液体ミルクの備蓄|常温で飲ませられる安心感

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備蓄用に買った液体ミルクを、うちは何でもない平日の昼に1本開けて飲ませました。もったいないな、とは正直思ったんです。1本232円ですし。それでも開けたのは、飲むかどうか分からないものを「備蓄」と呼ぶのはさすがに無理があると気づいたからでした。

結果から書くと、うちの子は飲みました。ただ最初の数口はあきらかに戸惑っていて、乳首から口を離してこっちを見る、みたいな間があった。粉ミルクとは味も温度も違うので、まあそうなるよなという感じです。生後5ヶ月の子に実際に飲ませてみて分かったことを、便利だった点も面倒だった点もそのまま書きます。

備蓄用に選んだのは、125mlの紙パック

我が家が備蓄しているのは、江崎グリコのアイクレオ「赤ちゃんミルク」です。125mlの紙パックで、0ヶ月から1歳頃まで使える常温タイプ。楽天の防災用ショップで72本セットが16,696円でした。1本あたり約232円という計算になります。Amazonには18本入りもあって、うちも最初はそっちを1箱だけ買っています。

液体ミルク グリコ Glico アイクレオ 赤ちゃんミルク 125ml 72本セット 常温保存 そのまま飲める

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Amazonで見る楽天市場で見る

開け方は牛乳パックと同じで、上の口を指で開いて哺乳瓶に注ぐだけ。慣れれば10秒かかりません。ストローを刺すタイプではないので、そのまま吸わせる想定ではなく、あくまで容器から移して使うものです。ここは買う前に少し勘違いしていました。パックに直接乳首を付けて飲ませるものだと思い込んでいたんですよね。

粉ミルクとは味が違う。だから先に飲ませた

液体ミルクは製造の段階で加熱殺菌されているので、粉ミルクをお湯で溶かしたものとは色も匂いも違います。並べてみると液体のほうがわずかに濃い、薄いベージュ寄りの色。気になって自分でも数滴なめてみましたが、甘みの出方がはっきり違いました。粉のほうが後から甘さが来る感じで、液体はもう少し平坦です。

大人が飲み比べて違いが分かるくらいなので、赤ちゃんが気づかないわけがない。実際、知り合いの家では一口で拒否されて、そのまま1箱まるごと使い道がなくなったそうです。飲まない子は本当に飲まないらしい。

だから順番として、いきなり箱買いはしないほうがいいと思っています。うちは18本入りを先に買って、飲むのを確認してから72本セットに進みました。逆をやっていたら16,696円分の紙パックが押入れで期限切れを迎えていたはずです。銘柄によっても味は違うので、1つで駄目でも別のを試す価値はあります。

お湯も水も哺乳瓶の消毒も要らない、の中身

普段の粉ミルクの手順を分解すると、哺乳瓶を洗って、消毒して、70℃以上のお湯で粉を溶かして、人肌まで冷ます。急いでも5分前後はかかります。この工程のほとんどが、清潔な水と熱源を前提にしているんですよね。

停電と断水が同時に来た夜を想像すると、この5分が成立しない。カセットコンロで湯は沸かせるとしても、哺乳瓶を洗うための水と、すすぐための水と、消毒の手段が芋づる式に要ります。暗い部屋で子どもが泣いている横で、それを全部やる。

液体ミルクはそこが丸ごと消えます。開けて、注いで、飲ませる。必要なのは注ぐ先だけ。うちは使い捨ての哺乳瓶を10個ほど一緒に備蓄していて、それと組み合わせる前提にしています。缶タイプの製品には容器に直接乳首を装着できる専用アタッチメントがあって、それなら注ぐ容器すら要らない。ただ対応する容器の形が決まっていて、紙パックにそのまま付くものは限られます。うちが使い捨て哺乳瓶に落ち着いたのはその理由です。

紙パックと缶、うちが紙パックにした理由

液体ミルクにはスチール缶のタイプもあって、最後まで迷いました。缶の利点ははっきりしていて、プルタブで開くので開封が確実だし、口が広くて注ぎやすい。前述のアタッチメントが使えるのも缶側です。賞味期限も缶のほうが長めに設定されている製品が多いとされています。

