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子どもが生まれてから、洗濯の回数が1日1回から2回になりました。肌着、スタイ、タオル、汗をかいた着替え。量が増えただけでなく、天気を待てなくなったのが大きい。明日着るものが乾いていないと困るので、雨だろうが夜だろうが乾かす必要がある。結果として、うちの洗濯は部屋干しが常態になりました。その前提で除湿機を選び直した記録です。乾燥機能付き洗濯機という選択肢もありましたが、賃貸の防水パンのサイズと予算で見送っています。
部屋干しが「たまに」から「毎日」に変わった
以前は、雨の日だけリビングに物干しスタンドを立てていました。年に何十日かの話です。今は違います。
洗濯物の量を数えてみたら、子どもが生まれる前は1日あたり平均12点だったのが、今は26点。倍以上です。肌着とスタイは吐き戻しのたびに交換するので予測もできません。ベランダの物干し竿は2本、そこに入る量には限界がある。だから半分は最初から室内で干す前提になりました。
問題は、部屋干しが遅いことでした。冬の朝に干して、夜になってもタオルが生乾き。翌朝には例のにおいがついています。一般的に、部屋干し臭は洗濯物が乾くまでに時間がかかり、その間に菌が繁殖することで起きるとされています。つまり解決策は「早く乾かすこと」ひとつで、そのために必要なのは風と、湿気を部屋の外に出す仕組みでした。
コンプレッサー式とデシカント式、季節で強みが逆転する
比較検討で理解しておくべき点はここに集約されます。除湿機は主に2方式あって、得意な季節が真逆です。
コンプレッサー式は、エアコンの除湿と同じ原理。冷たい熱交換器に空気を当て、結露させて水を取ります。気温が高いほどよく水が取れるので、梅雨から夏に強い。消費電力が比較的低く、室温もほとんど上がりません。弱点は、気温が下がると除湿量が落ちること。冬場は目に見えて効きが悪くなります。あとコンプレッサーが入るぶん、本体が重く、振動と運転音が出ます。
デシカント式(ゼオライト式)は、乾燥剤に湿気を吸わせて、ヒーターで温めて水として回収する方式。気温に左右されないので、冬でも除湿量が落ちません。本体が軽く、コンプレッサーがないので振動も少ない。弱点は電気代で、ヒーターを使うぶん消費電力が大きい。そして室温が2〜4度ほど上がります。夏に使うと部屋が暑くなる。
両方載せたハイブリッド式もありますが、値段が上がって本体も大きくなります。うちは、夏はエアコンの除湿でしのげる、冬こそ乾かないのが困る、という判断でデシカント式を選びました。
選んだのはサーキュレーター付きのデシカント式
アイリスオーヤマの IJD-I50 です。デシカント式で、除湿能力は1日あたり5L、適用は13畳ほど。上部にサーキュレーターが付いていて、左右に首を振りながら洗濯物に風を送ります。
この「送風が本体に付いている」構成が、実際に使ってみて一番効きました。除湿機だけを置いても、部屋全体の湿度がゆっくり下がるだけで、洗濯物そのものは早く乾きません。乾くのは、湿った空気が繊維から剥がされて、乾いた空気が当たり続けるからです。除湿と送風はセットでないと意味がない。
本体重量は5kg台で、片手で持って洗面所とリビングを行き来できます。デシカント式の軽さは、置き場所を変えながら使う賃貸だと利点になります。
衣類乾燥モードの実力を、時間で測ってみた
抽象的な評価は意味がないので、実際に計りました。
洗濯物は大人のバスタオル2枚、フェイスタオル3枚、子どもの肌着とスタイが合わせて8点、大人の部屋着一式。8畳のリビングに物干しスタンドを立てて、除湿機を斜め下から当てる配置。ドアは閉め、エアコンは使わない条件です。
結果は、2月の夜で約3時間半。何もせずに部屋干しした場合が12時間以上かかっていたので、3分の1以下になりました。タンクに溜まった水は約1.6L。この水がぜんぶ部屋に放出されていたのかと思うと、そりゃ乾かないわけです。
ただし、これは干し方が正しい場合の数字です。最初、洗濯物を密集させて干していたときは5時間半かかりました。間隔を握りこぶし1個分空ける、丈の長いものを外側、短いものを内側にしてアーチ状にする、これだけで2時間縮んだ。除湿機の性能より干し方のほうが、乾燥時間への影響が大きい場面があるというのは、正直意外でした。
短所は3つ。排水と、音と、暑さ
まず排水タンク。うちの機種は約2Lで、洗濯1回分を乾かすとほぼ満タンになります。つまり毎回捨てる。満水になると自動で止まるので、忘れていると翌朝タンクが満杯で運転が止まっていた、ということが起きます。実際に3回やりました。連続排水用のホースを繋げる機種なら、洗面所の排水口に流しっぱなしにできるので、設置場所が決まっているならその方式のほうが楽だと思います。
次に運転音。衣類乾燥モードはサーキュレーターが強く回るので、テレビの音量を2目盛り上げたくなる程度の音が出ます。実測で50dB前後。リビングで夜に回すと会話に少し被ります。子どもを寝かせた寝室では絶対に回せません。うちは寝かしつけ後にリビングで回して、寝室のドアを閉める運用です。
そして室温。デシカント式の宿命ですが、3時間半回すと8畳のリビングは体感で3度ほど上がります。冬はむしろありがたい。冬の部屋干しでエアコンの暖房と併用すると、暖房の設定温度を下げても平気なくらいです。ただし夏は使えたものではありません。6月から9月は、うちではエアコンの除湿と併用するか、除湿機を止めています。
買う前に確認しておくといいこと
失敗談をひとつ。最初に買ったのは、5,000円ほどのペルチェ式の小型除湿機でした。静かで軽くて、寝室に置けるという触れ込み。ところが除湿量が1日0.3L程度で、洗濯物にはまったく歯が立ちませんでした。押し入れやクローゼットの湿気取りとしては使えますが、部屋干しの主力にはなりません。方式ごとの能力差を見ずに、静音とサイズだけで選んだのが敗因です。
電気代も試算しました。うちの機種は衣類乾燥モードでおよそ600W。3時間半動かすと2.1kWh、電気代にして60円前後です。洗濯1回あたり60円。月に20回使えば1,200円ほど。コインランドリーの乾燥機に持ち込むことを考えれば安いし、生乾きのにおいで着られなくなるタオルの損失を思えば納得できる金額でした。ただしデシカント式はここが弱点なので、毎日長時間使う家庭ならコンプレッサー式のほうが年間では安く済みます。
それと、適用畳数の表示は方式によって別々に書かれていることが多いので注意が必要です。同じ機種でも「木造○畳・鉄筋○畳」と分かれていて、鉄筋のほうが広い数字になっている。賃貸マンションなら鉄筋の数字を見る、が正解でした。
部屋干しを前提にするなら、除湿量だけでなく、送風があるか、排水をどうするか、使う季節はいつか。この3つを先に決めてから機種を選ぶと、たぶん間違えません。うちは冬を軸に決めて、夏はエアコンに任せる。役割分担をはっきりさせたことで、ようやく生乾きのにおいから解放されました。
この記事は時短家電の個別レビューです。どの家電から買うべきかの優先順位は共働き家庭の時短家電|投資して後悔しなかった順に並べるにまとめています。

