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6口の電源タップを買ったのに、実際に挿せたのは3口でした。MacBookの純正アダプタが隣を塞ぎ、モニターのACアダプタがさらに隣を塞ぐ。残った穴は端の2つだけで、そこに外付けHDDと充電器を挿したら終了です。口数と使える数が一致しない。この地味な問題を解決するために、私はタワー型の縦型タップに買い替えました。3,000円台半ばの、12口でUSB PD対応のやつです。結論としては、干渉問題はほぼ消えました。ただ、机の上に円柱が1本増えた分の面倒くささはあります。
6口のうち3口しか使えなかった話
在宅勤務でデスク周りに繋がっているものを数えたら、9個ありました。MacBook Pro本体、27インチモニター、モニターライト、外付けSSD、Webカメラのハブ、卓上ライト、スマホ充電器、iPad、それと季節によって扇風機かヒーター。全部が同時にコンセントを要求するわけではないけど、常時挿しっぱなしにしたいものだけで6〜7個あります。
これを普通の平型タップで捌こうとして失敗しました。買ったのは無印っぽい白の6口タップで、口の間隔がだいたい2.5cm。ここにMacBookの96W電源アダプタを挿すと、本体の幅が7cm近くあるので隣の口を完全に覆います。1個挿して2個潰れる。モニターのアダプタも同じで、あちらは細長い形なので縦向きに置くとやはり隣を跨ぐ。
結果、6口のタップで実際に給電できたのは3系統でした。仕方なく短い延長コードを噛ませてアダプタを逃がすと、今度は机の下でコードが絡まって、掃除機をかけるたびに何かが抜ける。1ヶ月ほどこの状態で我慢していました。
タワー型は、挿す向きが面ごとに違う
タワー型が平型と決定的に違うのは、コンセントの穴が正面だけでなく四方に向いていることです。私が使っているのは3層構造で、各層の4面に1口ずつ、合計12口。つまり隣の口は「横」ではなく「90度回った別の面」にあります。
だからアダプタ同士がぶつからない。MacBookのアダプタを南向きの面に挿しても、東と西の面には何の影響もない。上下の層とは高さが4cmほど離れているので、よほど巨大なアダプタでない限り干渉しません。実際に私は12口中10口を埋めていますが、諦めた口はゼロです。6口で3系統だったのが、12口で10系統になった。単純に3倍以上です。
もうひとつ地味に効くのが、コンセント側のプラグの向きが揃わなくていい点。平型だとアダプタの向きが強制されるので、コードが変な方向に伸びて机の裏で交差します。タワー型は挿した面の方向にそのままコードが出るので、右側の機器は右の面、左側の機器は左の面と決めておけば、ケーブルが机の下で交差しなくなる。配線の見た目がだいぶ落ち着きました。
私が買ったのは12口・USB PD付き・コード2mで、一括スイッチとブレーカー付き。3,000円台半ばでした。
USBポートはType-C1つとType-A3つ。C側はPD対応でiPhoneの急速充電に使えています。ここにケーブルを挿しておけば、スマホ充電のためにAC口を1つ潰さずに済む。12口が実質13〜15口として機能している感覚です。
買う前に見るべきは、口数より「スイッチと保護」
タワー型を探すと、口数と価格ばかりが目に付きます。でも実際に使ってから重要度が高かったのは別の3点でした。
ひとつめが雷サージ保護。これは落雷時の異常電圧を吸収する仕組みで、一般的に、保護回路の性能はジュール値という数字で表されるとされています。私は数字の細かい比較まではしませんでしたが、少なくとも「サージ保護あり」と明記されているものを選びました。ここにMacBookと外付けSSDが繋がっている以上、数百円の差でケチるところではないと思っています。ただし過信もしていません。夏の雷が近いときは、素直にコンセントごと抜きます。
ふたつめがスイッチの構成です。個別スイッチ型(各口にオンオフが付く)と一括スイッチ型(全体を1つで切る)があって、私は一括を選びました。理由は単純で、個別スイッチは押し間違えるから。以前使っていた4口の個別スイッチタップで、モニターを消したつもりが外付けHDDを切ってしまい、書き込み中のファイルを1つ壊しています。12個のスイッチが並んでいたら、間違える確率はもっと上がる。一括なら「全部切る」しかないので迷いません。
みっつめがUSBポートの有無と規格。Type-Aしか付いていないモデルはまだ多くて、その場合は結局PD対応の充電器をAC口に挿すことになります。それだと1口消費するので、USB付きを選ぶ意味が半減する。Type-CでPD対応かどうかだけは商品ページで確認したほうがいいです。私のものは30Wなので、MacBookの充電には力不足ですが、iPhoneとiPadなら実用範囲でした。
