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バウンサーを買った理由は、寝かしつけではありませんでした。宅配便です。
平日の日中、私は在宅で働いていて、息子と二人でいます。抱っこで寝かけたところにインターホンが鳴る。玄関まで15秒、受け取って戻るまで40秒。この40秒、息子をどこに置けばいいのか。床に寝かせれば寝返りでテレビ台に向かうし、ベビーベッドに戻せば背中スイッチで泣く。安全に1分だけ預けられる場所が、家の中に存在しなかったんですよね。それを解決するために5,000円台の布とパイプの塊を買った、という話です。2ヶ月使ったので、良かった点と、期待外れだった点を書きます。
1分の預け先がない、という問題
生後5ヶ月あたりが一番きつかったです。理由は、動けるようになったのに、まだ座れないから。
寝返りは4ヶ月半で覚えました。そこから、床に寝かせておくと数分で1メートルくらい移動します。うちのリビングにはプレイマットを敷いていますが、マットの端まで転がってフローリングに出る。その先にテレビ台の角がある。角にはクッション材を貼りましたが、それでも目を離すのは怖い。
かといって、まだ自分では座れません。座らせても3秒で倒れる。つまり「安全に留め置ける姿勢」が本人の能力の中に無い。ベビーベッドの柵の中なら安全ですが、寝床に置かれると本人は「寝る時間だ」と解釈して抗議します。
具体的に困った場面を挙げると、宅配の受け取り、自分のトイレ、ベランダの洗濯物を取り込む3分、それとオンライン会議で1分だけカメラをオンにする瞬間。どれも大した長さじゃないんですが、その1分が確保できないと生活が回らない。
電動スイング型は、うちでは失敗した
実は、これに近い目的で新生児期に電動のスイングラックを中古で買っていました。自動で揺れるやつです。結果から言うと、息子は乗せた瞬間から泣きました。5回試して5回とも泣いたので、諦めて手放しています。3万円ほどの授業料でした。
あとから考えると、揺れが速すぎたのかもしれません。電動は一定のリズムで動き続けるので、本人の体重や動きと無関係に揺れる。うちの子は、その「自分と無関係に動く感じ」が気に入らなかったんじゃないかと思っています。
手動のバウンサーは逆で、赤ちゃん自身が動いた反動で揺れます。蹴れば揺れる、止まれば止まる。因果関係が本人の側にある。これが合う子には、かなり合うようです。実際うちはこれで当たりを引きました。
価格差も大きいです。電動のスイング型は3万円から6万円くらいが相場ですが、手動のバウンサーは1万円を切るものから2万円台まで。最初に手動を試して、ダメなら電動を検討する、という順番のほうが金銭的な傷は浅かったと思っています。
買ったのは、電源のいらない布とパイプ
選んだのはリッチェルのバウンシングシートNという国産のものです。1ヶ月頃から使えるタイプで、フレームにメッシュの布を張っただけの単純な構造。リクライニングが3段階、シートは丸洗いできて、折りたためます。
単純だからこその良さがあって、まず軽い。片手で持ち上げてリビングから洗面所まで運べます。私がシャワーを浴びる10分間、脱衣所にこれを持ち込んで、扉を開けたまま息子を乗せておく、という使い方ができるようになりました。これができるかどうかで、日中の自由度がかなり変わります。
次に、電源が要らない。コンセントの位置に縛られないので、キッチンで洗い物をするときはシンクの斜め後ろ、洗濯物を畳むときはリビングの中央、と置き場所を毎回変えられる。私が視界に入る位置に動かせるのが実用上いちばん効いています。
もう少し予算を出せるなら、ベビービョルンのバランスソフトが定番です。店頭で触りましたが、布の張りが強くて、赤ちゃんの重心が真ん中に集まる感じがありました。2万円台と倍近くしますが、下の子にも使う予定があるなら、こちらのほうが結果的に得かもしれません。うちは一人目で、使う期間が読めなかったので安いほうを選びました。
2ヶ月の使用ログ
