骨伝導イヤホン 在宅|インターホンが聞こえる安心感

※ この記事にはプロモーションが含まれています。

在宅勤務で骨伝導イヤホンに乗り換えた理由は、音質でも装着感でもありません。宅配便を2回続けて逃したからです。1回目は再配達で済みましたが、2回目は冷蔵品で、不在票を見たときに本気で落ち込みました。

耳を塞ぐタイプのイヤホンは、思っている以上に外の音を遮ります。ノイズキャンセリングを切っていても、カナル型を挿しているだけでインターホンのチャイムは輪郭を失う。子どもが生まれてからは、家の音が聞こえないこと自体がリスクになりました。骨伝導を2ヶ月使ってみて、良かった点と、正直がっかりした点の両方を書きます。

耳を塞がないと、家の中の情報量が変わる

骨伝導イヤホンは、こめかみのやや前あたりに振動子を当てて、頭蓋骨の振動として音を届けます。耳の穴が完全に空いたままなので、外の音は普通に耳から入ってきます。この構造の価値は、在宅勤務と育児が同じ部屋で進行している家だと、そのまま生活の安心感になります。

具体的にどう変わったか。まずインターホン。チャイムが鳴った瞬間に気づけるようになりました。次に子どもの声。リビングで妻が見ているときでも、泣き始めの「んー」という前触れの声が聞こえます。これが聞こえると、本格的に泣く前に仕事の手を止める準備ができるんですよね。それから妻の呼びかけ。廊下から「洗濯機まわしていい?」と聞かれて、そのまま返事ができる。

カナル型を使っていたころは、この3つ全部を取りこぼしていました。返事をしないので妻がわざわざドアを開けて肩を叩きにくる。そのたびに集中が切れる。耳を塞がないというのは、通知を受け取れる状態を維持することだと今は思っています。

3,000円台のノーブランド品で一度失敗している

最初に買ったのは、通販で見つけた3,000円台の骨伝導イヤホンでした。形はそれっぽい。スペック表には防水も再生10時間も書いてある。

問題は使い始めてすぐに出ました。まず音漏れがひどくて、静かな部屋だと1.5m離れた妻に何を聞いているかまで分かるレベル。会議の相手の声がリビングに漏れていました。次に振動です。音量を上げると振動子がこめかみを叩く感覚が強くなって、40分もするとくすぐったさを通り越して不快になる。低音を出そうとして振幅を稼ぐ設計なんだと思います。

3週間でやめました。骨伝導そのものが駄目なのか、この製品が駄目なのか判断がつかなかったので、思い切って価格帯を上げて買い直したのが今使っているものです。

Shokzの上位モデルに買い替えて、不満が半分消えた

今使っているのはShokz OpenRun Pro2です。楽天での価格は27,880円。イヤホンに払う金額としてはかなり高いほうで、正直ためらいました。

実際に手元の計りに載せたら31gでした。首の後ろにチタンのバンドが回る形で、かけていることを忘れる程度の軽さです。連続再生は公称で10時間を超えるので、朝つけて夕方まで充電を気にせず使えます。私は昼休みに充電台に置く習慣もつけていませんが、電池が切れて困ったことは2ヶ月で一度もありません。

安物との一番の差は振動の質でした。こめかみを叩かれる感覚がほとんどなく、音量を上げても不快になりません。音漏れも減っています。ゼロにはなりませんが、これは後で書きます。

もう少し予算を抑えたいなら、耳の穴を塞がない方式には骨伝導のほかにオープンイヤー型もあります。耳のふちに挟んだり引っかけたりして、耳の穴の外側から空気で音を届けるタイプです。Anker Soundcore V20iのようなイヤーカフに近い形状のものが5,000円前後からあって、こちらは骨に振動を伝えないので、こめかみの違和感が苦手な人には向きます。耳を塞がないという目的だけなら、この方式でも達成できます。

