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子どもが生まれる前、私の車の中には何も置いていませんでした。ダッシュボードは空。後部座席も空。荷室にジャッキと三角表示板が入っているだけで、掃除する必要すらほとんどなかった。それが今は、後部座席のヘッドレストに扇風機がぶら下がっていて、運転席の横にゴミ箱が下がっていて、フロントガラスの上と後ろのガラスにカメラが付いています。1年でこうなりました。ただ、全部が正解だったわけではありません。買ったのに一度も使わなかったものもある。優先順位をつけて、順番に書きます。
足す前に、置ける場所を数えた
最初の買い物が失敗でした。子どもが生まれた直後、ベビー用品店とネット通販で「車 赤ちゃん」で出てくるものを10点ほどまとめて買っています。ミラー、シェード、収納ポケット、おもちゃ、テーブル、クッション。金額にして2万円ちょっと。届いた箱を全部開けて車に運んだら、荷室が段ボールで埋まりました。ベビーカーが入らない。何のために買ったのか分からない状態です。
そこで一度全部降ろして、車内に「置ける場所」がいくつあるかを数えました。うちの国産コンパクトカーだと、ドリンクホルダーが前に2つと後ろに1つ、ドアポケットが4つ、グローブボックス、センターコンソール、ヘッドレストの支柱が2本、シートバックが2面。それだけです。ここに収まらないものは、床か荷室に転がることになる。そして転がるものは、いずれ足で蹴られて汚れます。実際、最初の月に買ったガーゼケースは2週間で運転席の下から発掘されました。
それから判断軸を3つに決めました。運転そのものに関わるか。子どもの安全か快適さに直結するか。こちらの手間が確実に減るか。このどれにも当てはまらないものは買わない。見た目がいいかどうかは判断に入れませんでした。妻には「理屈っぽい」と言われましたが、置き場所が有限である以上、何かを足すことは何かを諦めることなので、ここは譲りませんでした。
もうひとつ決めたのが、ひとつずつ入れることです。同時に3つ足すと、どれが効いているのか分からなくなる。2週間使って要らなければ外す、というルールにしました。以下は、その順番どおりの話です。
1番目:ドライブレコーダー。乗せる人が増えたから付けた
優先順位の一番は、子ども用品ではなくドライブレコーダーでした。理由は単純で、後ろに子どもを乗せて走るという状況が、自分の運転以外の要因で壊れうるからです。あおられる、追突される、駐車場で当てられる。こちらがどれだけ気をつけても防げない部分がある。そこに記録という形で保険をかけたかった。
付けたのはコムテックのZDR065です。前後2カメラで、フロントがWQHD、前後ともSTARVIS 2という夜間に強いセンサーを積んでいます。GPS内蔵、日本製、3年保証、駐車監視にも対応。3万円台の後半で、車内に足したものの中では断トツに高い買い物でした。
ここに至るまでに失敗があります。実は最初、5,000円台の前方1カメラ型を使っていました。1年ほど経った頃、スーパーの駐車場に停めていた車の左後ろのドアに、明らかに擦った跡が付いていた。当て逃げです。前方カメラの映像を確認しましたが、当然、後ろは何も映っていない。相手の車も時刻も分からず、修理見積もりは4万円ちょっと。この日に買い替えを決めました。前だけ映っていても、車の被害はだいたい後ろと横で起きます。
不満は取り付けの手間です。リアカメラのケーブルを天井の内張りに沿わせて後ろまで通す作業に、日曜の午後を2時間半使いました。バックドアの蛇腹部分にケーブルを通すところが特に細かくて、ここだけで40分かかっています。次にやるなら、工賃1万円前後を払って店に頼みます。あとは駐車監視を使うとバッテリーを食うので、週に1回しか乗らないうちの使い方だと設定を絞る必要がありました。
2番目:後部座席の扇風機。エアコンが後ろまで届いていなかった
2番目が扇風機です。優先順位が上がったのは、6月に温度計を後部座席に置いてみたからでした。前席のエアコンを24度で回して15分走った状態で、運転席の足元が25度台、チャイルドシートの座面あたりが29度。冷たい空気は前で止まっていて、後ろまで来ていない。数字を見るまで、私はこれに気づいていませんでした。
買ったのはUSB給電の双頭ファンで、ヘッドレストの支柱に挟んで固定するタイプです。左右のファンを独立して動かせて、風量は3段階。価格は2,000円台から4,000円くらいの帯にあって、うちは3,000円ほどのものを選びました。ドライブレコーダーの10分の1以下の値段で、体感の変化は一番大きかったかもしれません。
使って分かったのは、風を子どもに直接当てないほうがいいということです。首を上に向けて天井へ送り、車内の空気を回す使い方に落ち着きました。短所は音で、風量3にするとラジオの音量を2目盛り上げないと聞き取れません。それとUSBケーブルが1.5mあって、前席から後ろへ引くと足元を横切る。乗り降りのたびに踏むので、後にケーブルを座席の隙間に通し直しています。
3番目:ゴミ箱。おむつが車内に残るのが嫌だった
