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駐車場から広場まで、案内図で200mでした。運んだのはレジャーシートと保冷バッグと着替えの入ったリュック、それと8kgの子ども。結果として私は同じ200mを2往復しています。荷物を先に運んで、車に戻って、今度は子どもを抱いて歩く。往復のあいだ、妻と子どもは日陰のない駐車場の脇で待っていました。手が2本しかないという当たり前の事実に、その日はっきり負けたわけです。キャリーワゴンを買ったのはその翌週でした。
200mを2往復した日の話
荷物自体は大した量ではないつもりでした。折りたたみのシート、飲み物と離乳食を入れた保冷バッグ、おむつと着替えのリュック。合計しても7kgあるかどうかです。ただこれを両手に持つと、当然ながら子どもを抱けません。抱っこ紐をしていても、前に子どもがいる状態で両手に荷物を提げて200m歩くのは、砂利まじりの通路ではやりたくなかった。
それで荷物を先に置きに行ったんですが、荷物だけ置いてくるのも不安なので、結局妻に見ていてもらって私が2往復する形になりました。所要は15分ほど。到着した時点で汗だくで、遊ぶ前に体力を1本使っている。帰りも同じことをやるのかと思った瞬間に、これは装備で解決する問題だと切り替えました。
106Lと300L、容量の数字が何を意味するか
調べ始めてまず戸惑ったのが容量の幅でした。90Lくらいの小型から、300Lをうたう大型まである。数字だけ見ると3倍以上違うので、大きいほうがいいように見えます。
ただ、Lという単位は箱の内寸をかけ算した数字でしかありません。実際に何が入るかは形で決まります。うちの荷物で言うと、106Lというのは、保冷バッグ(縦横30cm前後)とリュックと畳んだシート、それに水筒2本を入れて、まだ上に余裕がある程度でした。日帰りの公園なら明らかに足ります。300Lクラスになると、テントやチェアを2脚積んでキャンプ場を横断するような使い方の領域で、うちの用途では持て余す。というより、容量が増えるほど本体が大きく重くなるので、積める量より運べるかどうかで決まる話でした。
耐荷重の読み方も最初は誤解していました。150kgと書いてあると相当なものが載る気がしますが、これは静止状態で構造が保証される上限で、150kg載せて砂利道を引ける意味ではありません。段差を越えるときの衝撃も、傾斜で片輪に寄る荷重も、この数字には含まれていない。実際にうちが載せるのは荷物と子どもで15kg前後です。耐荷重は余裕がどれだけあるかを見る数字であって、目標値ではないと理解しました。
買ったのはWAQの106L。11,800円
最終的に選んだのはWAQのアウトドアワゴンです。4輪の折りたたみ式で、容量106L、耐荷重150kg、ワイドタイヤのモデル。楽天で11,800円でした。決め手は容量が用途に合っていたことと、タイヤが太かったこと。この2つです。
候補として最後まで残していたのが2つあります。ひとつは300Lで耐荷重250kg、自立収納とブレーキがついた大型のもの。もうひとつはSONGMICSの90Lで、耐荷重120kg、本体4.4kgという軽さが際立つタイプです。
300Lのほうは、ブレーキ付きという点が最後まで魅力でした。傾斜のあるところではワゴンが自重で動き出すので、止めておける機構は素直に安心です。ただ本体サイズが大きく、うちの車のトランクとの相性が読めなかったので見送りました。SONGMICSの4.4kgは、後で書くエレベーター問題を考えると正解だった可能性があります。うちが選んだWAQは9.5kg前後あるので、倍以上重い。ここは今も少し引っかかっています。
子どもを乗せていいのか、を先に確認する
買う前に一番気にしたのがここでした。公園でワゴンに子どもを乗せて引いている人をよく見かけるので、当然できるものだと思っていたんですが、子どもを乗せてよいかどうかは製品の表示次第です。荷物専用で人を乗せることを想定していない製品もあります。まずそこを確認するのが先で、判断がつかなければメーカーに問い合わせるべき部分だと思っています。
