スマートスピーカーの拡張|使う機能は結局3つ

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音声だけで動くスマートスピーカーは、以前から台所に置いていました。タイマーを声でかける話は別の記事で書いたので、ここでは繰り返しません。問題は、声で解決できないことのほうが台所には多い、という点でした。レシピの分量を確認したい。次の手順を見たい。どちらも「見る」ための行為で、耳では受け取れない。手は濡れているか粉がついているかのどちらかで、スマホは触りたくない。この一点だけのために画面付きのモデルに買い替えました。結果として、想定していなかった使い方のほうが多くなっています。

粉のついた指でスマホをスワイプしたくない

離乳食の中期に入ってから、私が台所に立つ時間が増えました。土日の朝にまとめて作って冷凍する運用で、1回あたり40分から1時間くらい。同時に大人の食事も作るので、レシピを2つ並行で見ることになります。

そのときスマホをどこに置くかが毎回ストレスでした。調理台に平置きすると角度がつかないので見づらい。立てかけると水が飛ぶ。手を拭いてから触るとして、画面のスリープが30秒で落ちるので、拭く回数がそのまま増える。10分で4回か5回は拭いていたと思います。そのうち面倒になって、濡れた指のまま触る。ケースの隙間に水が溜まる。この繰り返しでした。

スリープ時間を10分に延ばせばいい、と一度は考えました。ただそれをやると台所以外の場面でバッテリーが減るし、電車で画面を開きっぱなしにするのも嫌だった。スマホの設定を台所のために変えるのは、そもそも筋が悪いという結論になりました。

買ったのは5.5インチ。8インチと最後まで迷った

選んだのはAmazonのEcho Show 5、第3世代です。5.5インチの画面に2メガピクセルのカメラが付いたモデル。上位に8インチでカメラが13メガピクセルのEcho Show 8があって、レビューを読む限りビデオ通話の画質は明確に上だと書かれていました。

Echo Show 8 エコーショー8 Echo Show 11 エコーショー11 アレクサ 本体 スマートディスプレイ タッチスクリーン

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それでも5.5インチにしたのは、置き場所の実寸のせいです。うちの調理台は、水栓の脇に奥行き12cmくらいの平らな帯があるだけで、それ以上は作業スペースを削ります。8インチのモデルは筐体の幅が20cmを超えるので、置くとまな板の左端に干渉する。測ってから店頭で現物を見て、5.5にしました。

今のところ後悔はしていません。ただ5.5インチは、離れて見るには本当に小さいです。腕を伸ばせば届く距離、だいたい50cmまでなら文字が読める。それ以上離れると、レシピの分量の数字が読み取れません。ダイニングテーブルの上に置いて座って見る、みたいな使い方をしたい人には向かないと思います。

レシピは映るが、音声でのスクロールは期待したほど使えない

いちばんやりたかったレシピ表示は、正直なところ半分成功、半分不発です。

成功のほうから書くと、材料の分量を出したまま固定できるのは想像以上に効きました。画面は放っておいても消えないので、水を止めて振り返れば「にんじん20g」がそこにある。手を拭く回数が、体感で10分に1回以下まで減りました。

不発だったのはスクロールです。長いレシピを声で送ろうとすると、これがうまくいかない。「次」と言っても、手順の区切りが構造化されている一部のレシピ以外では反応しないんですよね。ブラウザで開いた普通のレシピページは、単にスクロール位置が変わらないまま止まる。結局、画面を指で触ってスクロールしています。それだと手を拭く必要があるので、当初の目的の半分は達成できていません。動画レシピにいたっては、任意の位置に戻すのが音声だとほぼ無理でした。

あとひとつ不満を書いておくと、待機画面にAmazon側のおすすめ商品やニュースのカードが流れてきます。設定でかなり減らせるんですが、ゼロにはできない仕様でした。台所に広告が置いてある感覚は、最初の2週間くらいずっと気になっていました。

