加湿と換気の両立|どちらも要る

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冬の部屋で毎回もめるのが、窓を開けるかどうかです。加湿器を回して湿度を50%まで持っていったあとに換気すると、10分で40%を割ります。せっかく上げた湿度が全部逃げていく。だから開けたくない。

でも締め切ったままの部屋は、どう考えても空気がこもります。特に寝室。朝起きたときの「もわっ」とした感じは、気のせいではないはずだと思っていました。

この葛藤に決着をつけるために、去年の冬、二酸化炭素濃度計を買って実際に測りました。あわせてサーキュレーターを1台入れて、空気の回し方を変えた。結果として、加湿と換気は対立させるものではなかった、というのが今の結論です。

寝室を測ったら、朝に1,500ppm近くまで上がっていた

買ったのは5,000円台の据え置き型のCO2センサーです。数値の絶対精度は安価なものだと怪しいところがあるので、あくまで変化の傾向を見るための道具として使いました。

まずリビング。日中、私が1人で仕事をしている状態で、だいたい700〜900ppm。窓を10分開けると500ppm台まで落ちます。屋外の大気がおおむね400ppm台とされているので、下限としては妥当そうな数字でした。

問題は寝室です。8畳ほどの部屋に大人2人と子ども1人。ドアを閉めて寝ると、23時に800ppmくらいだったものが、朝6時には1,400〜1,500ppm近くまで上がっていました。7時間で倍近い。人間が呼吸で出すものなので当然といえば当然なんですが、数字で見ると印象がまったく違いました。

この数値が体にどう影響するかについては、私は判断できる立場にないので断定しません。ただ、朝の頭の重さと数値の上がり方がなんとなく一致していたのは事実で、少なくとも「気のせいだから放っておく」で済ませる気にはならなくなりました。ドアを5cmだけ開けて寝るようにしたら、朝の値は1,000ppm前後に落ち着いています。

24時間換気の給気口を、私は塞いでいた

測り始めて最初に見つかった原因がこれです。恥ずかしい話なんですが、リビングの壁にある丸い給気口を、私は閉じたままにしていました。

入居してすぐの冬、そこから冷たい風が入ってくるのが嫌で、レバーを「閉」にしたんです。それから2年、開けたことがなかった。2003年以降の住宅には24時間換気の設置が義務づけられていて、給気口と換気扇はセットで機能します。給気側を塞げば、換気扇がいくら回っていても空気は入ってこない。ストローの片方を指で押さえているのと同じことをやっていたわけです。

開けてみたら、リビングの日中の値が900ppm台から600〜700ppm台に下がりました。窓を開けなくてもこれだけ違う。そして肝心の湿度ですが、5%くらい落ちました。落ちはしますが、窓を全開にしたときのような急落ではありません。常時少しずつ入れ替えるほうが、たまに一気に開けるより湿度への打撃が小さいというのは、やってみるまで感覚的に分かっていませんでした。

寒さについては正直に書いておくと、給気口の真下に座ると冷たいです。うちは幸いソファの位置から離れていましたが、真上にベビーベッドを置いているような配置なら、家具のほうを動かしたほうがいいと思います。

加湿した空気は、窓際に溜まっていた

次に分かったのが、湿度計の置き場所によって数値が全然違うことです。

加湿器の近くに置いた温湿度計は58%。同じ部屋の対角にある本棚の上は45%。窓のそばの床に置くと、もっと高く出る。部屋の湿度が均一だという前提が、そもそも間違っていました

暖かい空気は上に溜まります。エアコンで暖房していると、天井付近と床付近で室温が3〜4℃違うことは普通にあります。うちで測ったときは、床上10cmが18℃、立った状態の頭の高さで22℃でした。そして加湿器から出た湿った空気は、暖かい空気の層に混ざりきらないまま、冷たい窓際まで流れて、そこで冷やされて結露になる。加湿しているのに部屋の中央は乾いていて、窓だけびしょびしょ、という状態です。

