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布団乾燥機は一年中活躍する家電ではありません。うちで本気で稼働するのは6月と、12月から2月まで。それ以外の月は押し入れの上段で眠っています。それでも買ってよかったと言い切れるのは、その稼働する数ヶ月が、生後6ヶ月の子どもがいる家の生活に直撃するからなんですよね。赤ちゃんの布団は汗と吐き戻しで、こちらの都合とは関係なく湿ります。そして干したい日に限って雨が降る。比較検討で悩んだ点と、半年使って分かった限界を書きます。
ベランダに干せる日が、思っていたより少なかった
賃貸2LDKのベランダは奥行きが80cmほどで、洗濯物を干すと物干し竿はもう埋まります。大人の布団を1枚広げたら他は何も干せない。しかも子どもの敷きパッドは、寝汗と吐き戻しで週に2、3回は交換が発生します。
試しに1ヶ月、カレンダーに「布団を干せた日」を記録してみました。結果は8日。雨と曇りで潰れる日が半分近くあり、晴れていても妻が日中不在で取り込めない日が数日ある。在宅勤務の私が取り込めばいい話ですが、打ち合わせが立て込んでいる日は普通に忘れます。実際、夕立で一度びしょ濡れにしました。
週に2、3回の需要に対して、供給が月8日。この差を埋める道具として布団乾燥機を検討し始めた、というのが正直なところです。花粉やPM2.5の話は、うちでは後付けの理由でした。
マット式とホース式、比較の軸は「毎回の手間」
布団乾燥機は大きく2方式あります。ここを理解しないまま選ぶと、たぶん後悔します。
マット式は、布団の間に専用マットを敷き、その中に温風を送り込む方式。マットが布団全体に密着するので、温風が隅々まで行き渡ります。足元だけ冷たい、という失敗が起きにくい。ただし毎回マットを広げて敷いて、終わったら畳んで片付ける工程が入ります。
ホース式(マットなし式)は、ノズルを布団の中に突っ込むだけ。準備は10秒で終わります。その代わり、温風の届き方にムラが出やすい。特にダブルサイズや、掛け布団が厚い冬場は端まで温まりにくいと言われています。
私は最初、ムラが少ないマット式に傾いていました。理屈で考えれば密着させたほうがいいに決まっている。でも実際の運用を想像したとき、赤ちゃんを寝かしつけた後の21時に、暗い寝室でマットを広げる自分が想像できなかったんですよね。手間が1工程増えると、その家電は使われなくなる。これは過去にスチームクリーナーで学んだことです。買って3回使って、今は物置の奥にあります。
ツインノズルという折衷案に落ち着いた
結局選んだのは、アイリスオーヤマのカラリエ ツインノズル(AZKFK-202-W)です。ホース式ですが、ノズルが2本あって布団2組を同時に処理できるタイプ。うちは大人の布団と子どもの敷き布団を並べて使っているので、この構成がちょうどはまりました。
ノズルは伸縮して布団の中で立ち上がる仕組みになっていて、掛け布団を持ち上げて空間を作ってくれます。1組ずつ順番に、という運用だと待ち時間が倍になるので、同時にやれるのは地味に効いています。夏モードで30分、冬の温めモードで30分、といったところ。
本体は縦置きの円筒形で、高さは35cmほど。重さは4kg弱で、片手で持って寝室と子ども部屋を往復できます。ここは重要でした。10kg近い大型モデルだと、結局置きっぱなしになって邪魔になる。
ダニ退治モードは「補助」として考えたほうがいい
ダニ対策モードは、多くの機種が搭載しています。うちの機種にもあって、100分ほどかけて布団の内部を高温にするモードです。
ただ、ここは過信しないほうがいいと思っています。一般的に、ダニは50度以上の環境に一定時間さらされると死滅するとされていますが、それは温風が実際にその温度で届いた範囲の話です。ホース式は構造上、温度が届きにくい端や裏面が出ます。マットを使う機種でも、布団の厚みによって内部までの伝わり方は変わる。
そして重要なのは、死滅したダニの死骸やフンはそこに残るということ。アレルゲンとして問題になるのはむしろそちらなので、加熱の後に掃除機をかける工程まで含めて初めて対策になります。うちでは乾燥機のダニモードを回した翌朝、布団用のノズルで表裏を吸うところまでをセットにしています。100分の加熱だけで完結すると思っていた最初の1ヶ月は、たぶん半分しか効果を得ていませんでした。
梅雨に一番効いたのは、布団ではなく靴だった
意外だったのがこれです。付属の靴乾燥アタッチメントが、6月に一番稼働しました。
ベビーカーを押して出た日に降られると、私のスニーカーが濡れます。翌日も外に出るのに、24時間では乾かない。子どもが生まれてから外出の頻度自体は減ったのに、外出せざるを得ない用事(予防接種、検診、買い出し)は日付が固定されているので、靴の都合で予定を動かせないんですよね。
アタッチメントを靴に差し込んで、20分から30分ほど。中敷きを外して立てておくと乾き方が早くなります。革靴を高温で長時間やると傷むので、私は温度の低いモードで時間を長めに取っています。梅雨の1ヶ月で10回以上使いました。買う前は「おまけ機能だろう」と思っていた部分です。
不満は3つ。音と電気代と、置き場所
まず音。ドライヤーを弱で回している程度の音が、30分から100分続きます。実測アプリで測ったら50dB台後半でした。子どもが寝ている隣で回すのは無理です。うちは寝かしつけの1時間前、夕食の準備をしている時間帯に回すルールにしました。時間帯を固定しないと、結局使うタイミングを逃します。
次に電気代。消費電力は500W前後の機種が多く、うちのものもその範囲です。1時間動かして電気代は15円前後という計算になります。1回あたりは大した額ではないけれど、冬に毎晩回すと月400円ほど。ここは「布団が温かい」という快適さへの対価だと割り切っています。
最後に収納。円筒形で場所を取らないタイプを選んだつもりでしたが、ホースとアタッチメント一式を含めると、押し入れの棚1段の3分の1くらいは占領します。使わない季節が半年ある家電にこのスペースを割り当てるかどうかは、住んでいる家の余白次第だと思います。
買う前に決めておくといいこと
比較記事を読み漁って分かったのは、スペックの差より運用の差のほうが大きいということでした。マット式かホース式かは、性能の優劣ではなく、自分が毎回その工程をやるかどうかの問題です。私はやらない自信があったのでホース式にしました。
逆に、羽毛布団を長く使いたい、ダニ対策を主目的にする、という人はマット式のほうが納得できると思います。あと、干す場所が確保できていて、共働きでも日中に取り込める家なら、そもそも要らない家電です。うちは月8日という数字を見て、要ると判断しました。
梅雨に入る前と、寒くなる前。この2回だけ、買ってよかったと毎年思うタイプの家電だと思っています。
この記事は時短家電の個別レビューです。どの家電から買うべきかの優先順位は共働き家庭の時短家電|投資して後悔しなかった順に並べるにまとめています。