使っていない時間は、写真が流れているだけの置物

1日のうち調理で使うのはせいぜい1時間です。残りの時間は何をしているかというと、写真を映しています。

スマホのアルバムから自動で同期させて、15秒ごとに1枚切り替わる設定にしました。生後2ヶ月のころの写真が突然出てくると、妻と2人で手が止まります。写真アプリを開いて過去にさかのぼる、という行為は結局やらないんですよね。スクロールする時間がないので。勝手に流れてくるという形式でしか、私は昔の写真を見返していませんでした。

ここは買う前に想定していなかった価値でした。フォトフレームを別途買うほどではないと思っていたけれど、すでにある機器が空き時間にフレームになるなら、実質的に置き場所のコストはゼロです。

祖父母とのビデオ通話が、月2回から週1回になった

私の実家は車で3時間、妻の実家は新幹線を使う距離です。帰省は年に数回しかできません。ビデオ通話はスマホでもできますが、以前は月に2回できれば多いほうでした。

理由ははっきりしていて、スマホを構える人が必要だからです。子どもを抱いた状態で、もう片方の手でスマホを持って画角を維持するのは無理があります。5分くらいで腕が限界になる。

据え置きの画面に替えてから、この制約が消えました。子どもをプレイマットに寝かせて、その脇に本体を向けておけば、こちらは手が空きます。私が食器を洗っている間、祖父母が子どもの寝返りを見ている、みたいな時間が成立するようになった。頻度は週1回くらいに増えて、1回あたりも15分から20分と長くなりました。画質は2メガピクセルなので、正直きれいではありません。表情の細かい変化までは伝わらない。それでも、続く形式であることのほうが効いています。

カメラを家に置くと決めたときに、先に決めた3つのこと

カメラとマイクが常時ついた機器を居住空間に置くことには、抵抗がありました。仕事柄、端末側で何が処理されて何がサーバに飛ぶのかを考える癖があるぶん、余計に気になる。

買う前に、妻と3つだけ決めました。使わないときはカメラの物理シャッターを閉じること。本体上部のボタンでマイクをオフにできる状態を常に確認しておくこと。そして寝室には絶対に置かないことです。

  • 物理シャッターは、ソフトウェアの設定と違って見れば分かる。ここが決め手でした
  • マイクオフにすると本体のライトが赤くなるので、オフかどうかを目視で判別できます

3つめが個人的にはいちばん重要で、これは技術的な安全性の話というより線引きの問題です。台所とリビングまで。寝室と子どもが長時間ひとりでいる場所には置かない。見守り用途はカメラ専用機の役割で、そちらは初期パスワードの話も含めて別に考えるべきだと思っています。

ちなみに設定でつまずいた点がひとつ。この手の機器の例に漏れず、初期設定のWi-Fi接続は2.4GHz帯を掴みます。うちはルーターで5GHzと同じSSIDを使うバンドステアリングを有効にしていたので、セットアップ中に接続が2回失敗しました。一時的に5GHzを止めて登録し、その後に戻しています。同じ構成の人は、最初からSSIDを分けておいたほうが早いです。

子どもに動画を映すかどうかは、まだ答えが出ていない

生後6ヶ月の今、この画面で子ども向けの動画を流すことはほとんどありません。数回だけ、どうしても手が離せないときに使いました。そのとき子どもが画面をじっと見て、こちらの呼びかけに反応しなくなったのを見て、正直ひやっとしました。

今後まったく使わない、と言い切れる自信はありません。ただ、機器を導入するときに「使える機能がある」ことと「使う」ことは別だな、と考えるようになりました。今は画面のロックをかけて、子どもが触れる高さには置いていません。

3ヶ月使って、うちでの用途は調理中のレシピ、写真の常時表示、週1回のビデオ通話の3つに落ち着きました。音声だけのスピーカーと比べて何が変わったかというと、手を止めずに情報を「見る」ことができるようになった、それだけです。それだけなんですが、台所での小さいイライラが確実に減りました。5.5インチの小ささと待機画面の広告表示に納得できるなら、置く価値はあると思います。

この記事は個別のレビューです。育児中に効いたスマートホーム機器の全体はスマートホーム|育児中に本当に効いたもので振り返っています。

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