これを解決するのがサーキュレーターでした。エアコンの風を直接当てるのではなく、上向きに回して天井付近の空気を撹拌する使い方です。天井に溜まった暖かい空気が降りてくるので、体感温度が上がる。エアコンの設定を22℃から20℃に下げても、同じくらいの体感でした。加湿した空気も部屋全体に散るので、窓際に集中しなくなって結露も減りました。

3,480円のサーキュレーターを1台足した

買ったのは山善の「洗えるサーキュレーター」、型番はYAS-TBFKW15です。15cmの羽根で、風量は3段階、適用畳数は14畳まで。3,480円でした。名前のとおり全分解できるのが選んだ理由です。

洗える サーキュレーター 全分解サーキュレーター 左右自動首振り 静電気防止 風量3段階 静音 14畳まで YAS-TBFKW15 空気循環

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上位機種だとDCモーターで、静音、上下角度調節、左右首振り、8段階風量、24時間タイマー、リモコン付き、28畳対応といったスペックのものがあります。寝室で常時回すことを考えるならDCモーターのほうが有利で、私も最初はそちらで迷いました。ただ、まずは1台試すという話だったので価格を優先しています。

不満を書きます。まず最弱でも寝室では音が気になります。ACモーターの3段階なので、一番弱くしても風切り音が残る。リビングでテレビをつけていれば意識しませんが、寝室で無音の状態だとはっきり聞こえます。うちは寝室では使わず、リビングと廊下の空気を回す用途に固定しました。夜間も回したいならDCモーター機を選んだほうがいいです。

それから首振り機構がカタカタ鳴ります。左右に振らせると、折り返しのタイミングで小さな音がする。個体差かもしれませんが、うちのはそうです。結局、首振りは切って上向き固定で使っています。

羽根の掃除は、分解できるとはいえ面倒です。全分解式でも月1回が限界でした。カバーを外して羽根を外して洗って、完全に乾かしてから組み直す。乾燥に半日かかるので、その日は使えません。ただ、分解できないタイプで綿棒を隙間に突っ込んでいた頃と比べれば、はるかにマシです。

あとリモコン付きのモデルを選ばなかったのは、正直に言うと失くす自信があったからです。実際、テレビのリモコンは月に2回はソファの隙間から発掘しています。

湿度は50〜60%を目安に、上げすぎない

加湿の方向で頑張りすぎると、今度は別の問題が出ます。一般に、室内の湿度はおおむね50〜60%程度が目安とされていて、これを大きく超えると結露やカビのリスクが上がるとされています。

うちも一度、湿度計が45%を割るのが嫌で加湿器を強で回しっぱなしにしたことがありました。翌朝、寝室の窓のサッシに水が溜まっていて、下のゴムパッキンに黒い点が出はじめた。慌てて拭きましたが、あれを何週間か放置していたらと思うと危なかったです。加湿は「上げれば上げるほど良い」ものではない、というのはこのときに学びました。窓まわりの具体的な対処は別の話になるので深入りしませんが、湿度を上げるなら窓側の対策とセットで考える必要があります。

数字の管理としては、温湿度計を2つ置いて、加湿器から離れた場所の値を基準にしています。加湿器のすぐ横の数字を見て安心していると、部屋全体では足りていない、という状態になりがちです。

いまの落としどころ

結局、加湿と換気は取り合いではありませんでした。窓を全開にして一気に入れ替えるから湿度が急落するのであって、給気口を開けて常時ゆるく回しておけば、湿度は5%程度の変動で収まります。そのうえでサーキュレーターで空気を撹拌すれば、加湿した分が窓際で無駄にならない。

いまの運用は、給気口は常時開けたまま、換気扇は24時間つけっぱなし、サーキュレーターは日中だけ上向きで弱、寝室のドアは5cm開けて寝る。窓を開けるのは、日中の暖かい時間帯に5分だけ、それも週に2〜3回です。3,480円の投資と、レバーをひとつ動かす作業でここまで変わったので、去年の私は2年間ずっと損をしていたことになります。

この記事は冬支度の個別記事です。何から揃えるかの優先順位は秋冬に買い足したもの|寒くなる前に揃えるで整理しています。

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