感覚だけで語ってもしょうがないので、記録しました。スマホのメモに、乗せた時刻と降ろした時刻を1週間ぶん書いた結果です。
1日の使用回数は平均4.2回。1回あたりの平均は11分。最長で22分、最短で1分半でした。合計すると1日46分ほど。この46分が、私が両手を使える時間として増えたことになります。
用途の内訳は、私の家事が半分、私の身支度や食事が3割、残りが宅配や電話の対応。寝かしつけには使えていません。というのも、揺れているうちに寝落ちすることはあるんですが、バウンサーの上で長く寝かせるのは推奨されていないので、寝たら平らな寝床に移しています。「バウンサーで寝てくれる」を期待して買うと、たぶん外します。
もう1つ意外だったのが、離乳食の待機場所として使えたことです。調理している間、キッチンから見える位置に置いておく。食べさせるのは椅子ですが、その前後の数分をここで待たせられる。これは買う前に想定していなかった使い道でした。
乗ってくれない子がいる、という前提
これが一番大事な注意点です。バウンサーは子どもによって当たり外れがはっきり出ます。
同じ月齢の子がいる友人の家では、乗せた瞬間から泣いて、結局3回で押し入れに入ったそうです。うちの電動スイングと同じパターンですね。理由は本人にしか分からない。角度が気に入らないのか、視界が変わるのが嫌なのか、単純に床のほうが好きなのか。
だから、いきなり2万円のものを買うのはリスクがあります。うちが5,000円台から入ったのは、外したときの傷を浅くするためでした。もし手元にあるなら、児童館や子育て支援センターに置いてあることが多いので、そこで一度乗せてみるのが確実です。うちも近所の支援センターで一度試してから注文しました。
使える期間は、思ったより短い
製品の対象月齢は「1ヶ月〜24ヶ月」のように長めに書いてあります。でも、実際に活躍する期間はもっと短いです。
新生児期は、そもそも動かないので床に寝かせておけば済みます。バウンサーが要るのは、動き始めてから自力で座れるようになるまで。うちの場合、実質的な出番は5ヶ月から始まって、たぶん9ヶ月頃には減る。正味4ヶ月くらいじゃないかと見ています。自分でお座りができるようになれば、床にマットを敷いておもちゃを持たせるほうが本人も楽しそうですから。
この期間の短さを考えると、レンタルは真剣に検討する価値があります。月額1,500円前後で借りられるサービスがあって、4ヶ月なら6,000円ほど。うちが買った価格とほぼ同じです。合わなければ即返せる、使い終われば置き場所が消える、という2点で、むしろレンタルのほうが合理的だった可能性はあります。私が買ったのは、単純に「翌日欲しい」という切迫した状況だったからでした。
2ヶ月使って感じている不満
不満は3つです。
1つ目、場所を取る。使わないときは折りたためますが、日中は出しっぱなしになります。幅50cm、奥行き70cmくらいの面積がリビングから消える。ベビーチェアとプレイマットと合わせると、12畳のリビングの3分の1が子ども用の設備になりました。
2つ目、長時間は乗せられない。姿勢が固定されるので、続けて乗せておくのは短時間にとどめるよう説明書にも書かれています。うちは20分を上限にして、それ以上は降ろすようにしました。だから「これに乗せておけば1時間仕事ができる」道具ではありません。あくまで数分から20分の話です。
3つ目、これは製品の欠点というより注意点ですが、必ずベルトを締めて、床に置くこと。テーブルや台の上に乗せるのは絶対にやめたほうがいいです。6ヶ月にもなると自分で蹴って動くので、うちのものも床の上で10cmくらい移動していることがあります。台の上だったらと思うとぞっとしました。
それでも、1日46分を取り戻した道具としては十分に元を取っています。手が2本しかないという物理的な制約を、5,000円台で少しだけ緩められた。買うにせよ借りるにせよ、動き始めてから座れるまでの数ヶ月に限っては、あって損はしない道具だと思っています。
この記事は個別のレビューです。生後6ヶ月までに買ったもの全体は生後6ヶ月までに買ったもの・買わなかったもので振り返っています。