乗せられる場合でも、うちで決めているルールが3つあります。ひとつ、シートベルトがあるモデルなら必ず使う。ふたつ、絶対に走らない。引く側が小走りになった瞬間に、荷台の中の子どもは自分で姿勢を保てません。みっつ、坂道では絶対にハンドルから手を離さない。平らに見える場所でも、公園の広場はたいてい水はけのためにわずかな傾斜がついています。少しの傾きで、荷物ごと自分から動き出す。
うちの子はまだ6ヶ月で首は据わっていますが、支えなしで安定して座り続けるのは難しいので、今のところ乗せていません。荷物運びとしてだけ使っています。乗せるかどうかは、座る姿勢が安定してから、製品の表示を見て改めて判断するつもりです。
タイヤの太さは、芝生に入った瞬間に効く
使ってみて一番「これで正解だった」と思ったのがタイヤでした。
公園までの経路には、大きく3種類の地面があります。舗装された歩道、駐車場から入口までの砂利、それと広場の芝生です。舗装路はどんなワゴンでも問題ありません。差が出るのは残り2つでした。細いタイヤは砂利に食い込んで抵抗が増えるし、芝生では埋まって止まります。実際、以前に別の場所で細めのタイヤのカートを借りたときは、芝生に入って5mで動かなくなって、結局持ち上げて運びました。
ワイドタイヤのモデルは、芝生でも普通に転がります。ただし段差は別問題で、歩道の縁石のような5cmから10cmの段差は、太さに関係なく前輪を持ち上げてやる必要があります。荷物が入った状態だと片手では上がらないので、一度止まって、両手でハンドルを引き上げて乗り越える。この動作は毎回発生するので、段差の少ないルートを事前に決めておくほうが効きます。
あと、正直に書くと音がうるさいです。舗装路をある程度の速度で引くと、フレームと荷台がガタガタ鳴る。静かな公園の朝だと、自分でも少し気になるレベルでした。
畳んでも大きい。トランクとエレベーターの現実
これが購入後に一番後悔している点です。畳めることは確認していたのに、畳んだ後の寸法を測っていませんでした。
この手のワゴンは傘のように4本の柱を寄せて細くする構造なので、幅と奥行きは小さくなりますが、高さはほとんど変わりません。結果、うちの車のトランクでは、立てて積むと縦方向を占領して、寝かせて積むと床面の半分が埋まります。ベビーカーと一緒に積むと、そこでほぼ終わり。買い物して帰る余地がなくなるので、行き先によっては置いていく判断をしています。
もうひとつがマンションでの取り回しです。本体9.5kg前後というのは、持ち上げれば運べる重さではあります。ただそれは何も持っていない場合の話で、実際には片手にワゴン、もう片手に子どもかベビーカーという状態でエレベーターに乗ることになる。うちは玄関の土間にベビーカーが1台あって、その横にワゴンを立てて置いています。2LDKの賃貸で、これ以上大きいものを買っていたら置き場所がありませんでした。集合住宅で買うなら、容量より先に畳んだサイズを測るべきです。
ベビーカーの代わりにはならない
使ってみて明確になった線引きがひとつあります。キャリーワゴンはベビーカーの代替にはなりません。
ワゴンは荷台に子どもを座らせる構造で、リクライニングもなければ、日よけも幌をつけられる製品に限られます。振動をサスペンションで吸収するわけでもないので、寝かせて長時間移動する道具ではない。あくまで、駐車場から広場までのような決まった短い区間を、荷物ごと一度で運ぶための道具です。それ以上の期待をすると、重くて畳みにくいだけの荷物になります。
その割り切りができてからは、満足度は高いです。200mを2往復していた15分が、片道5分の一回で済むようになった。到着した時点で体力が残っているのは、その後の2時間にはっきり効きます。ただ、車がなくて電車で公園に行く家庭なら、この重さと体積は割に合わないかもしれない。うちの場合は、車のトランクを半分明け渡すことと引き換えに買った時間だと思っています。
この記事は外遊び用品の個別レビューです。公園に持っていくもの全体は子連れの外遊び装備|公園に何を持っていくかにまとめています。

