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ロボット掃除機を買ったとき、これでもう掃除機は要らないと思っていました。実際、床のホコリはほぼ拾ってくれる。でも半年経って、スティック掃除機を追加で買いました。理由は単純で、ロボットは「今すぐ」に対応できないからです。
離乳食が始まってから、ダイニングの床には毎食後にかぼちゃとおかゆが落ちます。それを次の稼働時間まで放置するという選択肢は、うちにはありませんでした。この記事は、ロボットとスティックの役割分担がどう決まったかの記録です。
ロボット掃除機だけで足りると思っていた3ヶ月
ロボット掃除機は1日1回、平日の10時に動かしています。私が在宅で仕事をしている時間帯なので、うるさいといえばうるさいのですが、慣れました。床にモノを置かなくなる副次効果もあって、これは本当に良かった。
問題はそのあとです。14時に子どもが離乳食を食べる。にんじんのペーストが床に落ちる。次にロボットが動くのは翌朝10時。それまでの20時間、そこにペーストが乾いて張り付いているわけです。ウェットティッシュで拭けば済む話ではあるんですが、粉末状の食べこぼし、たとえばボーロの粉みたいなものは拭くと余計に広がる。
妻に「拭けばいいじゃん」と言われて、しばらくは拭いていました。でも1日に3回も4回もしゃがんで拭くのは、思っていたより体力を使います。特に、抱っこで腰をやられている時期にこれは無理でした。腰痛のときに立ったまま処理できる道具があるかどうかは、育児中の家では地味に大きい差です。
もうひとつ、ロボットが物理的に届かない場所がありました。ソファの座面、ベビーベッドのマットレスの隙間、キッチンのシンク下の巾木のきわ。それから玄関の三和土。うちは2LDKで階段はありませんが、玄関の段差はロボットにとって断崖です。
食べこぼしは「今すぐ」でないと意味がない
スティック掃除機を使い始めて一番変わったのが、食後の30秒です。子どもをハイチェアから降ろして、そのままスティックを持ってきて椅子の下を吸う。所要時間は本当に30秒くらい。この30秒があるかないかで、床のべたつきの蓄積がまったく違いました。
ロボットは「面」を掃除する道具で、スティックは「点」を掃除する道具だと思っています。面の掃除は毎日でも構わないけど、点の掃除は発生した瞬間にやらないと意味がない。この違いに気づくまで、私はスペック表の吸引力ばかり見ていました。
ちなみに、乾いた食べこぼしより湿ったもののほうが厄介です。バナナを潰したやつを吸わせたら、ダストカップの内側に張り付いて洗うはめになりました。湿ったものは先に拭く、というのがうちの運用ルールです。掃除機は万能ではない。
自立するかどうかで、使う回数が変わった
これは買う前に完全に見落としていた点です。スティック掃除機には、自立するタイプとしないタイプがあります。自立しないモデルは、壁に立てかけるか、専用スタンドに戻すか、床に寝かせるしかない。
最初に検討したのはマキタのCL108という定番機で、業務用の質実剛健なやつです。軽くてバッテリーも共用できるので魅力的だったんですが、自立しません。うちのリビングは物を立てかけられる壁が少なく、倒れたスティックを子どもが触るのが目に見えていました。
結局選んだのは、置くだけで充電できるスタンドが付いたアイリスオーヤマの2in1モデル、SCD-161P-Wです。スタンドに差せば自立して、そのまま充電される。この「戻す動作と充電が同じ動作」というのが、使用頻度に直結しました。充電のためにケーブルを挿す一手間があるだけで、人は掃除機を出さなくなります。
本体は1.5kg前後で、片手で持ち上げてソファの座面を吸うくらいなら苦になりません。ただ、この価格帯なので作りは値段なりです。ダストカップの爪が硬くて、最初の数回は外すのに力が要りました。
吸引力より、実際は充電のもちのほうが効いた
カタログの吸引力表示は、正直あまり参考になりませんでした。メーカーごとに測り方が違うので横並びで比較できない。それより体感で効いたのは、連続稼働時間です。
うちのモデルは標準モードで20分ちょっと。強モードにすると一気に短くなって10分もちません。ただ、1回の使用が30秒から2分なので、20分あれば1週間は充電なしで回せます。逆に、家全体を一気に掃除しようとすると足りない。長時間の連続使用を前提にするなら、日立のラクかるスティックのような3万円前後のクラスを選んだほうがいいと思います。楽天では29,800円あたりで出ていて、こちらは自走式のヘッドが付くぶん、フローリングを押す力が要りません。
私は「短時間を高頻度」の使い方に振り切ったので、安いほうで正解でした。もし床の掃除をスティック一本でやるつもりだったら、この選択は失敗だったはずです。ロボットがいる前提かどうかで、選ぶべきスティックが変わる。ここが最大の分岐点でした。
ゴミ捨ての頻度は、正直めんどう
ダストカップの容量は0.15Lです。数字だけ見ても分からないと思いますが、実感としては3日から4日でいっぱいになります。毎日ちょこちょこ使う運用だと、週に2回はゴミ捨てが発生する計算。
ロボット掃除機の自動ゴミ収集に慣れた身には、この頻度がやや面倒です。ゴミ箱の上でカップを外して、フィルターに絡んだ髪の毛を指でむしる。この作業が地味に嫌で、月に1回はサボって吸引力が落ちます。落ちてから気づいて、掃除して、また戻る。この繰り返し。
フィルターの水洗いも月1回が推奨されていて、洗ったあとは完全に乾かす必要があります。うちは夜に洗って、朝まで浴室乾燥のついでに干しています。乾ききらないうちに戻すとカビの原因になると説明書に書いてあって、これは素直に守るようにしました。乾燥に半日かかるので、洗うタイミングは寝る前一択です。
紙パック式なら捨てるのは楽ですが、パック代がかかります。マキタの紙パックモデルを選ばなかった理由もここでした。年間のランニングコストを考えると数千円の差ですが、私は買い足しを忘れるタイプなので、消耗品が要らないサイクロン式にしています。
2台持ちにして、ロボットの稼働も増えた
意外だったのは、スティックを買ったらロボットのほうも使う回数が増えたことです。理由は、床の予期せぬ障害物をスティックで先に処理できるようになったから。
以前は、細かいゴミが散らかっているとロボットを動かすのが怖かった。おもちゃの小さいパーツを吸い込んで詰まらせたことが一度あって、それ以来「床を片付けてからロボット」という順番になっていたんです。今は、気になるものだけスティックで先に吸って、あとはロボットに任せる。
失敗談をひとつ。買った直後、勢いでハンディモードにして車の中を掃除したら、砂を吸ってフィルターが一発で目詰まりしました。屋外の砂は家庭用の掃除機には荷が重い。車には別の道具を使うべきでした。
いまの分担は、面はロボット、点はスティック、車と屋外は対象外。これが半年運用して落ち着いた形です。掃除機を2台持つのは無駄だと思っていましたが、役割が違う道具を2つ持っている、と考えると納得がいきました。
この記事は家電の個別レビューです。買い替えの優先順位は家族が増えて買い替えた家電|一人暮らし仕様からの卒業にまとめています。

