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ベビーカーのカタログを比べていた頃、私が一番気にしていたのは本体重量でした。3.9kgと5.2kg。1.3kgの差は大きいと思っていたんですよね。
半年使った今の結論を書くと、重量はそこまで効きませんでした。効いたのは段差を越えられるかと、畳んだときに自立するかの2つです。都内近郊で電車と徒歩の移動が中心だと、この2つが日々の消耗を決めます。この記事では、その基準でどう選んだかと、実際に使って外した部分を書きます。
重量より、段差を越えられるかだった
ベビーカーで最初に詰まるのは、歩道の段差です。うちの近所は、歩道と車道の境目に高さ3〜5cmの縁石があります。コンビニの入り口にも2cmくらいの段差がある。マンションのエントランスにも1段。1回の外出で、10回や20回は段差を越えます。
この段差を越えるとき、ハンドルを下に押し下げて前輪を浮かせる動作をします。てこの原理で、後輪を支点にして前を持ち上げる。ここで効くのは本体の重さではなくて、前輪の直径とハンドルの高さでした。
前輪が小さいと、段差の垂直面に当たって止まります。小さいキャスターだと3cmの段差でもガツンと引っかかる。逆に直径が大きめのタイヤだと、押すだけで乗り上げてくれることがある。店頭で試すとき、私は財布から取り出した文庫本を床に置いて、それを越えられるか押してみました。店員さんには変な目で見られましたが、この2秒のテストがいちばん役に立っています。
ハンドルの高さも同じくらい大事です。私は176cmで、ハンドルが低いと前かがみになる。前かがみだと、押し下げる力が入りません。高さ調整が何段階あるか、最上段が何cmかは見ておくべきです。
都内で本当にきついのは、階段とエレベーター待ち
電車で出かけると、駅で必ず階段かエレベーターに当たります。うちの最寄り駅は、改札からホームまでエレベーターが1基。休日の昼はここに列ができます。
実測すると、エレベーター待ちが平均3分半でした。長いときで7分。ベビーカーと車椅子とキャリーケースが同じ1基を取り合うので、こればかりはどうしようもありません。乗り換え駅を含めると、片道で10分以上をエレベーター待ちに使う日があります。
そうなると、選択肢は2つ。畳んで階段を使うか、待つか。畳んで階段を使う場合、片手に子ども、もう片手にベビーカーを持って階段を降りることになります。ここで初めて本体重量が効いてくる。ただしこれは「毎回やる動作」ではなくて、「どうしても急ぐときの逃げ道」です。だから、重量は最重要ではないけれど、5kgを超えると逃げ道が使えなくなる、という感覚でした。
もう1つ、混雑した電車では畳むよう求められる場面があります。うちは基本的に混雑時間帯を避けていますが、避けきれない日もある。片手で畳めるかは、店頭で必ず試したほうがいいです。両手で畳む必要があるモデルだと、子どもを抱いた状態では畳めません。
A型とB型、対面式は本当に要るのか
ベビーカーはざっくりA型とB型に分かれます。A型は生後1ヶ月頃から使えて、背もたれがほぼ水平まで倒れる。B型は腰が据わってから、7ヶ月頃以降が対象で、軽くてコンパクトです。
うちは生後1ヶ月から使いたかったので、A型一択でした。6ヶ月の今も同じものを使っています。B型に乗り換えるかどうかは、1歳前後で検討する予定です。
迷ったのは対面式でした。ハンドルを前後に切り替えて、赤ちゃんが親の顔を見る向き(対面)と、進行方向を向く向き(背面)を選べる機能です。数千円から1万円ほど高くなります。
結論としては、うちは使いました。新生児から4ヶ月頃までは対面で、顔が見える安心感が大きい。息子が泣いているのか寝ているのか、押しながら分かるのは実用上の価値があります。ただ、6ヶ月の今はほぼ背面固定です。景色を見たがるので、対面にすると不機嫌になる。対面が活きるのは最初の数ヶ月だけというのが実感です。生後6ヶ月以降に初めて買うなら、対面機能に追加費用を払う必要は薄いと思います。