3番目がゴミ箱でした。生後6ヶ月でもゴミは出ます。おむつ、おしりふきの袋、使い捨ての防水シート、ミルクの空き容器。実家まで往復3時間走ると、小さいレジ袋が半分埋まる程度にはなる。乗る前は「赤ちゃんなんだからゴミなんて出ないだろう」と思っていました。完全に読み違えです。
最初はレジ袋をヘッドレストに引っ掛けていました。これが右カーブで振られて、中身が足元に散らばったことがあります。信号待ちで拾いましたが、おむつが転がったときの気分は良くない。それで固定できる容器を探しました。
今使っているのは、ストラップとフックと3M両面テープの三重で固定するタイプの車用ゴミ箱です。底のスナップボタンを外すと容量が増える構造で、普段は小さく、長距離のときだけ大きくして使っています。楽天だとカーメイトのDZ572のような、おもり入りで倒れにくい置き型が1,600円前後で手に入ります。
不満は容量です。畳んだ状態だと1.5Lくらいしかなくて、往復3時間でほぼ埋まる。それと夏はPU素材に匂いが移ります。降りるときに必ず持ち出す、というルールを家族で決めるまで、ここは解決しませんでした。容器を変えても、運用を変えないと匂いは消えない。
4番目:スマホホルダー。ナビより、置き場所の問題だった
4番目がスマホホルダーです。優先順位が低かったのは、車に純正のナビが付いているからでした。ではなぜ買ったかというと、スマホの置き場所がなくなったからです。ドリンクホルダーは麦茶と扇風機のUSB電源に占領され、助手席には子どもの荷物が乗っている。スマホを膝の上に置いて、降りるときに落とす。これを3回やって、画面の角を欠けさせました。
選んだのはマグネット式で、真空吸盤をダッシュボードに貼り付ける台座のものです。片手で近づけるだけで固定される。エアコンの吹き出し口に挟む方式も試しましたが、夏に熱で緩んで垂れ下がったので外しました。
ひとつはっきり書いておくと、運転中のスマホ操作は道路交通法違反です。ホルダーがあっても変わりません。私は行き先の設定も通知の確認も、停車してからにしています。ホルダーは操作するための道具ではなくて、置き場所を作る道具です。短所を挙げるなら、夏の直射日光でダッシュボードが熱くなると吸盤の粘着が弱るので、真夏はサンシェードとセットで使わないと不安が残ります。
買ったのに、一度も使わなかったもの
3つあります。
ひとつ目がおもちゃバー。チャイルドシートの前に渡して、おもちゃをぶら下げるタイプのもので1,800円。生後3ヶ月では握力が足りず届かない。届くようになった頃には、走行中に外れたら怖いという理由で妻が反対して、そのまま家の棚にあります。走行中の車内に、固定が甘いものを増やすのはやはり良くない。
ふたつ目が後部座席用の折りたたみテーブル。2,600円。前席の背もたれに付けて、子どもが飲み物やお菓子を置ける、という商品です。生後6ヶ月の子どもは自分で物を置きません。使う日は来るのかもしれませんが、少なくとも今年ではなかった。買うのが2年早かったという話です。
みっつ目が車内用の哺乳瓶ウォーマー。シガーソケットから給電してミルクを温める道具で、3,900円。これは完全に読み違えでした。そもそも走行中に授乳はできません。停まってから温めるなら、魔法瓶にお湯を入れて持って出るほうが早い。1度だけ試して、あとは使っていません。
1年経って、車内に残ったもの
今の車内にあるのは、ドラレコ2台、ゴミ箱1つ、扇風機1つ、スマホホルダー1つ、それとサンシェードとシートの保護マット。数えると6点です。最初にまとめ買いした10点のうち、残っているのは3点しかありません。
残ったものには共通点があって、どれも置き場所が最初から決まっていたものでした。ゴミ箱は運転席の横、扇風機はヘッドレスト、ホルダーはダッシュボード。逆に消えていったのは、床か荷室に置くしかないものです。置き場所が思いつかないものは、たいてい転がって、砂まみれになって、半年後に捨てることになる。安いものほどそうなりやすい。
もう一度同じ状況になったら、私は最初の1ヶ月は何も買わないと思います。1ヶ月乗れば、何が足りないかは自分で分かる。ドラレコだけは先に付けますが、それ以外は不便を感じてからで遅くありませんでした。
それぞれの詳しい記事
この記事で触れたものは、それぞれ単体でも詳しく書いています。気になったものがあれば個別記事も読んでみてください。
- ドライブレコーダー 前後|子どもを乗せるから付けた
- 車のサンシェード|後部座席の日差しから守る
- 車載空気清浄機|狭い空間だから効く
- 車用ゴミ箱|こぼさない形を選ぶ
- シートバックポケット|後部座席を散らかさない
- チャイルドシートの下に敷くマット|シートを守る
- 車内の食べこぼし対策|掃除の手間を先に減らす
- 車用扇風機|後部座席にエアコンが届かない
- 洗車グッズ|自分で洗うか任せるか
- タイヤの選び方|燃費と静粛性で選んだ
- スタッドレスタイヤ|買うか履き替えないか
- 車用スマホホルダー|運転中にナビを見る
- 車載充電器|家族分のスマホを賄う
- 車のニオイ対策|ミルクとおむつの匂い
- ジャンプスターター|バッテリーが上がった日
- カーシェアとマイカー|子どもがいると答えが変わる
- 車の買い替え時期|維持費から逆算する
- ETCと駐車場|子連れ移動の細かい手間
- 車内の掃除|砂とお菓子のクズと戦う