昇降デスクなら、タップは天板に固定する
私の机は電動昇降デスクで、1日に2〜3回は高さを変えます。タワー型を床に置いたまま使っていた最初の週、これで軽くやらかしました。
天板を上げた瞬間、モニターの電源ケーブルが張って、タップごと20cmほど引きずられたんです。倒れはしなかったけど、机の脚にぶつかって嫌な音がした。ケーブルの長さは立ち姿勢を基準に選ばないといけないのに、座り姿勢でぴったりの長さに整えてしまっていた。
解決策は、タップ自体を天板側に固定することです。私は天板の裏にケーブルトレーを付けているので、そこにタワータップを横倒しで載せて、マジックテープの結束バンドを2本、トレーの枠ごと巻いて締めました。これで机が上下してもタップと機器の相対位置が変わらないので、ケーブルが張ることがない。床まで伸びるのは壁コンセントへ向かう1本だけになります。
横倒しにすれば倒れる心配もなくなります。ただスイッチが押しにくい位置に来るので、一括スイッチが天板の手前を向くよう調整しました。あと、床に置かなくなったおかげで子どもの手が届く高さから外れたのも大きい。生後6ヶ月なのでまだ動き回りませんが、あと数ヶ月でハイハイが始まったら、床のコンセント周りは間違いなく触りに行きます。今のうちに机の裏へ上げておくのは、そのままイタズラ対策にもなりました。
短所は3つ。特に「たこ足の上限」は理解しておく
良いことばかり書いたので、不満と注意点を正直に書きます。
ひとつめは設置面積。私のものは底面が約9cm四方、高さが約23cm。数字だけ見れば小さいけど、机の上に置くと存在感がかなりあります。マグカップ4〜5個分の場所を占める円柱が視界の端にいる状態で、私は結局これが理由で天板の裏に移しました。床に置くなら問題ないけど、その場合は次の問題が出ます。
ふたつめが安定性と埃です。重心が高いので、コードを足で引っかけると平型より簡単に倒れます。私は一度、椅子のキャスターでコードを踏んで転がしました。倒れた拍子にプラグが半挿しになり、外付けSSDが認識されなくなって10分ほど原因が分からず焦っています。それと、上向きの面の穴には確実に埃が溜まるので、月1回の綿棒掃除が習慣になりました。埃と湿気による発火はトラッキング現象と呼ばれ、一般的に、長期間挿しっぱなしのプラグ周辺で起きやすいとされています。
みっつめ、これが一番大事なんですが、口が12個あっても、繋いでいい電力の合計は変わりません。日本の一般的な家庭用コンセントは1口あたり合計1,500Wまでとされていて、タップの容量表記もほぼこの数字です。12口あるからといって12個の消費電力の大きい機器を繋げるわけではない。
デスク周りの機器は、おおむね次のような消費電力です。
- MacBookの充電:最大でも100W前後
- 27インチモニター:30〜60W程度
- デスクライトやUSB充電器:数W〜20W程度
- 電気ストーブやヒーター:600〜1,200Wと桁が違う
つまりPC関連だけなら10台繋いでも300W前後に収まる一方、冬にセラミックヒーターを1台足した瞬間に上限が現実味を帯びる。私は寒い日にヒーターを繋ごうとして、そこで初めて計算しました。結果、ヒーターだけは壁のコンセントに直接挿すルールにしています。ブレーカー付きのタップを選んだのもこの不安があったからで、少なくとも異常時に落ちてくれる安心感はあります。
3,000円台で解決する問題としては、悪くない
電源タップは、壊れるまで意識しない類の道具です。私も6口の3口が死んだ状態を1ヶ月放置して、その間ずっと短い延長コードを買い足していました。あの代金を足したら、最初からタワー型を買ったほうが安かった。
買い替えて明確に良くなったのは、アダプタの形を気にしなくてよくなったことです。新しい機器のアダプタが大きくても「どの口に挿せば隣と喧嘩しないか」を考えなくていい。空いている面に挿すだけで済む。この思考のコストがゼロになったのが、12口という数字以上に効いています。
逆に、繋ぐものが4個以下で、しかも全部が細いプラグなら、平型のままで何も困らないはずです。タワー型は場所を取るし、倒れるし、埃も溜まる。アダプタの干渉に実際に困っている人だけが買えばいいものだと思います。私はその「困っている人」でした。
この記事は開発環境の個別レビューです。モニター選びの判断基準そのものは開発用モニターの選び方|4K・WQHD・ウルトラワイドをコードを書く視点でで整理しています。

