アイロン|スチーマーがあっても残る用途

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衣類スチーマーを買ってから、アイロン台を出す回数は月に1回くらいまで減りました。シャツのシワは吊るしたまま伸ばせるし、立ち上がりが速い。ほとんどの場面でスチーマーのほうが速い、というのが率直な感想です。

それでもアイロンを手放していません。スチーマーでは物理的にできないことが、いくつか残っているからです。この記事は、その残った用途を具体的に3つに絞って書きます。両方持つ必要があるのか、片方でいいのか、判断の材料になればと思います。

スチーマーとアイロンの違いは、押し付けるかどうか

この2つの差は、蒸気が出るかどうかではありません。両方とも蒸気は出ます。違うのは、熱と圧力を同時に生地にかけられるかどうか。

スチーマーは、蒸気で繊維をほぐしてシワを緩めます。生地に軽く触れる程度で、押し付けるようには作られていない。だから、シワが「なくなる」というより「目立たなくなる」という結果になります。ハンガーにかけたまま3分で終わるのは、この方式の恩恵です。

アイロンは、高温の金属面を上から押し付けて、繊維を強制的に潰します。だから折り目がつくし、厚い生地の芯まで熱が入る。同じ「シワを取る」でも、やっていることが違う。スチーマーは戻す道具、アイロンは形を作る道具だと理解してから、使い分けの線がはっきりしました。

用途1:折り目をつけるのはアイロンにしかできない

私は在宅勤務が中心なので、スラックスを履く日は月に2、3回です。取引先に行く日と、たまに出社する日。そのときにセンタープレスが入っていないスラックスは、遠目にも分かるくらいだらしなく見えます。

スチーマーでこれをやろうとして、失敗しました。蒸気を当てて手で押さえても、折り目は数時間で消えます。当日の朝にやって、夕方には元通り。そもそもスチーマーは「折り目を消す」方向の道具なので、逆のことを頼んでいたわけです。

ハンカチも同じです。子どもの持ち物にハンカチが加わってから気づいたんですが、四つ折りにしてポケットに収まる形にするには、折り目が要ります。スチーマーで平らにしただけの布は、ポケットの中でぐしゃぐしゃになる。ここは押す道具でないと成立しません。

アイロンなら、中温でしっかり押さえれば1日はもちます。シャツの襟とカフスも同じで、パリッとさせたいならアイロンでないと出ません。とはいえ、これが必要な日は月に数回。頻度で言えば、アイロンの出番は少ないほうです。

用途2:厚手のものは、当て布をして押す

冬に妻のウールのコートを預かって、スチーマーだけでシワを取ろうとしたことがあります。結果は、表面だけ湿って中は変わらないという状態。厚みのある生地は、蒸気が芯まで届きません。

このときは、あて布をしてアイロンを中温で当てて解決しました。ウールに直接アイロンを当てるとテカるので、綿の手ぬぐいを一枚挟む。この一手間が要る作業は、スチーマーの守備範囲外です。

もうひとつ、綿100%のリネン類も同じです。うちは食事用のスタイを布のものに切り替えたんですが、洗って乾かすとごわごわに縮れる。スチーマーだと表面が湿るだけで平らになりません。アイロンで押さえると、シワが伸びるだけでなく生地が薄く整って、首まわりの当たりが柔らかくなります。子どもの肌に触れるものなので、ここは手間をかける価値があると思っています。

子ども関連だと、フェルトや厚手のキルティング生地が該当します。保育園の入園グッズでキルティングのバッグを縫うことになったとき、縫い代を割る工程でアイロンが必須でした。手芸をやる家では、そもそもアイロンは道具としてカウントされていると思います。

用途3:名前テープの圧着が、いちばん現実的な理由

これが私にとって最大の理由です。保育園の持ち物にはすべて名前が要ります。服、タオル、コップ袋、おむつ。うちの園は布のものは記名テープでもいいという運用で、アイロン接着タイプのテープを使っています。

接着タイプのテープは、指定の温度で15秒ほど押さえる、といった条件が書かれています。スチーマーでは温度も圧力も足りず、貼れても洗濯で剥がれる。私は最初、スチーマーの底面を押し付けてやろうとして、3枚剥がれてから諦めました。剥がれたテープが洗濯機の中に浮いていたときの脱力感は、なかなかのものです。

いま使っているのは、アイリスオーヤマのコードレススチームアイロン、SIR-04CL-Hです。立ち上がりが最短30秒で、スタンドから外して使う方式。ケース付きなので、収納も箱ごと。

アイロン アイリスオーヤマ コードレスアイロン SIR-04CL-P・SIR-04CL-Aコードレス 軽量 フッ素コート ケース付き スチー

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楽天では同型の色違いが3,680円で出ていました。この価格帯なら、スチーマーと併用しても金額的な痛みはありません。名前テープを30枚貼る作業を1回やれば、元は取れたと思っています。

コードレスの利便性と、冷める速さのトレードオフ

コードレスにした理由は、うちにアイロン台を常設する場所がないからです。ダイニングテーブルの上にタオルを敷いて作業することがあり、そこにコードが垂れているとテーブルの端で引っかかる。子どもがハイチェアにいる時間帯だと、コードは単純に危険です。

ただ、コードレスには明確な弱点があります。スタンドから外すと、そこから温度が下がり始める。うちのモデルだと、使えるのは実感として40秒から1分ほどで、そのあとは戻して10秒ほど充電するようなリズムになります。

シャツ1枚を仕上げるあいだに、5回か6回はスタンドに戻すことになる。この往復が、慣れないうちは煩わしかったです。コード付きなら温度は一定なので、大量にアイロンをかける人はコード付きのほうがいい。私は月に数回しか使わないので、この不便さは許容範囲でした。

もうひとつの不満は、水タンクが小さいこと。スチームを連続で出すと、数分で給水ランプがつきます。カルキが溜まるのを避けるため、使い終わったら水を捨てるように書いてあり、それも守っています。

結論:スチーマーが主、アイロンは月に数回の脇役

いまの運用は、平日の服はすべてスチーマー、フォーマルと厚手と接着作業だけアイロン、です。頻度で言えば9対1くらい。

もし今から1台だけ買うなら、私は迷わずスチーマーをすすめます。日常のシワ取りの頻度が圧倒的に高いからです。ただ、保育園や幼稚園の入園が控えているなら、いずれアイロンは要ります。名前つけの季節は3月に集中するので、そのタイミングで買い足す想定でいいと思います。

買い方で失敗したのは、最初に高機能なコード付きアイロンを検討していたことです。スチーム量が多くてかけ面が広い、1万円台のモデルを候補にしていました。使う頻度を数えないまま、性能で選ぼうとしていた。実際に必要だったのは、月2、3回の作業を無難にこなせる3千円台のものでした。ここは金額より、判断の順番を間違えていたと思います。

両方買うと収納が増える、という問題は残ります。うちは洗面所の吊り戸棚にケースごと入れていて、アイロン台は折りたたみの小さいものをベッドの下。年に何回も出さないものに一等地を渡さない、というのが2LDKでの生き方です。

この記事は家電の個別レビューです。買い替えの優先順位は家族が増えて買い替えた家電|一人暮らし仕様からの卒業にまとめています。

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