それでも紙パックにしたのは、容量とゴミの都合でした。缶は240ml前後が主流で、生後5ヶ月のうちの子には1回で飲み切れません。飲み残しは保存できないので捨てることになる。125mlの紙パックなら少なめですが、足りなければもう1本開ければいい。あと、飲み終わったパックはつぶせます。缶は空でも嵩が変わらないし、災害時にゴミの回収が止まったら、その空き缶を家の中に置き続けることになります。

短所も書いておくと、紙パックは注ぐときに口の角からこぼれやすいです。片手で抱っこしながら注ぐのは無理でした。何度かこぼして、今は必ず子どもを下ろしてから注いでいます。缶ならこれは起きません。それと125mlという量は、うちの子の1回分160mlに対して微妙に足りない。2本開けると250mlで多すぎる。この半端さは今も解決していません。

割高で、期限が短くて、嵩張る

短所を数字でまとめます。まず価格。1本232円に対して、粉ミルクは同じ量を作るのに50円前後です。単純に4倍から5倍。日常の主食にするにはさすがに厳しい値段です。

  • 1本232円。粉ミルク換算で4〜5倍
  • 賞味期限は紙パックだと製造から半年程度が一般的。届いた時点で残り5ヶ月半だった
  • 開封後は保存不可。飲み残しは処分
  • 72本の段ボールが押入れの1段を丸ごと占領

効いてくるのは期限です。粉ミルクは未開封で1年半ほどもつものが多いのに対して、紙パックの液体ミルクは半年程度。しかも通販で届いた時点ですでに製造から少し経っているので、手元にある期間はもっと短い。うちに届いた72本は、残り5ヶ月半でした。

開封後に保存できないのも地味に痛い。常温で長く置いたものは使わないほうがいいとされているので、飲み残しは基本的に捨てます。粉ミルクなら缶を開けても1ヶ月ほど使えるのとは前提が違います。

冬の常温は、けっこう冷たい

常温のまま飲ませて問題ないとされている製品ですが、冬場の常温というのは想像より冷たいです。うちの押入れは2月に測ったら12℃でした。それをそのまま飲ませるのは、大人でいえば冷蔵庫から出したての牛乳に近い。

温める手段は3つ試しました。40℃くらいのお湯にパックごと3分ほど浸ける湯せんが一番早くて確実。ただし湯を沸かす手段が要ります。使い捨てカイロで挟む方法は火が要らない代わりに10分以上かかって、しかもぬるくなる程度。服の内側に入れて抱えておく方法も同じくらいの効き目でした。電子レンジは容器のまま加熱してはいけないので、これは選択肢に入りません。

で、結論としては割り切りました。温められる状況なら温める。無理なら冷たいまま飲ませる。うちの子は20℃くらいでも普通に飲みます。ただこれも事前に確かめたから言えることで、「冷たいままでも飲むか」は温度を変えて一度試しておいたほうがいい。飲むかどうかの確認と同じ話です。

最後に、72本は多かったという話

期限が半年しかない以上、置きっぱなしの備蓄は成立しません。ローリングストックが前提になります。うちは外出時に使って回すことにしました。土日に出かけるとき、荷物からお湯の入った水筒と粉ミルクケースが消えるのは想像以上に楽です。電車移動でも授乳室のお湯を探さなくていい。

ただ、外出だけでは全然回りませんでした。72本を5ヶ月半で消化するには月に13本前後。土日の外出で使えるのはせいぜい月に4本か5本です。足りない分は平日の夜の1回を液体に置き換えて埋めていますが、それでも月に10本ちょっと。期限が近づいた最後の2週間で、まとめて使う羽目になりました。

正直に言えば、72本セットはうちには多すぎたと思っています。まとめ買いのほうが1本あたりは安いんですが、期限内に使い切れなければ意味がない。次は18本入りを2〜3箱、期限をずらして買い足していく形にするつもりです。備蓄量は多ければいいというものでもないな、と実際に回してみて分かりました。

それでも、常温でそのまま飲ませられるという一点はやっぱり大きいです。買ったときは災害用のつもりでしたが、いま一番役に立っているのは休日の外出先だったりします。使いながら備えるというのは、こういうことなんだと思います。

この記事は防災グッズの個別レビューです。3人家族で実際に揃えたもの全体と買う優先順位は防災グッズ 本当に必要なものリスト|3人家族で実際に揃えた全部にまとめています。

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