ノイキャンヘッドホンと、日によって持ち替えている

骨伝導に完全移行したかというと、そうではありません。ノイズキャンセリングヘッドホンも机の上に置いてあって、日によって使い分けています。

境目は単純で、周囲を把握しておきたい日か、遮断したい日かです。妻が子どもを見ていて私が在宅している平日の日中は骨伝導。実装に入り込みたい日、たとえば込み入ったバグを追っている午後は、妻に「2時間こもる」と伝えたうえでヘッドホン。この宣言をセットにしないと、聞こえていないことが家庭内のトラブルになります。

会議は基本的に骨伝導です。3時間の打ち合わせでも耳が痛くならないし、途中でインターホンが鳴っても対応できる。ヘッドホンは音楽を聴きながら手を動かす時間のための道具、という住み分けに落ち着きました。

音質は割り切るしかない

期待していた人には申し訳ないのですが、音質はカナル型のイヤホンに勝てません。とくに低音です。

理由は構造で説明がつきます。カナル型は耳の穴を塞いで密閉した小さな空間の中で空気を動かすので、低い周波数の圧力を作りやすい。骨伝導は密閉された空間を作らず、骨を震わせて内耳に届けます。低い音ほど大きな振動が必要になるので、頭蓋骨の振動で低音を出そうとすると、そのまま「こめかみがくすぐったい」に化ける。だから各社とも低音は控えめに設計されています。

実用上どうかというと、人の声は驚くほどはっきり聞こえます。会議も、ポッドキャストも、動画も問題なし。困るのはベースが土台になっている曲を聴くときで、輪郭だけ残って重さが抜けた感じになります。音楽をじっくり聴く用途は、最初から別のイヤホンに任せたほうが精神衛生上いいです。

音漏れとメガネ、この2つは覚悟がいる

短所を2つ挙げるなら、音漏れとメガネとの干渉です。

音漏れは、上位モデルでも消えません。振動子がこめかみに当たっているぶん、その周りの空気も揺れているので、静かな部屋では横の人に聞こえます。我が家で試したところ、深夜のリビングで音量を半分にして、1mくらいまで近づくとシャカシャカ聞こえる。2m離れれば分からなくなります。電車や図書館のような静かで人が近い場所では、音量を絞るか使わないかの判断が必要です。逆に、家の中で自分ひとりの部屋にいるぶんには実害はありません。

メガネとの干渉は、私にとってこちらのほうが日常的な問題でした。骨伝導の本体はこめかみの前に当たり、メガネのつるも同じ場所を通ります。かけた状態で骨伝導を後から装着しようとすると、つるの上を乗り越える形になって位置が安定しません。順番を変えて、先に骨伝導、あとからメガネにしたら解決しました。ただ、メガネを外して顔を洗いに行くたびに、つるが骨伝導の本体に引っかかります。1日5回くらいこれをやります。

もうひとつ細かい点として、ヘッドホンのように「つけた瞬間に静かになる」効果はありません。エアコンの音も、洗濯機の脱水音も、そのまま聞こえたままです。それが目的の製品なので当然なのですが、集中できる環境を作ってくれる道具だと思って買うと期待が外れます。

買うかどうかの判断基準

家に自分以外の人がいる時間が長いなら、耳を塞がないイヤホンは価値があります。宅配、家族の声、子どもの泣き始め。これらを取りこぼさないことに月いくら払えるかという話で、私の場合は2万円台後半でも納得しました。

逆に、一人暮らしで来客もほとんどなく、音楽をいい音で聴きたいのが主目的なら、素直にカナル型かヘッドホンを買ったほうが満足度は高いはずです。私も最初の3,000円台を買った時点では、その区別ができていませんでした。

この記事は開発環境の個別レビューです。モニター選びの判断基準そのものは開発用モニターの選び方|4K・WQHD・ウルトラワイドをコードを書く視点でで整理しています。

タイトルとURLをコピーしました