※ この記事にはプロモーションが含まれています。
8月の火曜の朝、キッチンのゴミ箱を開けた瞬間に本気で後ずさりしました。原因は分かっています。土曜に出た離乳食の残りと、日曜に剥いた桃の皮と、月曜のおむつ。これが30度の室内で3日間、同じ袋の中にいた。うちは2LDKの賃貸で、キッチンは独立していません。リビングとつながっているので、匂いは家全体に回ります。生後6ヶ月の息子がいる部屋でそれをやるのは、単純に嫌でした。生ゴミ処理機を導入して2ヶ月経ちます。減ったものと、増えた面倒を書きます。
収集日が週2回、という構造がそもそもの原因
うちの自治体は燃やすゴミの収集が週2回。火曜と金曜です。つまり最長で、金曜の朝に出したあとの生ゴミは、次の火曜の朝まで72時間ちょっと家にいることになります。
離乳食が始まる前は、これでもなんとかなっていました。夫婦2人ぶんの生ゴミは大した量ではないし、外食も多かった。それが息子の離乳食が始まってから、明確に変わりました。
離乳食は少量を毎回作ります。にんじん1本を茹でて使うのは大さじ2ぶん。残りは冷凍しますが、皮とヘタは毎回出る。それが1日3回。調理回数が増えたぶん、野菜くずの発生回数がそのまま増えたわけです。加えて、息子が食べ残した粥。水分をたっぷり含んだ有機物が、毎日、常温で袋の中に追加されていく。
冷凍庫に入れる方法を3週間やって、やめた
買う前に、金をかけない方法を試しています。生ゴミをポリ袋に入れて冷凍庫に保管し、収集日の朝にまとめて出すやり方です。ネットでよく見る方法で、実際に匂いは完全に止まります。
3週間で断念しました。理由は冷凍庫の容量です。うちの冷凍庫は、離乳食のストックですでに半分埋まっています。小分けにした10倍粥、茹でて潰した野菜、だし。そこに毎日の野菜くずが入る場所はありませんでした。
あと、心理的に無理でした。息子の口に入るものと、ゴミが同じ引き出しに入っている。理屈では袋で分けてあるから問題ないと分かっていても、妻も私も落ち着かなかった。3週間目に妻が「これ、やめない?」と言って、その日で終わりました。
温風乾燥式は、腐る前に水を飛ばす
生ゴミが臭うのは、微生物が水分と有機物を分解するからです。つまり水分がなければ、匂いの発生自体が起きにくくなる。乾燥式の生ゴミ処理機は、この単純な原理で動いています。
バケツ状の容器に生ゴミを入れて、フタを閉めてスイッチを押すと、温風が当たり続けて水分が飛ぶ。飛んだ水蒸気は脱臭フィルターを通って排出されます。分解も発酵もしていません。ただ乾かしているだけ。だから仕組みとしては非常に分かりやすいし、故障の要素も少ない。
うちが選んだのは、パリパリキューライトという2Lの家庭用モデルです。温風乾燥式で、脱臭用のフィルターが2個付いてくるもの。助成金の対象になっている製品でもあります。
処理時間は入れるものの水分量で変わります。うちの実感だと、野菜くず中心の日で5時間前後、食べ残しの粥やスープが混ざった日で8時間近く。なので夜、寝る前に回して朝に取り出すのが基本の運用になりました。日中に回すことはほとんどありません。
重さと体積が、実際にどれだけ減ったか
数字を測りました。ある1日ぶんの生ゴミ、内訳はにんじんの皮とヘタ、玉ねぎの皮、ブロッコリーの茎、息子が残した粥、りんごの芯。
投入前が412g。乾燥後に取り出したのが58g。重量で約86%減りました。体積の減り方はもっと極端で、バケツの底に4分の1ほど溜まっていたものが、ひとつまみのカラカラした粒になります。手に持つとパリパリと崩れる。名前のとおりです。
これが週にどう効くかというと、うちの場合は燃やすゴミの袋が週2袋から週1袋になりました。おむつが1日6〜7枚出るので袋がゼロにはなりませんが、水分を含んだ重いゴミがなくなったぶん、袋を持ってエレベーターに乗るときの感覚がまるで違います。
そして本題の匂い。キッチンから生ゴミの匂いが消えました。三角コーナーを撤去して、出た野菜くずはその場で処理機のバケツに放り込む運用にしたので、常温で放置される時間そのものがなくなった。8月のあの朝のような場面は、導入してから一度もありません。
自治体の助成金は、買う前に調べたほうがいい
生ゴミ処理機は、多くの自治体で購入費の助成制度の対象になっています。ただし制度の有無も、金額も、条件も自治体によって完全に別物です。ここは断定できないので、必ず自分の住んでいる市区町村の公式サイトで確認してください。
私が確認した限りで注意すべきだったのは、次の点です。購入前に申請が必要な自治体と、購入後に領収書を出す自治体がある。年度ごとに予算枠があって、上限に達すると締め切られる。賃貸に住んでいる場合でも対象になることが多いけれど、住民票の要件がある。
うちは購入後の申請で間に合いましたが、領収書と保証書と本体の型番が分かる書類が必要でした。Amazonや楽天で買った場合、紙の領収書が同梱されないことがあるので、注文履歴から発行できるかを先に確認しておくといいです。私はこれで一度、申請の窓口から書類の再提出を求められました。
高い、うるさい、匂う、電気を食う
短所を4つ、正直に書きます。
まず価格。2万円台半ばです。ゴミを乾かすだけの機械にこの金額、と考えると高い。私も注文ボタンを押すまでに2週間迷いました。助成金が使えるかどうかで実質負担はかなり変わるので、ここは自治体次第という面が大きい。
次に稼働音。常に低い「ゴー」という送風音が5時間以上続きます。冷蔵庫の運転音より少し大きいくらい。うちは対面キッチンの隅に置いて、寝室のドアを閉めれば息子は起きません。ただ、ワンルームや、キッチンと寝室が近い間取りだと、夜通し回すのは厳しいと思います。設置場所は事前に考えておくべき点です。
3つ目、処理中の匂い。「無臭」ではありません。脱臭フィルターを通っているので生ゴミそのものの臭さはないのですが、乾燥中はキッチンに独特の匂いが漂います。うちの感覚だと、煮干しや削り節を軽く炒ったような匂い。魚を処理した日はこれが強くなります。腐敗臭よりはるかにマシですが、完全に匂いから解放されるわけではない。フィルターは消耗品で、うちは3〜4ヶ月で交換する想定で見ています。
4つ目が電気代。1回あたり数十円という水準です。うちは週4〜5回動かしていて、月の電気代は体感で200〜300円ほど増えました。金額としては小さいですが、ゼロではない。年間で3,000円前後の固定費が増える計算になります。
最後に
2ヶ月使って、これは「便利になる家電」ではなく「不快がなくなる家電」だと思っています。何かが早くなったわけでも、手間が減ったわけでもない。生ゴミをバケツに入れてスイッチを押す動作は、三角コーナーに捨てるより一手間多いくらいです。
それでも、8月のキッチンであの匂いを嗅がなくて済むこと、袋が軽くなること、息子がハイハイを始める床の近くに腐ったものを置かなくていいこと。この3つに2万円台を払ったと考えると、うちにとっては納得のいく買い物でした。乾いた粒は、今のところ燃やすゴミに出しています。ベランダに植木鉢を置く余裕ができたら、肥料として使ってみるつもりです。
この記事は時短家電の個別レビューです。どの家電から買うべきかの優先順位は共働き家庭の時短家電|投資して後悔しなかった順に並べるにまとめています。