ひとつ注意点として、対面と背面では前輪と後輪が入れ替わるモデルがあります。対面にすると、さっきまで前輪だった小さい車輪が後ろに来る。この状態で段差の越えやすさが変わることがあるので、店頭では両方の向きで押してみたほうがいいです。
うちが選んだのは、軽量の両対面A型
最終的に買ったのは、アップリカのカルーンエアーADという両対面のA型です。生後1ヶ月から36ヶ月まで対応で、カタログ重量は4kg前後。軽量クラスの中では、段差の乗り越えがまともにできる部類でした。
決め手は3つあって、1つは自立すること。畳んだ状態で立つので、玄関の隅と電車の車内で場所を取らない。2つ目はシートが洗えること。6ヶ月にもなると、乗せたまま麦茶をこぼしたり、汗を吸わせたりするので、シートを外して洗える構造は必須でした。3つ目は、ハンドルを持ち上げて肩に掛けられる形状だったこと。階段で持ち上げるとき、この形が効きます。
予算がもっと出せるなら、海外ブランドの上位モデルという選択肢もありました。サイベックスのメリオ カーボンあたりは、7万円台と価格は跳ね上がりますが、タイヤが大きくて押し出しが軽い。店頭で押し比べたとき、段差の越えやすさは明らかに上でした。うちは金額で降りましたが、毎日長距離を押す生活なら、こちらのほうが体は楽だと思います。
畳んだサイズと、自立するかどうか
意外と見落とされるのが、置き場所です。
うちは2LDKの賃貸で、玄関の土間は幅120cm、奥行き90cmほど。ここにベビーカーを置くと、大人の靴を脱ぐスペースがぎりぎりになります。畳んだときの奥行きが何cmかで、玄関が使える場所か物置かが決まる。
それと、自立するかどうか。自立しないモデルは、畳んでも壁に立てかけるしかありません。立てかけると倒れます。うちは玄関で一度倒して、下駄箱の扉に傷を付けました。電車内でも、自立しないと片手で押さえ続けることになる。子どもを抱いた状態でそれをやるのは無理があります。
もう1つ、下カゴの容量。ここは実際に使い始めてから重要度が上がりました。おむつ、着替え、水筒、抱っこ紐、買い物袋。うちのカゴは公称5kgまでで、スーパーの帰りは満杯になります。カゴが浅いモデルだと、買い物のたびに手で持つことになるので、容量とアクセスのしやすさは見ておいたほうがいいです。背もたれを倒すとカゴに手が届かなくなる構造のものがあって、これは店頭で気付けます。
半年使って出た不満
3つあります。
1つ目、軽さと安定は両立しない。うちのは4kg前後で軽いぶん、ハンドルに買い物袋を掛けると後ろに傾きます。1.5リットルのペットボトル2本を掛けた状態で子どもを降ろしたら、そのまま後ろにひっくり返りました。中身が飛び散っただけで済みましたが、子どもが乗っていたらと思うとぞっとします。ハンドルに荷物を掛けるのは、基本的にやってはいけない使い方です。
2つ目、畳む場面が思ったより多い。電車の混雑時、バスの車内、店の狭い通路、飲食店。片手で畳めるとはいえ、子どもを抱えたまま畳んで、荷物も持つ、というのは3本目の手が要る作業です。この場面が来ると毎回、駅に着く前から憂鬱になります。
3つ目、置き場所。玄関に置きっぱなしにすると土間が埋まり、部屋に入れると床が埋まる。しかもタイヤは外を走ってきているので、部屋に入れるのは衛生的に抵抗がある。うちは玄関の隅に畳んで自立させて、帰宅のたびにタイヤを拭く運用に落ち着きました。この拭き作業が1回30秒、地味に効きます。
それでも、半年でベビーカーの走行距離はたぶん200kmを超えています。抱っこ紐で全部やっていたら、私の腰は今頃どうなっていたか分かりません。カタログの重量表示を眺めている時間があったら、店に行って文庫本を床に置いて押してみる。それだけで、選択肢はかなり絞れます。
この記事は個別のレビューです。生後6ヶ月までに買ったもの全体は生後6ヶ月までに買ったもの・買わなかったもので振り返っています。

