターが付いた、よくある形のものでした。座らせると、足で床を蹴って自由に移動できます。

問題は、移動速度でした。うちのリビングは約10畳で、キッチンとつながった間取りです。歩行器に乗った子どもは、床を1回蹴るだけで50cm以上進みます。ハイハイの3倍くらいの速さで、しかも自分の意思とは違う方向にも滑ります。

3日目に、キッチンの入口まで一気に来たことがありました。私が料理をしている真後ろです。ハイハイなら音と気配で気づけるのですが、歩行器は静かに速い。行動範囲が広がりすぎて、かえって目が離せなくなったというのが実感でした。手が離せる時間を作るために使うつもりだったので、目的と逆になっています。

ついでに書くと、歩行器のテーブル部分には物を置けます。おもちゃを置いておけば機嫌よく座っている時間はありました。そこは確かに便利だったんです。ただ、その状態でキッチンに移動してこられると、こちらは手を止めることになります。座らせておける道具として期待していたのに、動けてしまうのが誤算でした。

もう一つ、うちの間取りには段差がありました。リビングと廊下の境に2cmほど。歩行器のキャスターだと引っかかって前のめりになる高さです。ここにゲートを置けば解決しますが、そこまでして使う理由が見つかりませんでした。義実家には事情を説明して、返しています。

手押し車を選んだ理由

代わりに買ったのが、木製の手押し車です。ひよこの形をした押し車で、後ろから押すと車輪が回ってカタカタ音が鳴るタイプ。つかまり立ちが安定してきた生後10ヶ月に買いました。

歩行器と決定的に違うのは、子どもが自分の足で立って、自分の体重を支えている点です。体を預ける道具ではなく、支えにしながら歩く道具。速度も子どもの歩幅に依存するので、こちらが追いつけないという場面がありません。

木製を選んだのは、重さが欲しかったからです。軽いプラスチック製だと、体重をかけた瞬間に前に滑って転びます。うちのものは3kg弱あって、押すのに少し力が要る。この「少し重い」がちょうど良かったです。あと、単純に見た目がリビングに馴染みます。育児グッズは原色のものが多いので、木のものが1つあると部屋の雰囲気が落ち着きました。

不満もあります。フローリングでは、それでも滑りました。床にジョイントマットを敷いている範囲では問題ないのですが、廊下に出ると勢いがつきます。うちは車輪にビニールテープを1周巻いて、摩擦を増やして対処しました。純正でゴムのタイヤが付いているモデルもあるので、そこは買う前に見ておくといいと思います。

もう一つ、方向転換ができません。子どもは真っ直ぐしか押せないので、壁に当たったら泣きます。最初の1ヶ月は、10分に1回くらい向きを変えに行っていました。これは道具の問題というより、この時期の子どもの能力の問題です。

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使える期間は、想像より短かった

手押し車を使っていた期間は、うちで約4ヶ月でした。生後10ヶ月から1歳2ヶ月まで。歩けるようになったら、押し車は必要なくなります。

しかも、4ヶ月まるまる毎日使ったわけではありません。最初の2週間は怖がって触りませんでした。慣れて夢中で押していたのは1ヶ月半くらい。そのあとは、押し車なしでも数歩歩けるようになって、興味が別のものに移りました。実質の稼働は2ヶ月弱、というのが正直なところです。

いまはおもちゃとして使っています。上に人形を乗せて運んだり、荷物入れにしたり。木製なので壊れる気配がなく、そういう使い方ができるのは助かっています。ただ「歩行練習の道具」としての寿命は4ヶ月でした。

歩行器も同じで、使える期間はだいたい生後7ヶ月から1歳過ぎくらいまでとされています。半年前後。この期間のために、置き場所と数千円から1万円台を使うかどうか、という判断になります。

うちの押し車は6,000〜7,000円台のものでした。1日1回使ったとして、4ヶ月で120回。1回50円くらいの計算です。これを高いと見るかどうかは、家庭によると思います。うちは、歩き始めの時期に子どもが楽しそうにしていた時間ぶんとして、納得しています。

借りるという選択肢

使用期間が数ヶ月と分かっているものは、レンタルが向いています。歩行器はまさにその代表で、月額1,000円台から借りられるサービスがありました。

借りるメリットは、置き場所と処分の問題が消えることです。歩行器は畳んでも幅が60cm前後あって、賃貸のクローゼットに入れると圧迫感があります。使い終わったあと、粗大ゴミとして出すか、譲る相手を探すか。この手間が最初からないのは大きい。

あと、合わなかったときに引き返せるのも利点です。うちのように3日でやめる判断をしても、レンタルなら損失が小さい。子どもが乗ってくれるかどうかは、乗せてみるまで分かりません。

注意点としては、レンタルは往復の送料や、最低利用期間が設定されていることがあります。3ヶ月未満だと割高になるケースもありました。何ヶ月使うかを先に見積もってから、購入価格と比べる。うちは歩行器を借りるとしたら6ヶ月で計算していて、そこは購入とほぼ同額になる見込みでした。短く使うつもりならレンタル、長く使うなら購入、という分かれ方をします。

逆に、押し車のように歩行練習が終わったあともおもちゃとして使えるものは、買ってしまってもいいと思っています。うちの判断基準は、役目が終わったあとに別の使い道があるかどうかでした。

最後に

歩行器と押し車は、名前が似ているだけで、まったく違う道具でした。体を預けるか、自分で立つか。この違いが、家の中での扱いにそのまま出ます。

どちらも必須ではありません。うちの子は押し車を気に入りましたが、まったく興味を示さない子もいると思います。買う前に、義実家や友人に借りて数日試せるなら、それがいちばん確実です。私は返すことになりましたが、3日試せたおかげで、無駄なものを買わずに済みました。

この記事は個別のレビューです。生後7ヶ月から1歳までに買ったもの全体は生後7ヶ月から1歳まで|買い足したものと手放したもので振り返っています。

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