トースター 比較|朝食の満足度を上げる

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朝に使える時間が、子どもが生まれてから20分ほど減りました。生後6ヶ月の息子は6時前後に起きるので、私と妻はそこから交代で離乳食の準備と自分の朝食をやることになる。削れるものは全部削りました。ただ、朝食のパンだけはどうしても妥協したくなかった。在宅勤務で一日中家にいると、朝食が数少ない「切り替えの儀式」になるからです。トースターを2,980円のものから買い替えて半年、焼きムラとヒーター配置の話を中心に、価格差が味に見合うのかを書きます。

2,980円のトースターで毎朝やっていた儀式

結婚した年に買った2,980円のトースターを、5年近く使っていました。上下に1本ずつヒーターが入っただけの、いちばん単純な構造のやつです。

これで食パンを焼くと、必ず手前の左側だけが白く残る。ヒーターの端が庫内の壁に近くて、熱が均等に回らないからです。なので毎朝、焼き上がる1分前に扉を開けてパンを180度回していました。5年間、それが習慣になっていた。おかしいと思っていなかったんですよね。

気づいたのは、育休明けで妻が復帰した直後です。私が息子を抱いたまま朝食を用意する日ができて、扉を開けてパンを回す動作が物理的にできなくなった。片手が塞がっているだけで、この「毎朝1回の余計な操作」が急に重くなりました。

ヒーターの本数と配置で、焼き上がりの何が変わるか

買い替えるにあたって最初に調べたのが、ヒーターの構成です。安価な機種は上1本・下1本の計2本。1万円前後の機種になると上2本・下2本の計4本、あるいは上2本・下1本といった構成が増えてきます。

単純に本数が多いほど良い、という話ではありません。重要なのはヒーターが庫内のどこを通っているかです。2本しかなくても、パンの幅より外側まで発熱体が伸びていれば端は焼けます。逆に4本あっても中央に寄っていれば、四隅は甘くなる。店頭で扉を開けて、庫内の奥行きに対してヒーターがどこまで届いているかを見るのが、いちばん確実でした。

もうひとつが、W数の使われ方です。1000Wと1200Wの差は、最終的な焼き色より庫内が目標温度に達するまでの時間に効きます。トーストは表面を短時間で焼いて中の水分を残すのが理想なので、立ち上がりが遅いと、表面が色づく頃には中がパサつく。安いトースターのパンが硬く感じるのは、この差が大きいと思っています。

2万円台の高級トースターは、朝食では持て余した

スチーム式の2万円台のモデルも真剣に検討しました。家電量販店で試食までさせてもらって、確かに違いは分かります。外がパリッとして中が明確に湿っている。パン屋の焼きたてに近い食感でした。

ただ、うちの朝には合わないと判断しました。理由は2つあって、1つは給水の手間です。スチーム式は使うたびに水を入れる。朝の5分を削っている人間が、毎朝カップに水を汲む作業を追加するのは本末転倒でした。

もう1つは、うちが食べるパンの種類です。私も妻も、朝食は6枚切りの市販食パンか、前日の残りのバゲット。高級トースターの真価が出るのは、そもそも良いパンを焼いたときです。スーパーの食パンを2万円のトースターで焼いても、差は思ったほど出ませんでした。試食したのは店で用意された良いパンだった、という当たり前のことに後から気づいた形です。

4枚焼きを選んだのは、パンのためじゃない

最終的に選んだのが、パナソニックの4枚焼き対応、30分タイマー付きのモデルです。1万円を少し切るくらいの価格帯でした。

4枚焼きにしたのは、2人暮らしにパン4枚が必要だからではありません。庫内が広いと、パン以外を入れられるからです。うちの場合、朝食で焼くのはパン1〜2枚ですが、その横に前日の作り置きの鶏むね肉を並べて温め直したり、離乳食用の食パンの耳を落とした残りをカリカリにして自分のおやつにしたりしています。2枚焼きの庫内だと、パンと一緒に何かを入れる余地がない。

30分タイマーも、地味ですが効いています。安いトースターの多くは最大15分程度で、グラタンや鶏肉の火入れには足りない。トースターを「パンを焼く機械」から「小さいオーブン」に格上げできるかどうかは、このタイマーの上限で決まる部分が大きいです。

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肝心の焼きムラですが、パンを回さなくても四隅まで均等に色がつくようになりました。ヒーターが手前まで届いている構成なので、扉側が白く残らない。半年使って、途中で扉を開けたことは一度もありません。片手が塞がっていても朝食が完結します。

不満は3つある

いいことばかりではないので、正直に書きます。

まず庫内の高さ。4枚焼き対応とはいえ、高さは食パンを立てて入れられるほどではありません。うちは山型の食パンをよく買うのですが、背の高いものだと上のヒーターに近すぎて、てっぺんだけが焦げます。買った翌週にこれで1枚焦がしました。今は山型のときは受け皿を外して1段下げて対処していますが、根本的には解決していません。

次に掃除。庫内が広くなったぶん、パンくずが落ちる面積も広がりました。受け皿は引き出せるので週1回は洗っていますが、庫内の底とヒーターの隙間に落ちたくずは取りづらい。冷えた状態で細いブラシを突っ込んで掻き出す作業が、月1回のルーティンに追加されました。前のトースターは庫内が小さくて、逆に手が届きやすかったんですよね。

3つ目が、油ものを入れたときの匂い戻りです。鶏肉を焼いた翌朝、庫内に前日の匂いが残っていて、パンにわずかに移ることがあります。使うたびに拭けば済む話ですが、それをやる余裕が朝にあるかというと、正直ない日のほうが多い。パン専用にするか、割り切って多用途に使うかは、ここで判断が分かれると思います。

朝の手順が実際にどう変わったか

今の朝はこうです。6時に起きて、まずトースターに冷凍のままの食パンを入れてタイマーを回す。その間に息子のミルクと離乳食を準備して、妻が起きてきたら交代。戻ってくる頃には焼けています。

変わったのは所要時間そのものより、途中で戻ってこなくてよくなったことです。以前は「1分前にパンを回す」ために台所から離れられなかった。今は入れたら放置できるので、その3〜4分を息子の相手に丸ごと使えます。1日3分でも、育児中の朝の3分は体感でかなり大きい。

1万円弱という金額を、朝の3分と焼きムラのなさに払ったことになります。2万円台の高級機との差額1万円分の価値は、うちが食べているパンの水準では回収できなかったと思う。良いパンを買う習慣がある家なら、判断は逆になるはずです。

最後に

トースター選びで見るべき順番は、私の中では固まりました。ヒーターが庫内の手前まで届いているか、タイマーの上限が何分か、そして庫内にパン以外を置く余地があるか。この3つです。W数と価格は、その結果としてついてくる。

逆に、店頭の試食で判断するのはあまり当てになりませんでした。焼くパンが違えば結果も変わる。可能なら、自分がいつも買っている食パンを想定して考えたほうがいい。うちは5年間、毎朝パンを180度回す作業に気づかないまま生きていたので、そこに気づけただけでも買い替えた意味はありました。

この記事は時短家電の個別レビューです。どの家電から買うべきかの優先順位は共働き家庭の時短家電|投資して後悔しなかった順に並べるにまとめています。

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